事業者のみなさんへ「セパレートしてますか?」
更新日:
2024年06月05日
インターネットバンキングに不正アクセスされて口座からお金を送金される!!
近年、インターネットバンキングの口座が不正アクセスされ、不正に送金される被害が多発しており、全国で年間30億円以上の被害があった年もあります。
法人口座から数千万円が不正に送金された事例もあることから、企業にとって大きな脅威となっています。
会社の口座からお金が・・・
○○株式会社に新しく入った神奈川太郎君は、パソコンでの情報収集、メールを介してのアポイント取り、見積書作成からインターネットバンキングを利用した取引先への振込みなど様々な業務を行っています。
取引先とのメールのやり取りや、取引先への振込みなどを行っているうち、パソコンの動作が遅くなったような感じがしていましたが、上司に報告することなくそのまま使っていました。すると・・・
ある日、取引先にお金を振り込むために会社の残高を確認したところ、会社のお金が1円も残っていなかったのです。慌てて入出金記録を確認すると、全く知らない人に会社のお金が全額振り込まれていたことが分かったのです。
パソコンを確認するとインターネットバンキングを狙うウイルスに感染している事が発覚しました。
○○株式会社は会社のお金を失ったばかりでなく、取引先への支払いが出来なくなったことから信用も失ってしまい、ついに倒産に追い込まれてしまったのです。
どうしたらいいの?
○○株式会社のようにインターネットバンキングで不正にお金をとられないようにするためには
- ウイルス対策ソフトの導入と適切な運用
- OS、ソフトウェアの更新
- 従業員に対する教育の実施
等の万全な対策が必要です。
万全な対策は大変!?
○○株式会社では、神奈川太郎君のように社員全員が同じパソコンでWeb閲覧や取引先とのメールのやり取りなどを行っていたのです。メールのやり取りなどはウイルス感染のリスクがあります。そうしたリスクのあるパソコンを使って、インターネットバンキングを利用していると○○株式会社のようなことになってしまうことがあります。
そこで、Web閲覧やメールのやりとりを行うパソコンとは別にインターネットバンキングを行うパソコンやタブレットを用意し、用途によってセパレート(分離)することが対策としては有効です。
インターネットバンキング用のパソコンやタブレットは高価なものである必要はありません。さらにWindows OSよりもウイルス感染のリスクの低いOSを搭載したタブレットなどを選択するのも一つの手です。会社の大切なお金を守るために数万円のタブレットなどを買うことは無駄な投資ではないのではないでしょうか。そこで、メール、Web閲覧などを行うパソコンやタブレットと、インターネットバンキングを行うパソコンやタブレットを、最低限セパレートしましょう!
個人情報等の管理にも活用できる!?
情報漏えいなどのサイバーセキュリティ上のリスクを低減する方法としては「セパレート」の考え方を取り入れ、
- 個人情報等の重要な情報を扱うパソコン等とインターネットを利用するパソコン等(メールの送受信やWeb閲覧をするパソコン等)をセパレート(分離)して運用
- 重要な情報を扱うパソコン等とWebを利用するパソコン等の間でのデータのやり取りのため、外部記録媒体(USB等)を利用する際には、ウイルスチェック(最新のウイルスパターンファイルにしておくことが必要になります)などの対策を十分に行うこと
なども有効な対策の一つです。
○○株式会社のような被害を出さないために、
を実施しましょう。
(参考)セパレート大作戦に関する広報啓発用のチラシは下記からダウンロードできます。
情報発信元
神奈川県警察本部 サイバーセキュリティ対策本部
電話:045-211-1212(代表)