丹沢のまもり 令和3年5月 神奈川県秦野警察署 山岳遭難救助隊発行 山岳遭難救助訓練を実施 ハイシーズンを前に、大山で想定訓練を実施しました。 訓練前日に遭難者の家族から通報が入り、聴取内容から遭難者の状態や居場所を推測し、捜索の計画を立てました。 訓練当日は三つの部隊を編成して捜索を実施。 登山道や沢を捜索していたところ、遭難者から地図ソフトを使った座標が送信され、その情報をもとに現在地が判明しました。 一番最初にたどり着いた部隊が現場を確認すると、遭難者は崖下へ滑落して足を骨折している可能性が高いことから、担架で崖から引上げ、 登山道までの搬送を行いました。 当日は非常に寒い中、8時間にわたり訓練を実施し、体力的、技術的に高度な訓練が出来ました。 このような訓練を繰り返すことで、隊員たちは万が一の事故に備えています。 写真は、片側が急斜面の道をロープを使って安全に搬送している状況です。 山岳事故発生状況 〇4月中、当署管内での山岳遭難事故の発生は1件です。 〇1月から4月末までの発生は5件でした。 過去のGW中に発生した山岳事故 5月に入り、GW(ゴールデンウィーク)の時期になりました。 連休中は登山者の増加に伴い、事故の件数も比例して増える傾向にあります。 この時期に発生した事故の統計について簡単にまとめました。 「過去5年間の発生は合計9件」 年別は、令和2年0件、令和元年1件、平成30年3件、平成29年2件、平成28年3件です。 負傷別では、死亡1件、重症3件、軽傷4件、無傷1件で、死亡事故の原因は病気でした。 事故別では、病気(体調不良)3件、転倒3件、滑落2件、道迷い1件でした。 転倒と滑落を合わせた5件のうち、3件が重症で大きなケガへと繋がっています。 また、滑落の1件は道迷いが原因で、沢へ迷い込んでの滑落でした。 年代別では、10代が1件、30代が1件、40代が1件、60代が3件、70代が2件、80代が1件でした。 このうち、60代以上の事故が6件で、高齢者の事故が多く発生しています。 事故の原因は、装備不全、体調管理不足、自身の体力の過信等様々です。 また、昨年から本年にかけては、コロナ禍において体力が低下したことによる行動不能が増えています。 チャレンジしていいのは、登りたい山ではなく登れる山。 自身の体力や経験などを考慮し、万全な準備で安全な登山を。 秦野警察署山岳遭難救助隊 【秦野警察署】 0463−83−0110 【秦野警察署ホームページ】 https://www.police.pref.kanagawa.jp/ps/72ps/72_idx.htm 【秦野警察署公式Twitter】 @Hadano_Police