緊急地震速報について |
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【緊急地震速報は、地震の発生直後に各地での強い揺れの到達時刻や震度を予想し、可能な限り素早く知らせる情報のことです。】
- 緊急地震速報の仕組み
最大震度5弱以上と推定した地震の際に、強い揺れ(震度4以上)の地域を揺れが来る前にお知らせするものです。
- 「緊急地震速報」は、震源近くで地震(P波:初期微動)をキャッチし、位置、規模、想定される揺れの強さを自動計算します。地震による強い揺れ(S波:主要動)が始まる数秒から数十秒前に、素早く知らせるとされています。
- ただし、震源に近い地域では、「緊急地震速報」が強い揺れに間に合わないことがあります。
- 緊急地震速報とは
「緊急地震速報」は、震源に近い観測点で地震を検知し、直ちに震源がどこか、地震の大きさを表すマグニチュードなどを推定し、大きな揺れが始まる前に防災行動をとることにより、地震による被害の軽減が期待されます。
しかし、緊急地震速報には、情報の提供から大きな揺れが始まるまでの時間が長い場合でも数十秒程度であり、震源に近いところでは、情報の提供が大きな揺れに間に合わない場合があるなどの技術的な限界もあります。
- 緊急地震速報は、情報の提供が大きな揺れの始まりに間に合わないことがあるなど、必ずしも地震災害から身を守るための“万能な情報”ではあリません。住宅の耐震化や家具の固定など日ごろの耐震対策とあわせることにより、効果を発揮する情報です。この情報を聞いたときにどのような行動を取るかということを事前に考えておくことが必要です。
- 緊急地震速報を有効に活用し、身の安全を守っていくためには、情報を受けたときにどのように行動すれば良いかという「緊急地震速報の利用の心得」を理解することが重要です。
- 緊急地震速報を生かすために
日頃から地震への備えができていなければ身の安全を守ることはできません。「緊急地震速報」を生かすためには、以下のような点を、あらためて徹底することが不可欠です。
- 住宅・建造物の耐震化
- 家具・什器などの転倒・移動防止
- 備品の落下防止
- ガラスなどの飛散防止
- 地震時に身を守るための行動や方法
- 安全な場所の確認
- 防災訓練の実施
- 緊急地震速報の利用の心得
『緊急地震速報をキャッチしたら周囲の状況に応じて、あわてずに、まず身の安全を確保する』
- 家庭では
- 頭を保護し、大きな家具からは離れ、丈夫な机の下などに隠れる。
- あわてて外へ飛び出さない。
- 火元から離れている場合は無理して消火しない。
- 扉を開けて避難路を確保する。
- 人が大勢いる施設では
- 基本的には施設の従業員等の指示に従う。
- その場で、頭を保護し、揺れに備えて身構える。
- あわてて出口・階段などに殺到しない。
- 吊り下がっている照明などの下からは退避する。
- 屋外にいるときは
- ブロック塀の倒壊や自動販売機の転倒に注意し、これらのそばから離れる。
- ビルからの壁、看板、割れたガラスの落下に備え、ビルのそばから離れる。
- 丈夫なビルのそばであればビルの中に避難する。
- 山や崖付近にいるときは、落石や崖崩れに注意する。
- 乗り物で移動中のときは
- 自動車運転中は、後続の車が情報を聞いていないおそれがあることを考慮し、あわててスピードを落とすことはしない。
- ハザードランプを点灯するなどして、まわりの車に注意を促したのち、急ブレーキはかけずに、緩やかにスピードを落とす。大きな揺れを感じたら、急ハンドル、急ブレーキをさけるなど、できるだけ安全な方法により、道路状況を確認して左側に停止させる。
- 鉄道・バスに乗車中は、つり革、手すりなどにしっかりつかまる。
- エレベータ利用中は、最寄りの階で停止させ、速やかにエレベータから降りる。
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日常の地震対策について |
【日常のちょっとした備えや工夫により、地震から身を守ることができます。】
- 家庭での防災会議
いざ地震が起こった場合、とっさに適切な行動をすることは難しいものです。落ち着いて行動できるように、普段から家族で話し合っておきましょう。
- 身の安全を図る方法
- 家族それぞれの役割分担
- 避難場所、集合場所の確認
避難場所までの道順を2通り以上想定して、実際に歩いて確認してみましょう。
- 家族の連絡方法
家族が離ればなれになったときの連絡方法を検討しておきましょう。
災害時は、「NTTダイヤル171」、「災害用伝言板サービス」を活用することが可能です。
- 「NTTダイヤル171」とは、大地震等が発生した際に家族の安否情報などを、「声の伝言板」として録音・再生できる災害用伝言ダイヤルです。
このダイヤルは非常用の通信システムですので、平素は使用することができません。提供の開始は、大規模な地震や災害が発生した際にNTTの判断で決定され、テレビやラジオ等で使用方法が流されます。
- 「災害用伝言板サービス」とは、大地震等が発生した際に、携帯電話のメール機能等を用いて家族の安否情報などのメッセージをやりとりできるサービスです。
- 震度6弱以上の地震など、大きな災害が発生した場合、トップ画面に災害用伝言板が開設されます。また、各社の災害用伝言板サービスは相互に接続します。
- 災害用伝言板は、毎月1日(1月を除く)、国の「防災週間」および「防災とボランティア週間」に体験できます。
- NTTダイヤル171の使い方
伝言の録音方法:171+1+自宅の電話番号
伝言の再生方法:171+2+自宅の電話番号
- 非常用品の準備(チェック) 「非常持出品として準備しておきたい物」
リュックサック等に必要最小限の物をまとめて、目につきやすいところに置いておきましょう。また、避難するときは荷物を手に持たないようにし、身軽に活動できるように心掛けましょう。
- 阪神淡路大震災のとき、実際に役立ったといわれていたもの
ヘルメット、ヘッドランプ、ゴーグル、携帯ラジオ、防塵マスク、ウェットティッシュ、生理用品、ホイッスル、厚手靴下・軍手・長袖シャツ、予備眼鏡、入れ歯、補聴器、アドレス帳、保険証・免許証のコピー、常備薬、現金、小銭
- 車のトランクは身近な備蓄倉庫
車のトランクを利用し、持ち出し困難な毛布、スコップやキャンピングセットなどを備蓄しておくと役に立ちます。災害時には交通規制が行われるため、長距離移動は困難ですが、自宅近くの空き地や駐車場等で一時的な避難生活が可能となります。
- 我が家の安全点検
- 家具類の転倒防止等
- 大きな家具は、固定用具で転倒防止
- 重い物は、できるだけ下段に
- 照明器具は、補助の鎖などで補強
- キャスター付きの家具は、足を固定(車輪の向きを変えるだけでも違います)
- 火災原因の排除
- ストーブやガスコンロ等の周辺に、紙屑・油類等燃えやすいものを置かない。
- ベンジンやヘアスプレー等は落下したショックで出火する恐れがあるので、高い所に置かない。
- 窓ガラスの飛散防止
窓ガラスの飛散を防止するためにフイルム等を貼る。
- 玄関など避難口の確保
玄関やマンションの避難口に、転倒しやすい物や落下しやすい物を置かない。
- 自主防災組織活動への参加
県内の各地では、町内会毎に自主防災組織が結成されています。災害時には第一次的に自主防災組織がお互いに助け合って活動することが期待されます。普段から地域のみなさんが協力し、どのような活動ができるかを話し合っておきましょう。
あるアンケート調査によると、「救助は親しい人から」という結果が出ていることから、良好な人間関係は、あなたとあなたの家族を救います。
阪神・淡路大震災では、救助を必要とした人の8割が、家族や近所の方に助けられています。また、新潟県中越地震では道路等の寸断により、孤立した地域もあり、救出救助部隊による救助には相当な時間がかかってしまいました。
「地震の時だけお願いします」で、大丈夫ですか?
日常のコミュニケーションは大きな備えになります。日常の会話には、救助に必要ないろいろな話題が含まれています(地域の状態を確認できるのは地域の連絡網です)。
- 家族の人数や年齢など
幼い子供やお年寄りがいる家庭には、特に地域の力が必要です。
- 家族の勤め先や通学先など
- 旅行の話や、実家の話など
避難する可能性がある場所、留守の場合の連絡先などを気に留めておきましょう。また、外出先から自宅の被害状況を確認する必要も出てきます。
- 災害時のキーワード……「自助」・「共助」・「公助」
「自助」とは…自らの命は自分で守ること
「共助」とは…隣近所が助け合って地域の安全を守ること
「公助」とは…行政が個人や地域の取り組みを支援すること
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地震が発生したら |
【どんなに大きい地震でも、揺れるのはわずかな時間です。あわてずに落ち着いて行動しましょう】
- 家庭にいるとき
- 体や頭を守り、テーブルや机等の下に身を隠す
- 揺れがおさまったら火の始末をする
- 窓やドアを開けて出口を確保する
- みんなが助け合って救護する
- 誤った噂に惑わされない
- 避難は周囲を確かめ、あわてない
- 避難するときは火災防止のためブレーカーを切っておきましょう。また自宅の玄関等に、避難先・連絡先・安否情報等を張り紙しておくとよいでしょう。
- 屋外にいるとき
- カバンや上着などで頭を保護し、落下物やガラスの破片等に注意して、公園や空き地、安全なビルの中等に一時避難しましょう。
- 壁際・崖・川岸には近づかないようにしましょう。
- 海や山にいるとき
- 海は、津波の危険があります。地震を感じたら海岸から離れて、堅固なビルなどできるだけ高い所に避難しましょう。
- 山は、山崩れや崖崩れが起こり易くなっています。安全な場所に避難してください。
- ビル、地下街にいるとき
多くのビルや地下街は耐震構造になっています。出入口や階段に殺到すると思わぬ事故につながります。施設の責任者がいる場合は、指示に従って落ち着いて行動しましょう。
- 車を運転しているとき
- 地震を感じたら、車を必ず道路の側端に寄せて停車してください。
- カーラジオ等からの地震情報や交通情報に基づいて行動してください。
- 現場の警察官の指示に従ってください。
- 車を無理に動かさないでください。
- 車を置いて避難するときは
- なるべく駐車場や空き地に移動する
- やむを得ず路上に置く場合は、側端に寄せて停車
- エンジンを切り、エンジンキーは付けたまま
- 窓を閉め、ドアロックはしない
などの措置をとってください。
- 電車に乗ってるとき
電車は、強い地震を感じると自動的に停車します。勝手に線路に降りたりせずに、乗務員の指示に従い、冷静に行動しましょう。
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帰宅困難対策について |
【毎日、遠方に通勤、通学している方は、会社や学校にいる間に地震が起きて、電車やバスが動かなくなった場合にはどうするのか、歩いて帰ることができるのか、また、長距離を歩いて帰るとしたらどのような靴や携帯品が必要かなど、日頃から考えておきましょう。】
- 帰宅困難者とは
通勤、通学、買い物中に突然の大地震に見舞われて、交通機関が運行を中止してしまった場合、自宅まで帰ることが難しく帰宅が困難になります。こうした帰宅が困難な人のことを帰宅困難者といいます。
- 会社や学校で被災したら
被災の情報が入ってくるまで、会社、学校にとどまるという選択肢もあります。無理に帰ろうとしてあえて危険をおかすより、まずは災害用伝言ダイヤル171でお互いの無事を確認しましょう。
また、会社や学校には、スニーカーや必要な非常持出品を置いておき、市町村やラジオ等からの正確な情報を得ましょう。
- あわてず騒がず情報確認
- 携帯ラジオをポケットに
- つくっておこう帰宅地図
- 事前に家族で話し合い
- 安否確認(災害用伝言ダイヤルの活用など)
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南海トラフ地震について |
静岡県から宮崎県沖にかけて「南海トラフ」と呼ばれる深い溝があります。
南海トラフで巨大地震が発生すると、甚大な被害が想定されます。
気象庁は、南海トラフ沿いでマグニチュード7以上の地震が発生した場合などが観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合などに「南海トラフ地震に関連する情報(臨時)」を発表します。
詳しくは気象庁のホームページをご覧ください
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防災訓練への参加 |
【地震は必ずやってきます。地震への備えの第一歩は、家庭で話し合うことから始まります。】
- 9月1日は『防災の日』
- 8月30日から9月5日は『防災週間』
- 1月17日は『防災とボランティアの日』
- 1月15日から1月21日『防災とボランティア週間』
避難や救助のとき、お互いの助けあいが大切です。「自らの身は、自ら守る。皆のまちは、皆で守る」ことをもう一度思い出し、市町村や町内会の防災訓練に積極的に参加してみましょう。グラッときたときに、落ち着いた行動ができるようになるためには、経験と自信が必要です。
地震の被害を軽減するには、一人一人の心構えが大切です。
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