交通事故抑止のための重点対策について
神奈川県警察では、悲惨な交通事故から県民を守るため、交通事故の発生状況の分析結果に基づき、次の「3つの対策」と「2つの対象」について重点的に取組を強化していきます。
〇 3つの対策
〇 2つの対象
また、
によって、集中的に交通街頭活動を実施していきます。
参考(令和3年中の状態別交通事故死者の割合)
3つの対策における取組
1 二輪車交通事故防止対策
令和3年中の県内における二輪車乗車中の交通事故死者数は47人で、前年に比べ減少(前年比−3人)しましたが、全交通事故死者に占める割合は33.1%と、高い割合を占め、その割合は全国平均17.9%(令和3年11月末現在)の約1.8倍となり、県内の交通事故の特徴になっています。
また、事故類型別に見ますと、交差点における右折・直進時が38.3%、車両単独が21.3%と高い割合を占めています。
神奈川県警察では、多発する二輪車の交通事故を防止するため、次の取組を実施します。
(1) 交通指導取締りの強化
- 県内における二輪車の交通事故発生分析に基づいて指定した二輪車指定路線等の幹線道路において、重大事故に直結する速度超過、信号無視等の本部指定重点違反等の交通指導取締りを実施します。
- 二輪車事故の発生実態を踏まえ、通勤・通学及び薄暮時間帯を中心に交通指導取締りを実施します。
(2) 交通安全教育の推進
- 県内の二輪車事故の発生状況の分析に基づき、通勤・通学で二輪車を利用する運転者や業務で二輪車を利用する事業所の従業員等を対象とした二輪車安全運転講習を行い、交通安全に対する意識や適切な状況判断の向上を図ります。
- 二輪車に対する引込み式の交通安全教育を実施して、すり抜け走行や速度超過等の危険性を周知するなど、二輪車の交通事故防止に向けた取組を推進します。
(3) 広報啓発活動の推進
- 二輪車は車体が小さいので実際よりも遠くにいるように見えたり、速度が遅く感じやすいなどの二輪車の特性や被害軽減対策としてプロテクターやエアバッグジャケットの着用などを周知するための広報啓発活動を推進します。
令和4年二輪車指定路線
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2 横断歩行者交通事故防止対策
令和3年中の県内における歩行中の交通事故死者数は50人(前年比−1人)で、平成29年以降、減少傾向にあるものの、全交通事故死者数に占める割合は35.2%と、最も高い割合を占めています。
また、歩行中に亡くなられた方の68%が横断中で、そのうち46%には、車両の直前直後横断や信号無視等の違反行為が見られることから、車両運転者と歩行者の双方に対する対策を行っていくことが必要です。
神奈川県警察では、多発する横断歩行者の交通事故を防止するため、次の取組を実施します。
(1) 交通安全教育の推進
- 運転者に対しては、交通安全講話等において「横断歩道は歩行者優先」の意識向上を図るための交通安全教育を推進します。
- 歩行者に対しては、年齢層に応じた道路における安全な歩行や横断方法に関する交通安全教育を推進するほか、交通安全教育車「ゆとり号」の活用など、参加・体験型の交通安全教育を推進して交通ルールを遵守した「正しい横断」の意識付けを図ります。
(2) 交通街頭活動の強化
- 歩行者の往来が多い場所において、街角アドバイス(街頭での声掛け)を実施して、歩行者に対して交通ルールを遵守した「正しい横断」を周知するとともに、横断歩道における交通指導取締りを強化します。
【歩行者用交通ルール啓発チラシ】
PDF838KB / テキスト1KB
【運転者用歩行者保護啓発チラシ】
PDF746KB / テキスト1KB
3 自転車交通事故防止対策
令和3年中の県内における自転車乗車中の交通事故死者数は17人と、前年に比べ増加(前年比+5人)しました。
自転車は幼児から高齢者まで幅広い層が多様な用途で利用する県民の身近な乗り物であり、特に最近では、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から新しい生活様式の手段として注目を集めており、引き続きその利用の進展が見込まれています。
そこで神奈川県警察では、自転車の交通ルールの周知を図り、自転車の交通事故を防止するため、次の取組を実施します。
(1) 自転車通行環境の確立
- 道路交通実態を踏まえた自転車専用の走行空間を整備します。
- 自転車と歩行者を分離します。
(2) 交通安全教育の推進
- 自転車安全利用五則の活用による「自転車の正しい通行ルール」や「ヘルメット着用の重要性」を周知します。
- 自転車利用者の交通ルール遵守とマナー向上を推進するため、スケアードストレート方式による交通安全教室や自転車交通安全講習「チリリン・スクール」等を実施します。
- 危険行為を繰り返す自転車利用者に対しては、自転車運転者講習の受講が義務付けられることを周知します。
- 自転車損害賠償責任保険加入義務化を周知します。
(3) 交通指導取締りの強化
- 自転車指導啓発重点地区・路線を中心に自転車利用者の二人乗り、信号無視等の悪質性・危険性の高い違反行為の交通指導取締り等を強化します。
警察署 | 自転車指導啓発重点地区・路線 | |
---|---|---|
加賀町 | 新山下 | (PDF 823KB) / (テキスト 2KB) |
山手 | 市道山下本牧磯子線 | (PDF 645KB) / (テキスト 1KB) |
磯子 | 国道16号 | (PDF 824KB) / (テキスト 2KB) |
金沢 | 国道16号、瀬戸 | (PDF 756KB) / (テキスト 1KB) |
南 | 大岡5丁目、吉野町3・4丁目 | (PDF 828KB) / (テキスト 2KB) |
伊勢佐木 | 伊勢佐木町 | (PDF 633KB) / (テキスト 1KB) |
戸部 | 国道1号、県道13号(横浜生田)、市道栄本町線(みなとみらい大通り) | (PDF 711KB) / (テキスト 2KB) |
神奈川 | 国道1号、入江1丁目 | (PDF 1,490KB) / (テキスト 3KB) |
鶴見 | 市道下末吉348号線(とよおか通り)、駒岡、鶴見中央、矢向 | (PDF 851KB) / (テキスト 2KB) |
保土ケ谷 | 市道鶴ケ峰天王町7147号線(水道道)、帷子2丁目 | (PDF 626KB) / (テキスト 1KB) |
旭 | 白根、本村町 | (PDF 750KB) / (テキスト 1KB) |
港南 | 港南台 | (PDF 1,040KB) / (テキスト 2KB) |
港北 | 菊名、新横浜 | (PDF 869KB) / (テキスト 2KB) |
緑 | 鴨居1丁目、十日市場町、長津田4・5丁目、中山1〜4丁目 | (PDF 1,127KB) / (テキスト 2KB) |
青葉 | 荏田町、市ケ尾町 | (PDF 725KB) / (テキスト 1KB) |
都筑 | 川向町、茅ケ崎中央・中川中央 | (PDF 1,108KB) / (テキスト 2KB) |
戸塚 | 戸塚町 | (PDF 1,019KB) / (テキスト 1KB) |
栄 | 環状4号(県道23号原宿六ッ浦) | (PDF 1,094KB) / (テキスト 1KB) |
泉 | 県道402号(阿久和鎌倉) | (PDF 778KB) / (テキスト 1KB) |
瀬谷 | 県道40号(横浜厚木)、瀬谷1〜4丁目 | (PDF 729KB) / (テキスト 2KB) |
横浜水上 | 新港 | (PDF 865KB) / (テキスト 1KB) |
川崎 | 国道15号、国道409号、小川町 | (PDF 937KB) / (テキスト 2KB) |
川崎臨港 | 県道6号(東京大師横浜) | (PDF 1,010KB) / (テキスト 2KB) |
幸 | 鹿島田1丁目・下平間・新塚越 | (PDF 651KB) / (テキスト 2KB) |
中原 | 県道2号(東京丸子横浜)、上小田中6丁目、小杉町 | (PDF 713KB) / (テキスト 2KB) |
高津 | 溝口・下作延・二子 | (PDF 880KB) / (テキスト 2KB) |
宮前 | 市道野川柿生線 | (PDF 853KB) / (テキスト 1KB) |
多摩 | 生田1〜6丁目・登戸・宿河原 | (PDF 1,129KB) / (テキスト 2KB) |
麻生 | 上麻生1丁目、上麻生4・5丁目 | (PDF 807KB) / (テキスト 2KB) |
横須賀 | 国道16号、国道134号 | (PDF 772KB) / (テキスト 2KB) |
田浦 | 市道1627号線(夏島貝塚通り) | (PDF 598KB) / (テキスト 1KB) |
浦賀 | 根岸町 | (PDF 735KB) / (テキスト 1KB) |
三崎 | 国道134号、県道26号(横須賀三崎)、県道215号(上宮田金田三崎港) | (PDF 657KB) / (テキスト 2KB) |
葉山 | 長柄 | (PDF 868KB) / (テキスト 2KB) |
逗子 | 逗子 | (PDF 678KB) / (テキスト 1KB) |
鎌倉 | 県道21号(横浜鎌倉)、御成町 | (PDF 823KB) / (テキスト 1KB) |
大船 | 大船1〜6丁目 | (PDF 628KB) / (テキスト 1KB) |
藤沢 | 国道467号、鵠沼神明 | (PDF 1,600KB) / (テキスト 2KB) |
藤沢北 | 石川・大庭、湘南台1〜4・7丁目 | (PDF 1,104KB) / (テキスト 2KB) |
茅ケ崎 | 県道45号(丸子中山茅ケ崎) | (PDF 697KB) / (テキスト 2KB) |
平塚 | 国道134号、四之宮、代官町・老松町 | (PDF 740KB) / (テキスト 2KB) |
大磯 | 国道1号、県道71号(秦野二宮) | (PDF 934KB) / (テキスト 2KB) |
小田原 | 小田原市扇町・小田原市栄町 | (PDF 774KB) / (テキスト 2KB) |
松田 | 南足柄市関本、開成町吉田島 | (PDF 1,290KB) / (テキスト 1KB) |
秦野 | 県道70号(秦野清川)、南矢名 | (PDF 906KB) / (テキスト 2KB) |
伊勢原 | 国道246号、県道61号(平塚伊勢原)、桜台1・2・4丁目 | (PDF 1,450KB) / (テキスト 1KB) |
厚木 | 厚木市中町3丁目 | (PDF 729KB) / (テキスト 2KB) |
大和 | 大和市中央林間・大和市下鶴間、綾瀬市早川 | (PDF 1,126KB) / (テキスト 2KB) |
座間 | 相模が丘 | (PDF 720KB) / (テキスト 1KB) |
海老名 | 県道40号(横浜厚木)、県道407号(杉久保座間)、中央 | (PDF 1,5103KB) / (テキスト 2KB) |
相模原 | 清新・中央・富士見 | (PDF 491KB) / (テキスト 2KB) |
相模原南 | 県道52号(相模原町田) | (PDF 1,098KB) / (テキスト 2KB) |
相模原北 | 橋本 | (PDF 705KB) / (テキスト 1KB) |
津久井 | 国道412号、国道413号、県道510号(長竹川尻) | (PDF 822KB) / (テキスト 2KB) |
※ 重点路線は、太字で表記しています。
2つの対象における取組
高齢者と子供
1 高齢者
令和3年中の県内における高齢者が関係する交通事故死者数は65人で、前年に比べ増加(前年比+9人)しており、全交通事故死者に占める割合は45.8%と、高い割合を占めています。
また、高齢者が関係する交通事故死者数の47.7%が歩行中に亡くなっています。
全交通事故における高齢者関係交通事故の構成率は、平成27年以降、30%を超え始め、令和3年は33.5%と、高い割合を占めていることから、神奈川県警察では、高齢者の交通事故を防止するため、次の取組を実施します。
(1) 交通安全教育の推進
- 高齢者の特性を踏まえた参加・体験型の交通安全教育を実施します。
(2) 広報啓発活動の推進
- 高齢運転者対策の制度に関して周知します。
- 運転に不安を感じている高齢者への運転免許自主返納制度を周知します。
- 反射材の着用促進を実施します。
- 高齢者戸別訪問を実施します。
2 子供
令和3年中の県内における子供が関係する交通事故死者数は3人(前年比+1人)であり、その全てが歩行中に亡くなっています。
神奈川県警察では子供の交通事故を防止するため、次の取組を実施します。
(1) 交通安全教育の推進
- 幼児・児童を対象とした交通安全教育を実施します。
- 交通安全キッズスクールを実施します。
(2) 交通街頭活動の強化
- 交通実態や住民要望等を踏まえ、通学路やその周辺道路において、登下校時間帯における交通指導取締りや見守り活動などの交通街頭活動を強化します。
交通死亡事故抑止特別対策の取組
○ 県内一斉5日間対策
過去の交通死亡事故発生状況を分析し、各月の交通死亡事故の発生が多い期間の前日から5日間を指定して、交通機動隊や全警察署において次の交通街頭活動を先制的に実施し、交通死亡事故の抑止を目指します。
- 街角アドバイスの強化
- 広報啓発活動の強化
- 交通指導取締りの強化
・令和4年上半期の実施期間
- 1月10日(月曜日)〜1月14日(金曜日)
- 2月18日(金曜日)〜2月22日(火曜日)
- 3月13日(日曜日)〜3月17日(木曜日)
- 5月21日(土曜日)〜5月25日(水曜日)
- 6月19日(日曜日)〜6月23日(木曜日)