高速安全走行のポイント
更新日:
2023年07月25日
高速安全走行のポイント
高速道路安全運転5則
1 安全速度を守る
- スピードが上がると視野が狭くなる
- 高速に慣れたら一定速度を保つ
- ハンドル操作の角度は指2〜3本分
- 直前の車だけでなく、約500m先まで状況を把握する
- 車間距離の目安は、前の車が目印を過ぎてから自分の車が同地点通過まで約4秒
3 割り込みをしない
- 車間距離を十分にとってから合図を出し進路変更をする
- 信号はなくとも渋滞はある
- 運転中のわき見は死に直結
5 路肩を走行しない
- 渋滞と混乱がますますひどくなる
- 死と隣り合わせの路肩駐停車
安全快適ドライブのための道路情報キャッチポイント
行き先の道路情報をキャッチして、事故防止と快適ドライブに役立てましょう。
※各種情報板をチェック!
インターチェンジ入口情報板・料金所情報板・本線情報板・広域情報板・所用時間情報板で各種情報を表示しています。
※ハイウェイラジオをチェック!
1,620キロヘルツで、情報板より詳細な情報を放送しています。
※サービスエリア、パーキングエリアの情報ターミナル、インフォメーションをチェック!
パネルやテレビで広いエリアの情報を表示しています。
1 安全速度を守る
高速道路で事故を起こしてしまっては、せっかくの時間短縮の利点がなくなってしまいます。
高速道路は「急がなくても早い道」。これをお忘れなく。
スピードが上がると視力は下がる
通常1.0の視力がある人も、前方を注視しているときの左右10度の角度の視力は、なんと0.2を下回ります。動体視力では、通常1.2の視力の人が時速90kmでは0.5を下回るという結果が出ています。
高速に慣れたら一定速度に保つ
本線に入って30分もすると、人も車も高速に慣れて、エンジンもアクセルも敏感になり、一定速度に抑えるのが難しくなります。
高速に慣れたら、速度計を見て、一定速度を保ちましょう。
一般道路とはハンドル角度が違う
高速走行中に一般道路と同じ感覚でハンドルを切ると、切りすぎになって危険です。これは、高速では、より強い遠心力が作用するからです。
たとえば時速100kmのスピードで走行しているときのハンドル操作の角度は、指2〜3本分程度と覚えておきましょう。
2 十分な車間距離をとる
「私は前車のブレーキランプを見ているから大丈夫」「あけると割り込まれるし、いざというときは素早く対応できる」・・・高速道路で車間距離をつめて走るドライバーの大半が、このように考えているようです。
しかし、これは前車のドライバーと自分自身を過信した大きな間違いです。たとえ自分が大丈夫でも、前車のだれかがミスをすれば、後続車は次々に事故に巻き込まれてしまいます。
車間距離を十分とらないことは、前車のドライバーに自分の命をあずけているのと同じです。
500メートル先まで把握
走行中のドライバーは、常に、直前の車だけでなく、相当先の交通状況を把握しておかなければなりません。速度にもよりますが、たとえば時速90kmで走行中の場合は、前方約500m先までは様子を把握しておく必要があります。さらに、時々バックミラーを見て、後方の車の様子も把握しておきましょう。
車間距離の目安は目印から約4秒
車間距離は、時速をメートルに読みかえた以上のものが望ましいといわれています。確認基点の標識があるところでは、必ず前車との距離を測りましょう。
確認標識がないところでは、路上の破線を目安にすることもできます。高速道路の破線の長さは8mでその間隔は12m(速度規制のある場所では長さが違うところもあります)。時速100kmの場合は、5本分以上は必要ということになります。
時間を目安にする方法もあります。目印を決めて、前車がそこを通り過ぎてから「1、2、3、4」と4秒、ゆっくり数えた後に自分の車が同地点を通過すれば車間距離はとれていると言えます。
雨の日の車間距離は約2倍
一般道でもそうですが、雨は高速道路にとっても大敵です。
というのも、雨天時は視界が悪く、路面もすべりやすいうえに、高速走行というおまけつきで、一層危険度が増すからです。雨の日は速度を控えて車間距離は約2倍とりましょう。
3 割り込みをしない
危険な割り込みやジグザグ運転・妨害運転をしない
急な割り込みやジグザグ運転、車間距離を詰めて異常に追い上げるなどの妨害運転は、重大な交通事故につながる悪質・危険な行為ですから絶対にやめましょう。
令和2年6月30日から妨害運転は厳正な取締りの対象となり、最大で懲役3年(妨害運転により著しい交通の危険を生じさせた場合は、最大で5年)の刑に処せられ、運転免許を取り消されることとなりました。
周りの車の動きなどに注意し、相手の立場について思いやりの気持ちを持って、ゆずり合いの運転をする事が大事です。
4 わき見運転をしない
信号はなくても渋滞はある
高速道路上でも、工事や事故による交通規制の影響や、道路の形状などの理由で渋滞が生じることがあるのです。
ラジオなどで情報を得ていれば速度を落とす気持ちの準備もできますが、快適に走行していたのに、いきなり前方が渋滞していたということもあります。
また、事故や故障で車が停止していたり、時には人が歩いていたりすることもあります。
死を垣間見る一瞬
運転中のわき見は、即、死に直結します。とくに高速道路では、一般道に比べてスピードが出ている分危険は増します。
具体的な数字を示すと、3秒のわき見をしたとすると、時速40kmで33m。時速100kmでは83mの距離を暴走することになります。その間に何も障害物がないとは言い切れません。
5 路肩を走行しない
渋滞と混乱がますますひどくなる
高速道路において、路肩は、緊急自動車の通行ため、また、緊急その他やむを得ない場合の駐停車のためにあけておかなければならないところですから、一般車両は走行してはいけません。
ところが、渋滞にしびれを切らしたドライバーが路肩を走行していく姿を見掛けることがあります。このような考えのドライバーが多くなると、今度は路肩まで渋滞してしまい、緊急車両の走行を妨害するほか、渋滞を解消するための車が事故や工事の現場に到着できず、ますます混乱を招いて渋滞をひどくさせてしまいます。
死と隣り合わせの路肩駐停車
高速道路を走行中に、ドライバーや車が異常を来したときは、あわてずに車を路肩に寄せて救援を待ちましょう。
路肩に退避したら、ハザードランプを点滅させ、後続車両に注意しながら、発炎筒をたいて、駐車した車の後方に故障表示板を設置し、さらに遠くに発炎筒を置いて、ドライバーも同乗者も全員車から降りて、車から離れた安全なところに避難してください。
路肩駐車の車は、後続車から見ると止まっていると認識されにくいため、走行中と間違われて追突される危険が高いので、車外に避難する必要があります。
車から降りるときには、できるだけ車線と反対側のドアーを使いましょう。また、車線側のドアーを開けたときには、必ず閉めておきましょう。
夜間の場合は、後続車が追突する危険は倍増します。駐車車両の後方に白い布などをかけておくと目立ちやすくなります。
故障時の措置は
万が一、故障や事故が発生しやむを得ず高速道路上に駐停車しなければならなくなった場合には、後続車に十分注意し、慌てず対応してください。
1 ハザードランプをつけ路肩に停車する
後続車の追突防止のためハザードランプ(非常点滅表示灯)をつけ、故障や事故発生の合図を行います。
故障の場合は急ブレーキをかけず減速し、十分な幅のある路肩に停車します。
※エンジンがオーバーヒートした場合は、路肩に停車し、エンジンをかけたままアイドリング状態でボンネットを開けて、冷えるのを待ちましょう。
2 停車後は停止表示器材を置いて合図する
停車後は自動車の後方の路上に停止表示器材を置き、後続車の運転者に停止していることが分かるようにしなければなりません。
夜間は、停止表示器材のほかに駐車灯や尾灯をつけなければなりません。
停止表示器材を置くときには、発炎筒を使って合図をするなど、後続車に十分注意しましょう。
3 通行車両に注意しながら安全な場所に避難する
高速道路上で歩行中や待機中にはねられる事故が起きるなど、一般道と違い高速道路は大変危険です。
運転者も同乗者も車の前後や車中に残らず、ガードレールの外などの安全な場所に避難しましょう。
4 非常電話で故障・事故の状況を通報する
高速道路に設置されている非常電話で、故障・事故の連絡をします。故障などにより運転することができなくなったときは、レッカー車を呼ぶなどして、速やかにこれら場所から移動させなければなりません。
非常電話は、1キロメートルごとに設置されていて、受話器をあげるだけで道路管理者交通管制室につながります。
高速道路の位置を示すキロポスト
高速道路には、路肩または中央分離帯に100メートルおきにキロポスト(距離票)が設置してあります。
車の位置を知らせるのにこのキロポストが目安になります。
非常電話
非常電話は約1キロメートルごとに設けられています。
受話器をあげると道路管理者の管制室と通話できるようになっています。
電話がつながったら
- 非常電話の番号
- 故障か事故か
- 車が止まっている場所(路肩か本線車道内か)
- 負傷者の有無
などの点を、係員に落ち着いて伝えてください。
シートベルトはあなたを守る命綱
「全席、全員、シートベルト着用」
1 後部座席のシートベルト着用は、交通事故における被害を軽減します。
シートベルトをしていないと、衝突時に、前席の乗員は、フロントガラス、ダッシュボード、ハンドルなどに叩きつけられて大きな怪我をしています。
そればかりでなく、後部座席の同乗者が前方に投げ出され、前席の乗員に衝突することによってお互い傷害の程度がより重くなることがあります。
2 子供を抱っこした状態で走るのはやめましょう。
時速40kmで衝突した時、子どもの体重の30倍の力で前に飛び出すことになります。
とても人の力では抑えることはできません。
6歳未満のお子さんには、チャイルドシートを使用しましょう。
3 後部座席シートベルトの非着用の致死率は、着用の場合の約4倍です。
インター流出部での衝突事故
高速道路での事故は、衝突時の衝撃が大きく、乗員が車外に放出される場合があります。
車外放出の事故は、死亡の確率が非常に高く、特にシートベルト非着用の場合顕著であり、車外放出防止のために全席シートベルト着用が絶対条件です。
イラスト:旧日本道路公団東京管理局発行のパンフレットより
情報発信元
神奈川県警察本部 交通部高速道路交通警察隊
電話:044-877-9999(代表)