更新日:
2025年05月27日
保護者のみなさんへ
自転車の幼児用座席使用時の転倒などによる子どものケガが問題となっています。
東京大学医学部大学院医学研究科 宮本伸哉医師のアンケート調査によると、回答のあった幼稚園児の保護者581人のうち、幼児用座席を購入した経験のある方は9割以上になっています。そして、その3人に1人の方が、幼児用座席使用中、子どもにケガをさせた経験をもっています。
ケガをしたときの特徴
1 乗車位置
サドルの後側に付けた補助椅子や、ハンドルとサドルの間に付けた補助椅子に乗っているときのケガが約7割を占めています。

| 乗車位置 | 割合 | 
|---|---|
| ハンドル前の補助椅子 | 21.1% | 
| ハンドルとサドルの間の 補助椅子  | 
31.6% | 
| サドル後方の補助椅子 | 37.6% | 
| 荷台 | 2.8% | 
| 背中におぶっていた | 0.9% | 
| その他 | 0.9% | 
| 不明 | 5.1% | 
2 状況
ケガの約3割が停車中に起きています。走行中だけではありません。

| 状況 | 割合 | 
|---|---|
| 走行中 | 42.1% | 
| 停車中 | 32.2% | 
| 発進時 | 12.0% | 
| 押し歩き | 7.7% | 
| 急停車 | 6.0% | 
3 ケガの原因
転倒したときのケガが約6割を占めています。

| 原因 | 割合 | 
|---|---|
| 誤って転倒 | 44.1% | 
| スタンドを立てて停車中に 自転車ごと転倒  | 
14.2% | 
| 障害物に衝突・接触 | 13.7% | 
| 車や自転車と衝突・接触 | 6.3% | 
| 子どもの足が車輪に 巻き込まれた  | 
6.0% | 
| 子どもが誤って転落 | 2.3% | 
| その他 | 7.7% | 
| 不明 | 5.7% | 
(東京大学医学部大学院医学研究科 宮本伸哉医師によるアンケート結果より)
二人乗り等の禁止
自転車の二人乗りは、道路交通法により禁止されています。

二人乗り等の例外
幼児用座席に小学校就学の始期に達するまでの者1人を乗車させ、16歳以上の者が運転する場合

幼児1人をひも等で確実に背負って16歳以上の者が運転する場合

(平成19年1月1日改正) 神奈川県道路交通法施行細則
幼児用座席に小学校就学の始期に達するまでの者1人を乗車させ、幼児1人をひも等で確実に背負って16歳以上の者が運転する場合

(令和 3年4月1日) 神奈川県道路交通法施行細則
幼児二人同乗用自転車(※注)の幼児用座席に小学校就学の始期に達するまでの者2人を乗車させ、16歳以上の者が運転する場合

(令和 3年4月1日) 神奈川県道路交通法施行細則
※注
幼児二人同乗用自転車 : 運転者のための乗車装置及び2つの幼児用座席を設けるために必要な特別の構造又は装置を有する自転車
禁止です!!
幼児二人同乗用自転車の幼児用座席に小学校就学の始期に達するまでの者2人を乗車させ、幼児1人をひも等で確実に背負って16歳以上の者が運転する場合は、禁止されています。
※「幼児一人をひも等で確実に背負って」とあるとおり、抱っこひもを使用して前抱っこして自転車に乗ることは認められていません。
前抱っこは、ハンドル操作の妨げになるのでやめましょう。

ヘルメットとシートベルトの着用を!!

| 部位 | 割合 | 
|---|---|
| 頭部 | 31.6% | 
| 脚部 | 25.0% | 
| 腕部 | 14.5% | 
| 顔部 | 13.2% | 
| 頸部 | 10.5% | 
| その他 | 5.2% | 
(自転車幼児用座席同乗中の幼児が死傷した主な部位 令和6年中 神奈川県)
自転車同乗中での交通事故で、幼児の約3割が頭部に怪我をしていました。
幼児が幼児用座席に座っている高さは、身長の比率で考えると大人がテニスの審判台に座っているのと同じくらいになります。
道路交通法でも「13歳未満の幼児・児童には、保護者等がヘルメットを被らせるように努めなければならない。」と努力義務が定められています。
万が一の時にお子さんの頭を守るため、必ずヘルメットを着用しましょう。
また、幼児用座席に座らせるときにはシートベルトも着用しましょう。
転倒した際お子さんが車道に投げ出される可能性があります。
ヘルメットだけではなく、シートベルトも着用しましょう。
事故を防ぐための注意点
保護者の方の少しの注意でお子さんの怪我は防ぐことができます。
- ヘルメットを被らせましょう。
 - シートベルトを着用しましょう。
 - 子どもを幼児用座席に乗せたら、自転車から手を離さないようにしましょう。
 - サドルを低めにし、両足がしっかり地面に着くようにしましょう。
 - 段差や他者とのすれ違いの時には、自転車を降り、押して歩きましょう。
 - 乗る前に必ずブレーキやタイヤの空気圧等を点検しましょう。
 - お子さんを乗せて使用されると、自転車はふらつきやすくなり、ブレーキの制動距離も長くなります。安全な場所で練習してから使用しましょう。
 - 交通ルールを守りましょう。
 
また、(財)自転車産業振興協会が、幼児ダミーを幼児用座席に乗車させた状態で自転車が転倒した際の頭部衝突実験の結果を公表していますので参考にしてください。
同協会ホームページ「自転車用幼児用座席に同乗した際の頭部衝撃実験の結果について」はこちらをクリックしてください。
チラシのダウンロード
交通事故防止啓発チラシを作成しました。ぜひ活用してください。
情報発信元
神奈川県警察本部 交通部交通総務課
電話:045-211-1212(代表)