神奈川県警察自動車運転免許試験場整備等事業 業務要求水準書(骨子) 平成25年11月11日 神奈川県 目次 第1 施設整備業務要求水準 1 業務の範囲 2 施設計画の要件 第2 維持管理業務要求水準 1 業務の目的 2 業務の対象 3 業務期間 第3 運営支援業務要求水準 1 総合案内業務 第4 附帯事業要求水準 1 業務の目的 2 業務実施に当たっての考え方 3 業務期間 4 行政財産貸付料の徴収 5 光熱水費の負担 6 業務要求水準 資料1 インフラ状況図 資料2 保有車両諸元表 資料3 コースローリング計画図  本業務要求水準書(骨子)は、神奈川県警察自動車運転免許試験場整備等事業(以下「本事業」という。)において入札公告時に公表する業務要求水準書を構成する内容のうち、現時点における神奈川県(以下「県」という。)の主な考えを記載したものであり、民間事業者による本事業への参入のための検討を容易にすることを目的として公表するものである。  今後の県での検討の進行や、民間事業者から招請する意見等を踏まえて、入札公告までに順次詳細化して補完し、業務要求水準書として整理する予定である。  なお、本業務要求水準書(骨子)における用語の意味について特段の記載がない場合、その意味は本事業の実施方針の記載によるものとする。 第1 施設整備業務要求水準  1 業務の範囲  事業者は、本施設整備業務要求水準に基づき、本施設の設計、建設及びその関連業務(以下「施設整備業務」という。)を行う。 (1) 設計業務  ア 事前調査業務  イ 各種申請業務  ウ 環境対策業務  エ 基本設計業務及びその関連業務  オ 実施設計業務及びその関連業務 (2) 工事監理業務  ア 本館棟等の建設に係る工事監理業務  イ 待合棟等の建設に係る工事監理業務  ウ 雨水貯留槽等の整備に係る工事監理業務 (3) 建設業務  ア 本館棟等の建設業務及びその関連業務  (ア) 旧がんセンターの基礎の解体  (イ) 土壌汚染対策工事  (ウ) 第一事業用地の造成  (エ) 本館棟・連絡通路(跨道橋)・連絡通路棟の建設  (オ) 駐車場の整備  (カ) 仮設待合棟の建設  (キ) 本館棟への備品整備  (ク) 本館棟への引越し支援業務  イ 待合棟等の建設業務及びその関連業務  (ア) 現施設の解体  (イ) 第二事業用地の造成  (ウ) 待合棟等の建設  (エ) 四輪技能試験コースの整備  (オ) 待合棟への備品整備  (カ) 待合棟への引越し支援業務  ウ 雨水貯留槽等の整備業務及びその関連業務  (ア) 既存鉄骨造駐車場の解体  (イ) 仮設待合棟の解体  (ウ) 雨水貯留槽の設置(新がんセンター側、二輪技能試験コース側)  (エ) 旧二輪待合所の解体  (オ) 四輪技能試験コースの整備  2 施設計画の要件  (1) 施設の構成と配置計画  ア 施設構成の方針  (ア) 整備する本施設の構成は、本館棟、待合棟、技能試験コース、駐車場及びその他の付属施設に大別され、その配置計画は、各施設の利用形態、規模及び構造を勘案し、効率的・効果的な利用が可能な配置計画に努めること。また、維持管理の方法等を併せて検討し均衡のとれた配置とすること。  (イ) 日照、通風などに配慮し、周辺の良好な環境づくりに資する配置とすること。  (ウ) 周辺の住宅等との間で相互にプライバシー等に支障を生じないよう配慮した配置とすること。  (エ) 四輪技能試験コースの配置及び形状については、提案を求めないこととし、入札公告までに公表予定の「四輪技能試験コースの配置及び形状」に示した計画のとおりとする。ただし、四輪技能試験コースの設計及び施工は事業者が行うこと。  (オ) 下図に示す施設構成と人・車両の動線の概要を遵守すること。  図 施設の構成と人・車両の動線 省略  イ 施設配置計画  (ア) バス停から本館棟までの来場者の動線及び本館棟から連絡通路(跨道橋)、待合棟を経て発着場に至る来場者の動線は、来場者が雨天時に濡れることがないように工夫すること。  (イ) 本館棟から待合棟への移動については、連絡通路(跨道橋)の通行によるものとし、地上部における市道の横断は行わないことを基本とする。バス停・市道等から本館棟への来場者の動線は、「歩車分離」を図るなど敷地内における来場者の事故防止に配慮したものとすること。  (ウ) バス停・市道等から本館棟への来場者の動線は、「歩車分離」を図るなど敷地内における来場者の事故防止に配慮したものとすること。  (エ) 駐車場台数(一般利用)は300台以上確保すること。駐車場出入り口は、来場車両のスムーズな出入り・誘導が可能であることのほか、出入口付近における駐車場待ち渋滞が発生しないことや、出入口付近を通行する歩行者等の安全確保を念頭に置いて位置・構造を計画すること。また、駐車場の満・空車状態の確認が容易で、かつ、空き駐車場への車両誘導が容易な配置、構造及び設備等を工夫すること。  (オ) 敷地内及び出入口においては、一般来場車両と公用車及び試験車両等の通行帯をできる限り分離させ、かつ交差させないこと。  (カ) 敷地内への出入口の位置及び数は、事業者の提案によるものとするが、安全確保に十分留意すること。  (2) 諸室配置計画  ア 諸室配置の方針  本施設における業務を大別すると、以下の3つに分類される。 事務管理業務 内容 県内の運転免許事務の総括・企画・指導等の事務 窓口業務 内容 運転免許証の更新業務 運転免許試験業務 聴聞・行政処分及び講習業務 交通反則通告センター業務 等 その他の業務 内容 飲食喫茶施設・売店運営業務 維持管理業務 等  以上の業務について来場者の動線を考慮し、来場者に対応する事務作業が効率的、効果的に行えるように諸室を配置するため、階構成は下図を条件とする。  本館棟と待合棟は、本施設の利用者の安全確保等の観点から、連絡通路(跨道橋)で接続することを条件とする。  図 階構成イメージ 省略  イ 本館棟の各フロアの計画の要件  (ア) 1階から4階までの執務空間には合計400人以上の職員を収容可能とする。  (イ) 1階には、交通反則通告センター、放置違反金センター、行政処分業務機能、資料の長期保管用の倉庫を配置し、各業務に対する来場者動線に配慮する。  (ウ) 2階は、1日の最大来場者が約5,000人となる免許更新関係の業務を行うフロアとし、アクセスしやすさや利便性に配慮する。  (エ) 3階は、1日最大約1,200人の受験者が訪れる試験関係の業務を行うフロアとし、利用者動線の交錯等に配慮し、試験業務の円滑化を図る。また、連絡通路(跨道橋)で技能試験や運転講習を受ける者の待合棟とアクセスする。  (オ) 4階は、庶務業務や電算システム及び会議室などの事務管理機能を有するフロアとする。  ウ 業務の種類、使用諸室及び流れ  (ア) 現施設における業務の種類・使用諸室及び来場者の流れについて、下表に示す。詳細は、入札公告までに公表予定の「現運転免許試験場における業務の種類、使用諸室及び流れ」に示す。  表 現施設における主な業務の種類・使用施設及び来場者の流れ 省略  (イ) 交通反則通告センターにおける業務を以下に示す。 交通反則切符に関する業務 内容  交通反則切符の受理・登録  切符審査・是正措置  仮納付照合(納付の有無確認) 反則金未納付者に対する措置 内容  窓口出頭者に対する通告書の交付  未出頭者に対する通告書の発送  本納付照合(納付の有無確認)  反則金の納付に関する通知  交通裁判所への引継ぎ    (ウ) 放置違反金センターにおける業務を以下に示す。 放置違反金の徴収に関する業務 内容  車両使用者の調査・弁明書の受理、審査  弁明通知書の発送  放置違反金納付命令書の発送  督促状の発送  弁明書・不服申立の受理、審査  催促等(催促状等発送・電話催促・現地訪問)  財産の調査確認  財産の差押え  債権管理  エ 施設の延床面積  施設の延床面積は、第一事業用地に整備する本館棟と連絡通路(跨道橋)で約24,500平方メートル、第二事業用地に整備する待合棟、車庫棟及び発着場で約2,200平方メートルとする。  オ 諸室概要・仕様等  必要諸室の構成や面積等は、入札公告までに公表予定の「必要諸室及び仕様」に示す。  (3) 外構等整備の計画  ア 技能試験コース改修工事  (ア) 四輪技能試験コース改修は、資料3「コースローリング計画図」及び入札公告までに公表予定の「技能試験コース整備業務特記仕様書」に準拠したものとすること。なお、コースローリング計画図に示す技能試験コースについては、道路交通法の改正等に伴い、変更する可能性がある。  (イ) コース構造基準・信号機・道路標識・課題類等は、道路交通法及び運転免許技能試験実施基準に準拠すること。また、道路設計の手引き(神奈川県県土整備局道路管理課・道路整備課)を舗装設計の参考基準とすること。  (ウ) 改修工事方法と工程計画では、試験業務に支障を生じさせないように考慮すること。  (エ) 技能試験コースの改修工事には、信号機、道路標識、課題障害物等の撤去・設置工事、電気設備工事及び集・排水設備工事を含む。  (オ) 二輪技能試験コースに関する整備は、事業対象範囲外とする。 ・技能試験コースのローリング計画は次の工程を想定している。  1 本館棟・連絡通路(跨道橋)・連絡通路棟等の整備  2 仮設待合棟・仮発着場の整備  3 現施設の解体、二輪試験者通路の整備  4 造成工事  5 技能試験コース、待合棟・発着場の整備等  6 仮設待合棟の解体、車両整備庫の整備等  7 雨水貯留槽の整備、旧二輪待合所の解体等 第2 維持管理業務要求水準  1 業務の目的  事業者は、本維持管理業務要求水準に基づき、公共サービスの提供に支障を及ぼすことなく、かつ、利用者が安全、快適に施設を利用できるよう整備対象施設の性能及び状態を常時適切な状態に維持管理すること。  2 業務の対象  対象とする業務は、次のとおりとする。  なお、大規模修繕については、本館棟と待合棟の屋上防水と外壁の大規模修繕のみを対象とする。  (1) 点検・保守・経常修繕業務  (2) 大規模修繕業務  (3) 外構等維持管理業務  (4) 環境衛生管理業務  (5) 清掃業務  (6) 駐車場維持管理業務  (7) 警備監視業務  (8) 一般備品管理業務  3 業務期間  業務期間は、各施設の所有権移転日の翌日から事業期間終了までとする。 第3 運営支援業務要求水準  1 総合案内業務  (1) 業務の目的  来場者を対象として、施設の案内、誘導や申請書等の発行支援等を行い、来庁者の利便性の向上及びエントランス付近の混雑解消による環境改善を図ることを目的とする。  (2) 業務内容  来場者の総合案内を行う。  ア 来場者の案内、誘導  イ 申請書の発行支援  (3) 業務期間等  ア 業務期間  本館棟の供用開始日から事業期間終了時までとする。  イ 業務実施日時  土曜、祝日及び12月29日から1月3日を除く7時30分から16時30分までとする。  (4) 業務実施場所  本館棟に整備するエントランス付近とする。  (5) 業務要求水準  ア 施設の案内、誘導  本施設の来場者を対象として、更新、試験、行政処分等の来場目的別に、フロアや諸室の案内、誘導を行う。  イ 申請書の発行支援  免許更新等を目的とする来場者に対し、免許申請書等の発行支援を行う。 第4 附帯事業要求水準  1 業務の目的  飲食喫茶施設、売店、自動販売機及び各種証明用無人写真撮影機等を設け、来場者への利便性と職員の福利厚生の増進を図ることを目的とする。特に、事業者の経営上の努力や運営ノウハウの活用により、より良質・低廉なサービス、多様なサービスを提供できることを期待する。  2 業務実施に当たっての考え方 ・適正な価格で良質のサービスを提供できるよう心がけること。 ・多様なサービスの選択肢を提供できるよう心がけること。 ・周辺の公共施設等からの来客を受け入れることは可能である。 ・附帯事業に係る収入は、事業者の収入とする。  3 業務期間  本館棟の業務開始時から事業期間終了時までとする。  4 行政財産貸付料の徴収  飲食喫茶施設の厨房部分、売店、自動販売機及び各種証明用無人写真撮影機等を運用するために使用する施設部分については、神奈川県県有財産規則に基づき、行政財産に伴う貸付料を徴収する(有償)ものとし、必要な手続きを行うこと。なお、行政財産の貸付料の計算方法については、入札公告までに示す。  5 光熱水費の負担  附帯事業に係る光熱水費は、事業者が実費を負担すること。  なお、実費の計算方法は、計量器等により測定した使用量をもとに、月ごと計算し、県に支払うものとする。  6 業務要求水準  (1) 飲食喫茶施設の運営業務  ア 運営日は、原則として運転免許試験場の開庁日(土曜、祝日及び12月29日から1月3日を除く。)とする。  なお、日曜日は開庁日とし運営することとする。  イ 運営時間は、事業者の提案による。ただし、11時から14時の間の営業は必須の条件とする。  ウ 運営日・時間は、業務開始後の利用状況等により、県と協議のうえ見直しをすることは可能なものとする。  エ 販売メニュー(和洋その他の複数品)の設定、販売価格の設定及び販売方法については、事業者の提案に委ねるものとするが、利用者の年齢層、職員の利用及び公共施設における飲食喫茶施設であることを考慮し、施設の公共性や利用効率及び来場者等の福利厚生の増進に配慮したものとし、低廉で良質なサービスを心がけること。ただし、酒類の販売は認めないこととする。  オ 飲食喫茶施設は、本館棟内に設置すること。  (2) 売店の運営業務  ア 運営日は、原則として運転免許試験場の開庁日(土曜、祝日及び12月29日から1月3日を除く。)とする。  なお、日曜日は開庁日であるため、運営日とする。  イ 運営時間は、事業者の提案による。ただし、7時30分から17時の間の営業は必須の条件とする。  ウ 運営日・時間は、業務開始後の利用状況等により、県と協議の上、見直しをすることは可能なものとする。  エ 販売品目の設定、販売価格の設定及び販売方法については、事業者の提案に委ねるものとするが、公共施設における売店であることを考慮し、施設の公共性や利用効率及び来場者等の福利厚生の増進に配慮したものとし、低廉で良質なサービスを心がけること。ただし、酒類の販売は認めないこととする。  オ 公共料金の収納代行が行えること。  カ 売店は、本館棟内に設置すること。  (3) 自動販売機による飲食物の販売業務  ア 運転免許試験場庁舎内において、自動販売機を設置し飲食物の販売を行うものとする。  イ 自動販売機は事業者が調達・設置し、事業期間終了時に撤去すること。  ウ 販売商品については、事業者の提案に委ねるものとするが、公共施設における販売であることを考慮し、施設の公共性や利用効率及び来場者等の福利厚生の増進に配慮すること。ただし、酒類やたばこの販売は認めない。  エ 自動販売機の設置位置・台数については事業者の提案によるものとするが、県と協議の上、見直しをすることは可能なものとする。  オ 販売品目及び販売価格の設定については、事業者の提案によるものとする。販売価格は、低廉化に努めること。  (4) 各種証明用無人写真撮影機による写真の撮影、販売業務  ア 運転免許試験場庁舎内において、各種証明用無人写真撮影機(以下「無人撮影機」という。)を設置し、写真の撮影・販売を行うものとする。  イ 無人撮影機の仕様は、原則、提案によるものとするが、撮影機がデジタルカメラ仕様の場合は、写真の仕上がりにおいて300万画素数以上の品質を確保できるものとする。  ウ 無人撮影機は事業者が調達・設置し、事業期間終了時に撤去すること。  エ 無人撮影機の設置は、庁舎内であることを条件とするが、その設置位置・台数は事業者の提案とする。  オ 利用料金は事業者の提案によるものとするが、公共施設内に設置されるものであることを考慮し、低廉で良質なサービスを心がけること。  なお、業務開始後の利用状況等により県と協議の上見直しをすることは可能なものとする。  (5) 事業者からの提案による本施設に有用な業務  ア 公共施設として、来場者に対して多様なサービスを提供することを目的とし、業務要求水準書の内容をすべて満たしていることを条件に、第一事業用地において、事業者からの提案による附帯事業を求める。詳細については、入札公告までに示す。ただし、下記の内容の提案については認められない。 ・公序良俗に反する事業 ・特定の政党、団体に加担する目的での事業 ・その他、本施設に相応しくないと判断される事業