○路上放置自動車取扱要領 (昭和45年3月20日例規/神交指発第71号) 最終改正 平成19年12月7日例規第46号 各所属長あて 本部長 第1 目的  路上放置自動車の排除の事務手続を統一し、その処理の適正迅速を図るとともに、積極的に排除を行ないもつて交通の安全と円滑を確保することを目的とする。 第2 用語の意義  この要領において、次の各号に掲げる用語の意義はそれぞれ当該各号の定めるところによる。 1 「放置自動車」とは、現に破損、故障等のため運行不能で路上に2週間以上放置してある普通自動二輪車以上の自動車をいう。 2 「廃物自動車」とは、破損、老朽が著しく修理不可能で自動車としての機能を失なつている放置自動車で所有者不明のものをいう。 3 「取扱い警察官」とは、路上放置車両の発見または届出を受理した警察官をいう。 4 「現場責任者」とは、路上放置現場の臨場した交通課幹部をいう。 5 「道路管理者」とは、廃物自動車が放置してある道路を管轄する道路法に定める道路管理者をいう。 6 「回収業者」とは、道路管理者と契約し廃物自動車の処分に応ずる自動車解体等の業者をいう。 第3 放置自動車の取扱い  道路管理者又は一般人から電話等により放置自動車の通報を受けたとき、又は警察官自ら放置自動車を発見した場合の措置は、次の要領による。 1 報告、調査、認定 (1) 発見報告  取扱い警察官は、発見日時、場所、届出人、車名および放置状態等を明らかにし路上放置自動車発見(調査)報告書(第1号様式)を作成し、警察署長に報告すること。放置状態から著しく交通の妨害となり早急に撤去の必要を認められるときは、署長に報告し指揮を受けること。 (2) 所有者等の調査  取扱い警察官は、神奈川県警察照会センター(以下「照会センター」という。)に車両照会し、付近の聞き込み又は車内の遺留物等によつて所有者等の確認に努めること。  なお、この際は、盗難事件として発展する場合も予想されるので、指紋採取その他遺留品捜査を行うことについて支障が生じないよう特段の配慮をすること。 (3) 自動車としての機能の認定  交通課幹部は、臨場し当該自動車のエンジン、トランスミツシヨン、ラジエーター、タイヤ、ハンドル、バツクミラー等の取付けおよび腐蝕状態その他を調査し、路上放置自動車発見(調査)報告書の調査事項欄に具体的に記入のうえ、自動車としての機能の有無を認定すること。 (4) 写真撮影  調査の結果、所有者(使用者を含む。以下同じ。)が判明しないときは、事後の紛議を防止するため、当該自動車の前後、左右、運転席の状態を写真撮影し、放置自動車写真撮影報告書(第3号様式)を作成すること。 2 自動車としての機能を有している自動車 (1) 所有者が確認できたもの  調査の結果、所有者等が判明し、当該自動車が道路交通法(昭和35年法律第105号)上の駐車違反又は自動車の保管場所の確保等に関する法律(昭和37年法律第145号)違反に該当するものについては、それぞれの違反として告知(検挙)し、速やかに撤去させ、違反とならないときは、所有者等に撤去するよう要請すること。  なお、盗難自動車と認められるときは、警察署の関係する課と緊密な連携を保ち措置すること。 (2) 所有者が確認できないもの  現場責任者は、1(2)の規定により調査した結果、所有者が確認できないものについては、次の措置をとること。 ア 警告書(第4号様式)を当該自動車の見やすい箇所におおむね2週間ちょう付すること。この場合において、可能な限り第三者の立会いを得て行うこと。 イ 道路管理者に連絡すること。 ウ 路上放置自動車発見(調査)報告書及び放置自動車写真撮影報告書により、その処理のてん末を署長に報告すること。 3 自動車としての機能を有しない自動車 (1) 所有者が確認できたもの ア 交通の妨害となるものについては、物件放置(道交法第76条第3項)として措置し、当該自動車をすみやかに撤去させること。 イ 放置状態が交通の妨害にならないと認められるときは、すみやかに所有者に対し撤去するよう申し入れること。 (2) 所有者の確認できないもの  廃物自動車として、次の措置をとること。 ア 警察署(交通課員)の措置  速やかに関係道路管理者へ廃物自動車認定通知書(第2号様式の2)により通知し撤去を要請する。この場合、放置自動車写真撮影報告書を放置自動車発見(調査)報告書に添付し、保管しておくこと。 イ 道路管理者の措置 (ア) 連絡を受けた道路管理者は、警察官(交通担当)立会いのもとに、警告書を当該自動車に貼付(猶予期間2週間)する。 (イ) 猶予期間が経過してもなお放置されているものについては、道路管理者は、回収業者をして撤去の措置を講ずる。 (ウ) 撤去を確認した道路管理者は、その旨を所轄警察署長に連絡する。 第4 取扱上の留意事項 1 自動車としての機能を有するかいなかの認定は、所有者の調査とともに措置方法のきめ手となるばかりでなく、誤つた認定は事後紛議の原因となるので、単なる外見上によることなく交通課幹部が客観的かつ慎重に行なうこと。 2 所有者判明の時点に必要な措置をせずに放置しておくことは、日日の経過とともに自動車の機能の減退および所有者不明につながるので、すみやかに措置を行なうこと。 第5 結果報告  警察署長は、放置自動車処理状況を当分の間、月ごとにまとめ第5号様式により、翌月10日までに交通部駐車対策課長を経て警察本部長に報告をすること。 第6 その他  路上放置自動車処理関係書類は、別記作成要領により作成する。