○特定交差点、本部指定交通監視要点、交通情報収集拠点等の指定及び活動要領 について (平成2年12月11日例規第52号/神交規発第511号/神交管発第872号/神交指発第894号/神交企発第578号/神ら企発第519号/神ら指発第230号)  各所属長あて 本部長  特定交差点、本部指定交通監視要点、交通情報収集拠点等の指定及び活動要領を次のように定め、平成3年1月1日から施行することとしたから、部下職員に対する教養を徹底し、効果的な運用に努められたい。  おって、特定交差点、本部指定交通監視要点、交通情報収集拠点等の指定について(平成2年1月18日神交規発第17号)は、廃止する。  記 1 制定の趣旨  最近の道路交通は、ますます過密及び混合の度合を深め、特に都市部における常態化した違法駐車や慢性的な交通渋滞は、年を追って深刻さを増し大きな社会問題となっている。 また、交通事故も依然として増加傾向にあり、このような厳しい交通情勢の中で、交通事故の防止と都市交通機能の確保を図るため、特定交差点、重点地域、本部指定交通監視要点、交通情報収集拠点等の指定及び活動要領の見直しを行い、限られた体制の中でより効果的な交通指導取締り活動と時宜適切な交通情報の収集を行うことにより交通の安全と円滑を図ろうとするものである。 2 制定の要点  (1) 特定交差点、本部指定交通監視要点、交通情報収集拠点等の指定について定めた。  (2) 特定交差点、本部指定交通監視要点、交通情報収集拠点等の活動及び留意事項について定めた。  (3) 特定交差点、本部指定交通監視要点等の指定図の作成、保管及び活動結果の報告について定めた。  特定交差点、本部指定交通監視要点、交通情報収集拠点等の指定及び活動要領 第1 総則 1 趣旨  この要領は、駐車違反取締り特定交差点(以下「特定交差点」という。)、駐車違反取締り重点交差点(以下「重点交差点」という。)、駐車違反取締り重点地域(以下「重点地域」という。)、駐車違反取締り重点路線(以下「重点路線」という。)、警察本部指定交通監視要点(以下「本部指定交通監視要点」という。)、警察本部指定駐留交通監視要点(以下「本部指定駐留交通監視要点」という。)及び警察本部指定交通情報収集拠点(以下「交通情報収集拠点」という。)の指定並びに活動要領について必要な事項を定めるものとする。 2 用語の意義  この要領において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 (1) 特定交差点 放置駐車違反車両等があるために交通の円滑化対策上ネックとなっている交差点及びその周辺おおむね50メートル区間を特定交差点として警察本部が指定するものをいう。 (2) 重点交差点 特定交差点に準じて選定し、重点交差点として警察本部が指定するものをいう。 (3) 重点地域 次に掲げる地域及び路線(特定交差点及び重点交差点を除く。)のいずれかに該当し、重点地域として警察本部が指定するものをいう。 ア 違法駐車車両追放モデル地区・路線 イ 時間制限駐車区間規制が行われている地域及びその周辺地域 ウ 道路標識等により駐停車禁止規制が行われている地域 エ その他放置駐車違反等の取締りの要望が多い地域、駐車車両に係る交通事故が多発している地域等放置駐車違反等の取締りを重点的に推進する必要がある地域 (4) 重点路線 重点地域に準じて選定し、重点路線として警察本部が指定するものをいう(特定交差点、重点交差点及び重点地域を除く。)。 (5) 幹線道路 道路法(昭和27年法律第180号)第3条に規定する高速自動車国道(同法第48条の2に規定する自動車専用道路を含む。)、一般国道、県道、市町村道(別表「路線コード表」のコード3000を除く。)及び道路運送法(昭和26年法律第183号)第2条第9項に規定する一般自動車道をいう。 (6) 指定道路 第一交通機動隊にあっては国道1号、15号、16号、134号、246号、県道2号線(主要地方道)及び県道8号線(主要地方道)、第二交通機動隊にあっては国道1号(西湘バイパスを含む。)、16号、129号、134号、246号、255号及び271号(小田原・厚木道路を含む。)、高速道路交通警察隊にあっては東名高速道路、首都高速道路、新湘南バイパス、保土ケ谷バイパス、横浜横須賀道路、東京湾横断道路、第三京浜道路及び首都圏中央連絡自動車道をいう。 (7) 本部指定交通監視要点 交通がふくそうし、及び交通事故が多発する交差点並びに交通上特に必要と認められる地点等で、警察本部が指定する交通監視拠点をいう。 (8) 本部指定駐留交通監視要点 本部指定交通監視要点に準じて指定道路の一定の区間又は交差点のうちから選定し、駐留交通監視要点として警察本部が指定する交通監視拠点をいう。 (9) 交通情報収集拠点 交通管制センター運用規程(昭和47年神奈川県警察本部訓令第8号)第7条の規定に準じて、一定期間継続して交通障害情報又は交通渋滞情報を収集する必要がある交差点、路線等で、警察本部が指定するものをいう。 第2 特定交差点、本部指定交通監視要点、交通情報収集拠点等の指定 1 特定交差点等の指定  交通部長は、交通実態を勘案の上必要により特定交差点、重点交差点、重点地域、重点路線、本部指定交通監視要点及び本部指定駐留交通監視要点を指定するものとする。この場合、第一交通機動隊、第二交通機動隊及び高速道路交通警察隊(以下「交通部3隊」という。)の長又は所轄警察署長の意見を聴取するものとする。  なお、特定交差点にあっては本部指定交通監視要点とし、特定交差点、重点交差点、重点路線、本部指定交通監視要点及び本部指定駐留交通監視要点にあっては交通情報収集拠点とする。 2 指定の一部変更等  交通部長は、交通情勢等の変化により指定内容の一部変更又は追加を行う場合も前項に準じて行うものとする。 3 交通情報収集拠点の追加指定  交通部長は、前2項の規定にかかわらず工事、行事の開催等により一定期間交通障害又は交通渋滞が発生するおそれのある場合においては、交通規制課長に交通情報収集拠点の追加指定をさせることができるものとする。この場合において、前1を準用するものとする。 4 警察署(隊)指定交通監視要点等  交通部3隊の長及び警察署長は、第2の1及び2に準じて重点交差点、重点路線、交通監視要点、駐留交通監視要点及び交通情報収集拠点を必要により指定するものとする。この場合、それぞれに「署(隊)指定」を冠するものとする。 第3 活動要領等 1 特定交差点 (1) 駐停車禁止規制の実施  特定交差点は、原則として駐停車禁止規制を実施するものとする。この場合、必ず現場調査を行い、駐車又は駐停車禁止規制に矛盾のないように配意するものとする。 (2) 広報等の実施  特定交差点については、広報看板の設置、カラーコーンの設置等により運転者等に、指定地域であることが容易に分かるようにするとともに、交通の円滑阻害性、妨害性が高いため取締りを強化していることの理解を得るための広報等に努めるものとする。 (3) 指定時間帯 ア 交通部長は、交通の円滑の阻害又は交通の妨害が特に著しい時間帯を重点活動時間帯として指定するものとする。 イ 交通法令違反指導取締り基準の制定について(平成元年11月6日 例規第46号、神交指発第786号)別表第1道路交通法違反指導取締り基準及び別表第5駐車違反レッカー移動措置基準に規定する特定交差点における警察本部の指定する時間帯は、別に定める重点活動時間帯(以下「指定時間帯」という。)とする。 (4) 指定時間帯の活動  警察署長は、原則として指定時間帯に交通警察官を配置し、固定配置又は一定区間の流動警戒等により当該場所(区間)の放置駐車車両等の排除に努めるものとする。 (5) 指定時間帯以外の活動  指定時間帯以外にあっては、指定時間帯の指導取締りの効果が損なわないように当該場所(区間)の駐車実態に応じた指導取締り活動を行うものとする。 (6) 警ら重点地区の指定  警察署長は、神奈川県警察地域警察運営規程(平成5年神奈川県警察本部訓令第20号)第26条の規定により、特定交差点(本部指定交通監視要点を含む。)を警ら重点地区に指定するものとする。 (7) 地域警察その他の警ら警察活動に従事する警察官の活動  地域警察その他の警ら警察活動に従事する警察官は、警らの際努めて特定交差点に短時間駐留し、前(4)に準ずる活動を行うものとする。 2 重点交差点  前1の(4)、(5)及び(7)に準ずる活動を行うものとする。 3 重点地域 (1) 重点的、計画的な指導取締り活動の推進  重点地域の指導取締りは、週間又は月間取締り計画を策定し、放置駐車違反等の取締りを重点的、計画的に推進するものとする。 (2) 悪質な使用者等に重点を指向した取締りの推進  営業上の利益等のため、使用する自動車について放置駐車違反を繰り返す悪質な使用者については、その使用する自動車に係る放置駐車違反及び常習的に放置駐車違反を行う運転者に対する重点的な取締りの推進に努めるものとする。 (3) 目に見える効果的な取締りの推進  違法駐車の抑止に向け広報効果の高い目に見える取締りの推進に配意するものとする。 (4) 地域駐車対策の推進  抜本的な違法駐車対策の推進が必要な地域(区間)については、地域交通安全活動推進委員と連携し、地域住民、自治体、交通安全協会等から構成する駐車対策協議会を結成し、又はその活性化を図り、違法駐車排除パトロール、散らしの配布、その他当該地域から違法駐車をなくしていくために必要な活動の促進を図るものとする。 4 重点路線  前項に準じた活動を行うものとする。 5 その他の地域  特定交差点、重点交差点、重点地域、重点路線以外の地域については、交差点、横断歩道又はこれらの付近等、交通上危険性、妨害性の高いと認められる放置駐車違反等の取締りを行うものとする。 6 本部指定交通監視要点 (1) 従業員の配置  警察署長は、別に定めるほか原則として指定時間帯に交通警察官を固定配置するものとする。 (2) 交通監視に当たっての留意事項 ア 交通監視に当たっては、警笛、停止棒等を活用して指導・警告等を行うなど、「見える、見せる、呼びかける」攻めの交通監視に努めるものとする。 イ 交通監視の位置は、運転者・歩行者から最も見えやすい位置を選定するほか、交通監視台を設ける等交通監視効果を高めるための配意をするものとする。 ウ 軽微な違反を認めた場合にあっても看過することなく警笛の吹鳴、指差しなどによる警告・指導を行い現場是正に努めるものとする。 7 本部指定駐留交通監視要点  本部指定駐留交通監視要点における交通監視活動は、原則として交通部3隊が当たるものとし、警らの際短時間の駐留監視を行うとともに、機動力を生かした警ら監視活動に努めるものとする。 8 交通情報収集拠点 (1) 従事員  従事員は、別に定めるほか原則として前1から7に規定する特定交差点等の活動に従事する警察官が当たるものとする。 (2) 交通情報の収集と通報  従事員は、交通情報の収集に努め交通管制センターへの定時通報を行うとともに、交通渋滞、交通事故等を認知した場合には、随時、通報を行うものとする。 第4 受傷事故防止  交通監視等に従事する警察官は、次に掲げる事項について留意するものとする。 1 交通監視等は、原則として歩道、分離帯上等の安全な場所で行い、不用意に車道に飛び出さないよう留意するものとする。 2 車両を停止させる場合は、必ず警笛の吹鳴と停止棒等により目立つ大きな動作で停止を命ずるものとする。 3 装備資器材を有効に活用するものとする。 第5 指定図の作成保管等 1 特定交差点、重点地域、本部指定交通監視要点等の指定図の作成及び保管  警察署にあっては、原則としてB4版管内図に特定交差点、重点交差点、重点地域、重点路線、本部指定交通監視要点等を色分け図示したものを4部作成して警察署に1部保管し、警察本部(交通規制課、交通指導課及び駐車対策課)に3部送付するものとする。 2 報告  特定交差点、本部指定交通監視要点、交通情報収集拠点等における活動結果については、別に定めるところにより交通規制課、交通指導課又は駐車対策課にそれぞれ報告するものとする。