〇交通規制及び交通安全施設等に関する事務取扱要綱の制定について (平成4年12月22日例規第106号/神交規発第399号/神交管発第824号/神駐発第287号) 各所属長あて 本部長 この度、「交通規制及び交通安全施設等に関する事務取扱要綱」を制定し、平成5年1月1日から施行することとしたから、運用上誤りのないようにされたい。 おって、次の例規通達は、廃止する。 1 道路における交通保安施設の管理及び運用要綱の制定について(昭和37年4月26日 例規、神交一発第212号) 2 交通規制および交通施設に関する事務取扱要綱の制定について(昭和40年8月17日 例規、神交一発第333号) 記 第1 制定の趣旨 交通規制の実施並びに交通安全施設等の設置及び管理の事務については、道路における交通保安施設の管理及び運用要綱の制定について(昭和37年4月26日 例規、神交一発第212号)及び交通規制および交通施設に関する事務取扱要綱の制定について(昭和40年8月17日 例規、神交一発第333号)により運用してきたところであるが、交通情勢の変化等により実態にそぐわなくなってきたことから、その内容を改めるほか、二つ要綱を整理統合し事務の便に供し、交通規制および交通安全施設等に関する事務の適正を図ろうとするものである。 第2 制定の要点 1 交通以西の実施並びに交通安全施設等の設置及び管理に当たっての基本的留意事項を具体的に定めた。 2 交通規制を実施する場合取扱手続について、上申書の様式の改正等により合理化した。 3 同標識灯の設置及び管理を適正に行うための事務について、施設台帳、補修上申書の様式の改正等により合理化した。 4 信号機設置の上申手続について、上申書の様式の改正等により合理化した。 5 信号機及び交通管制施設の管理を適正に行うための事務について、施設台帳の様式の改正等により合理化したほか、信号機等の破損事案の適正措置を規定化した。 6 駐車関係施設の設置及び管理を適正に行うための事務について、施設台帳の様式の改正等により合理化した。 7 交通規制及び交通安全施設等に関する情報又は意見の処理について定めた。 8 交通安全施設等の状況について点検を行うこととした。 9 交通規制の効果測定及び見直しについて定めた。 交通規制及び交通安全施設等に関する事務取扱要綱 第1 総則 1 目的 この要綱は、交通規制の実施並びに交通安全施設等の設置及び管理を適正に行うために必要な事項を定めることを目的とする。 2 用語の意義 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 (1)規制 道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「法」という。)の規定に基づく交通規制で信号機を設置及び管理して行うもの以外のものをいう。 (2)警察署等 警察署、神奈川県警察高速道路交通警察隊(以下「高速道路交通警察隊」という。)並びに神奈川県警察第一交通機動隊及び神奈川県警察第二交通機動隊(以下「交通機動隊」という。)をいう。 (3)署長等 警察署等の長をいう。 (4)管内 警察署の管轄区域内(高速自動車国道及び自動車専用道路(以下「高速自動車国道等」という。)を除く。)並びに高速道路交通警察隊及び交通機動隊の担当する高速道路国道等をいう。 (5)交通安全施設等 道路標識等、信号機、交通管制施設、常設式自動発動発電機及び駐車関係施設をいう。 (6)道路標識等 道路標識または道路標示をいう。 (7)交通管制施設 次に掲げる交通情報収集装置、交通情報提供装置及び中央装置をいう。 ア 交通情報収集装置 車両感知器、光ビーコン、テレビカメラ、環境センサー等交通情報を収集する装置をいう。 イ 交通情報提供装置 交通情報板、路側通信装置、光ビーコン等交通情報を提供する装置をいう。 ウ 中央装置 信号機、交通情報収集装置及び交通情報提供装置を一元的に処理する装置をいう。 (8)車両感知器等 車両感知器及び光ビーコンをいう。 (9)駐車関係施設 パーキング・メーター、パーキング・チケット発給設備及びその関係施設をいう。 (10)信号秒時 信号サイクル、スプリット及びオフセットをいう。 (11)地点名標示板 道路標識、区画線及び道路標示に関する命令(昭和35年総理府・建設省令第3号)に基づき道路管理者が設置する案内標識をいう。 (12)標識BOX 交通部交通規制課(以下「交通規制課」という。)、交通部運転免許本部運転免許課(以下「運転免許課」という。)及び警察署並びに神奈川県警察ホームページに設置された道路標識に関する意見又は要望を受理する窓口をいう。 (13)信号機BOX 交通規制課、運転免許課及び警察署並びに神奈川県警察ホームページに設置された信号機に関する意見又は要望を受理する窓口をいう。 第2 交通安全施設等の管理・運用体制 1 設置責任者 (1)設置責任者の指定 設置責任者は、交通部交通規制課長(以下「交通規制課長」という。)とする。ただし、交通安全施設等のうち駐車関係施設については交通部駐車対策課長(以下「駐車対策課長」という。)とする。 (2)設置責任者の任務 設置責任者は、交通安全施設等の設置及び管理について全般的な事務を処理する。 2 管理責任者 (1)管理責任者の指定 管理責任者は、署長等とする。 (2)管理責任者の任務 管理責任者は、管内における交通安全施設等の管理及び運用について全般的な事務を処理する。 3 設置責任者と管理責任者との関係 (1)管理責任者は、設置責任者の指導を受けて、設置責任者が管内に設置した交通安全施設等の管理についてその責に任ずるものとする。 (2)設置責任者及び管理責任者は、交通安全施設等の適正な管理及び運用のため、相互に必要な協力をするものとする。 第3 規制の実施 1 基本的留意事項 規制業務の推進に当たっては、次の事項に十分留意し、規制が合理的かつ適正なものとなるようにしなければならない。 (1)法適合性の保持 主体、内容及び形式において法令の規定を根拠とすることはもとより、規制を実施する場合の一般的な基準である警察庁交通局長が定めた交通規制基準(以下「交通規制基準」という。)に準拠して慎重な検討を行うこと。 (2)妥当性の保持 ア 規制の程度及び場所的、時間的な範囲は、目的を達成するために必要な限度にとどめること。 イ 規制の理由となっている交通に対する障害の状況及び原因を検討の上、その障害を除去するうえで最も効果的と認められる規制の種類及び方法を制定すること。 ウ 道路及び交通の状況が複雑なため、事前に的確な規制方針等を策定することが困難な場合には、署長等の権限による段階的な規制として実施する等の方法により、最も合理的と認められる規制の実施に努めること。 (3)斉一性の保持、規制は、道路構造、交通状況等に応じて統一した方針のもとに実施することとし、道路及び交通の状況等が同じであるにもかかわらず、規制内容が異なることがないよう留意すること。特に、都県又は警察署等の境界及びその付近において規制を実施する場合には、関係都県警察又は警察署等との連携を密にし、規制が不斉一にならないようにすること。 (4)簡明性の保持 規制内容は、複雑にわたることのないように、できるだけ簡単明瞭にすること。 (5)計画性の保持 ア 規制は、交通安全施設等整備事業に関する計画と相まった交通管理基本計画に基づき、計画的に推進すること。 イ 他の規制との関係や一般交通に与える影響等を慎重に検討し、道路整備及び交通状況の長期的推移を把握し、計画的に推進すること。   特に、道路利用者に対する影響が大きい規制については、事前に規制計画案等を公表し、必要な準備期間を確保すること。 ウ 交通の安全と円滑等が確保されている場合であっても、道路交通状況の変化から近い将来問題が予想される場合は、先行的に規制を実施すること。 (6)調査の徹底 規制計画の策定に当たっては、道路環境、交通量、交通事故の発生状況等について調査を徹底し、規制対象道路はもとより、規制によって影響を受けるであろう道路を含めて面的にとらえて総合的に検討すること。 (7)交通安全施設等の整備との調整等 規制の実施に伴い、交通安全施設等の整備と運用について必要な調整を行うとともに、規制の効果を補完するために必要な道路及び安全施設の整備を道路管理者に要請すること。 (8)関係者の意見聴取 ア 規制の種類に応じて、その影響を受けることとなる関係機関・団体、企業、地域の自治会や住民の意見を聴くとともに、規制の必要性、効果等について説明し、規制に対する理解と協力が得られるようにすること。 イ 法第110条の2第2項から第7項までの規定に基づき、道路管理者等に対して意見聴取等をすること。 (9)広報 ア 事前に道路利用者及び関係住民への規制計画の周知を図るため、パンフレットの配布、立て看板の掲出、マスコミの活用のほか、交通運輸関係団体へ通報する等の方法により、広報の徹底を図ること。 イ 規制の種類、内容等によっては、地域交通安全活動推進委員等の協力を得て、規制実施後一定の期間、指導を強化する等の方法により、規制内容の周知と規制の順守を徹底すること。 (10)効果測定・見直し 規制については、道路環境及び交通環境の変化等により実態にそぐわなくなることもあることから、第11及び第12に定めるところにより効果測定及び見直しを行うこと。 2 公安委員会の行う規制 (1)上申 ア 規制の新設又は改正の上申 署長等は、管内の道路について公安委員会による規制の新設又は改正の必要を認めたときは、神奈川県警察情報管理システムによる交通規制管理業務運用要綱の制定について(平成30年3月15日 例規第6号、神交規発第306号)第2条第1号の交通規制管理業務(以下「交通規制管理業務」という。)により作成した交通規制新設(改正)上申書(第1号様式)に掲げる書類を添付し、交通規制課長を経て警察本部長(以下「本部長」という。)に上申するものとする。 (ア)上申規制種別一覧 (イ)神奈川県公安委員会の意思決定(以下「意思決定」という。を求める内容を示したもの) (ウ)意思決定の謄本から改正する規制に係る部分を抜粋したもの(改正の上申に限る。) (エ)管内図 (オ)位置図 (カ)現況図 (キ)交通規制上申図 (ク)現場写真 (ケ)交通流調査図 (コ)交通事故分析図 (サ)その他交通規制の新設又は改正の上申に必要な書類 イ 規制の廃止の上申 署長等は、管内の道路について公安委員会による規制の廃止の必要を認めたときは、交通規制管理業務により作成した交通規制廃止上申書(第2号様式)に次に掲げる書類を添付し、交通規制課長を経て本部長に上申するものとする。 (ア)上申規制種別一覧 (イ)意思決定を求める内容を示したもの (ウ)意思決定の謄本から廃止する規制に係る部分を抜粋したもの (エ)管内図 (オ)位置図 (カ)現況図 (キ)交通規制上申図 (ク)現場写真 (ケ)交通流調査図 (コ)交通事故分析図 (サ)その他交通規制の廃止の上申に必要な書類 ウ 関係警察署等間の調整 規制の新設、改正又は廃止の必要が認められる区域、区間又は場所が2以上の警察署等の管内に及ぶときは、その規制の主たる部分の道路を管轄する署長等が関係署長等と協議し、関係警察署等の管内の規制を含めて上申するものとする。 (2)関係署長等への連絡及び意思決定の内容の確認 ア 交通規制課長は、新設、改正又は廃止された規制に関する意思決定の内容に関係署長等に連絡するものとする。 イ 署長等は、新設、改正又は廃止された規制に関する意思決定の内容について、上申の内容どおりであるか否か確認するものとする。 (3)規制の新設等に伴う工事の立会い・点検 署長等は、交通規制の新設、改正又は廃止に伴う工事が行われる際には、当該工事の現場に立会い、意思決定との整合性、設置位置等について点検するものとする。この場合において、立会者は、警察署にあっては交通課長(交通第一課長及び交通地域課長を含む。以下同じ。)、高速道路交通警察隊及び交通機動隊にあっては隊長の指定する警部の階級にある警察官とする。 3 警察署長の行う規制 (1)本部長への報告 署長等が法第5条第1項、道路交通法施行令(昭和35年政令第270号)第3条の2第1項及び神奈川県道路交通法施行細則(昭和44年神奈川県公安委員会規則第1号)第1条の2の規定に基づき規制を実施する場合において、当該規制が次に掲げる事項のいずれかに該当するものであるときは、あらかじめ(オに該当する場合においては、意思決定の1か月以上前に)警察署長交通規制実施報告著(第3号様式)を作成し、交通規制課長を経て本部長に報告するものとする。ただし、緊急やむを得ない場合は、電話その他の方法により報告するものとする。 ア 規制時間が24時間を超えるとき。 イ 規制区域、区間及び場所が、国道又は主要地方道であるとき。 ウ 交通に著しい影響を及ぼすおそれがあるとき。 エ 警衛、警護、路上競技等の実施に伴い行うとき。 オ 公安委員会の行う規制を実施する前の段階に試験的に行うものであるとき。 カ その他社会的反響が大きいと認められるものであるとき。 (2)関係署長等との協議等 ア 署長等の行う規制により、他警察署等の管内の交通に影響を及ぼすおそれがあると認められるときは、あらかじめ関係署長等に通報するものとする。 イ 規制を行う必要があると認められる区域、区間及び場所が2以上の警察署等の管内に及ぶときは、関係署長等と協議の上それぞれが規制を行うものとする。ただし、本部長への報告は、規制の主たる部分の道路を管轄する署長等が関係警察署等の管内の規制を含めて行うものとする。 (3)道路標識等の管理・運用 署長等が行う規制により設置する道路標識等について、署長等は設置責任者及び管理責任者を兼ねるものとする。この場合において、署長等は道路標識等の設置、管理及び運用について全般的な事務を処理する。 4 警察官の行う規制 警察官は、法第6条第4項の規定に基づき、一時、歩行者又は車両等の通行を禁止し、又は制限しようとするときは、あらかじめ署長等に報告しなければならない。ただし、緊急やむを得ない事由により報告のいとまのないときは事後速やかに報告するものとする。 第4 道路標識等の設置及び管理 1 基本的留意事項 (1)法令の根拠に基づく設置 道路標識等は、法令の根拠に基づくほか、交通規制基準に準拠して的確に設置しなければならない。 (2)適正な設置 道路標識等の設置に当たっては、規制の実効が上がるよう、歩行者又は車両の運転者がその前方から見やすいように、かつ、道路又は交通の状況に応じて必要と認める数を設置しなければならない。 (3)統一的な設置 道路標識等の設置に当たっては、規制の種別に応じて、標示板の高さ、間隔、配列その他の設置の方法をできる限り統一するように配意しなければならない。 (4)適正な維持管理 道路標識等は、設置後においても破損、滅失その他の理由によりその効果が損なわれることのないように、取替え、補修、障害物の除去等の維持管理を十分に行い、常に良好な状態が保たれるよう配慮しなければならない。 2施設台帳の整備 交通規制課長及び署長等は、交通規制管理業務により所要事項を登録し、次のとおり台帳の整備を行うものとする。 (1)道路標識等の新設に伴う台帳の整備 道路標識等が新設された場合、道路標識施設台帳(第4号様式)又は道路標示施設台帳(第6号様式)を作成するものとする。 (2)道路標識等の補修(廃止)に伴う台帳の整備 道路標識等が補修され、又は廃止された場合は、当該道路標識等に関する台帳を整理するものとする。 3 適正な維持管理のための措置 (1)署長等の責務 署長等は、第10に定めるところにより点検を実施する等、道路標識等の設置状況について常に把握し、その適正な維持管理を行うものとする。 (2)道路標識等に異常が認められた場合の措置 ア 署長等は、道路標識等に異常を認めた場合には、速やかに補修措置を講じるとともに、異常の程度が重大な場合及び予算執行を必要と認める場合には、交通規制課長に速報し、必要な措置を講じなければならない。   なお、交通事故その他の理由により破損した道路標識等を補修する場合には、原因者に費用負担を求めるために必要な証拠保全等に配意するものとする。 イ 交通規制課長は、保守委託業務の対象となっている道路標識に係る署長等の速報を受理した場合は、保守委託業務の受注者に要請し、速やかに正常な状態に復すること。この場合において、個通規制課長は、交通規制管理業務により信号機・標識等障害処理票(第7号様式)を作成し、障害児の保守の完了後、直ちに受注者により障害の原因、補修又は措置の内容等の報告を受け当該処理票に記載すること。 (3)道路標識等の補修の上申 署長等は、(2)のほか道路標識等について補修の必要を認めたときは、交通規制管理業務により作成した道路標識・標示補修上申書(第8号様式)に次に掲げる書類を添付し、交通規制課長を経て本部長に上申するものとする。 ア 意思決定の謄本から補修する道路標識等に係る部分を抜粋したもの イ 管内図 ウ 位置図 エ 交通規制上申図 オ 現場写真 カ その他道路標識等の補修の上申に必要な書類 (4)道路管理者等による補修の上申に必要な書類 署長等は、道路管理者、原因者等による工事に伴い、道路標識等の移設が行われる際には、当該工事の現場に立会い、意思決定との整合性、設置位置等について点検するものとする。この場合において、立会者は、警察署にあっては交通課長、高速道路交通警察隊及び交通機動隊にあっては隊長の指定する警部の階級にある警察官とする。 第5 信号機及び交通管制施設の設置 1 基本的留意事項 (1)信号機設置の考え方 信号機の世知に当たっては、警察庁交通局長の示す信号機設置の指針(以下「信号機設置の指針」という。)に準拠し、事前に交通量、交通事故の発生状況、交差点の形状等を貯砂・分析するとともに、他の対策により代替が可能か否かを考慮した上で、真に必要性の高い場所を選定するものとする。 (2)信号機撤去の考え方 交通環境の変化等により、交通量が減少し、又は利用頻度が低下した信号機については。他の対策により代替が可能か否かを考慮した上で、信号機設置の指針に準拠し、信号機の撤去を検討するものとする。 (3)交通管制施設の設置 交通規制課長は、交通管制施設の設置に当たっては、道路環境及び交通環境について調査・分析を徹底し、交通情報の収集又は提供に最も適した箇所に設置するものとする。 2上申等 (1)信号機設置の上申 署長等は、管内の道路について信号機設置の必要を認めたときは、交通規制管理業務により作成した信号機設置上申書(第9号様式)に次に掲げる書類を添付し、交通規制課長を経て本部長に上申するものとする。 ア 管内図 イ 位置図 ウ 現況図 エ 現場写真 オ 交通流調査図 カ 交通事故分析図 キ 信号機配置図 ク その他信号機設置の上申に必要な書類 (2)交通管制施設整備に伴う協議 ア 交通規制課長は、交通管制施設を設置する場合は、設置場所を管轄する署長等及び関係機関と協議の上、設置するものとする。 イ 署長等は、管内に交通管制施設設置の必要を認めたときは、交通規制課長と協議するものとする。 (3)信号機及び交通管制施設の改良等の上申 署長等は、管内の信号機又は交通管制施設について改良、修繕又は廃止の必要を認めたときは、交通規制管理業務により作成した信号機等(改良・修繕・廃止)上申書(第10号様式)に次に掲げる書類を添付し、交通規制課長を経て本部長に上申するものとする。 ア 管内図 イ 位置図 ウ 改良図 エ 現場写真 オ 交通流調査図 カ 交通事故分析図 キ 信号機施設台帳又は交通管制施設台帳の写し ク その他信号機又は交通管制施設の改良等の上申に必要な書類 第6 信号機及び交通管制施設の管理 1 基本的留意事項 (1)適正な管理運用 ア 署長等は、交通状況に適合した信号機の制御を行い、その効果を十分発揮できるように、常に、その運用実態を把握しなければならない。 イ 署長等は、交通環境に適合した交通管制施設の運用を行い、施設の機能を十分発揮できるように、常に、その運用実態を把握しなければならない。 (2)適正な維持管理 署長等は、信号機及び交通管制施設の破損、障害、その他の理由により、その効果が損なわれないよう常時その実態を把握して、必要な補修、障害物の除去等適正な維持管理を行い、常に良好な状態に保たれるよう配意しなければならない。 2 施設台帳等の整備 交通規制課長は、交通規制管理業務により所要事項を登録し、次のとおり台帳の整理を行うものとする。 (1)信号機及び交通管制施設の設置に伴う台帳の整備 ア 信号機及び交通管制施設を設置した場合は、次の区分による。 (ア)信号機を設置した場合 信号機施設台帳(第11号様式)を作成すること。この場合において、信号機に常設式自動発動発電機を設置したときは、当該信号機の付属物として信号機施設台帳に登録するとともに、関係署長等にその旨を通報すること。 (イ)交通管制施設を設置した場合 交通管制施設台帳(第12号様式)を作成するとともに、関係署長等にその旨を通報すること。この場合において、中央装置を整備したときは、交通管制施設台帳の作成に代えて神奈川県財務規則(昭和29年神奈川県規則第5号)第193条に規定する備品台帳に記載すること。 (ウ)車両感知器等を設置した場合 車両感知器等施設台帳(第12号様式の2)を作成するとともに、関係署長等にその旨を通報すること。 イ 署長等は、交通規制課長の通報を受理した場合は、信号機施設台帳、交通管制施設台帳及び車両感知器等施設台帳を確認するものとする。 (2)信号機及び交通管制施設の改良等に伴う台帳の整備 ア 交通規制課長は、信号機及び交通管制施設の改良等を行った場合は、速やかに関係署長等に当該施設の改良等の内容を通報するとともに、信号機施設台帳、交通管制施設台帳及び車両感知器等施設台帳を更新するものとする。 イ 署長等は、交通規制課長の通報を受理したときは、その内容について、信号機施設台帳、交通管制施設台帳及び車両感知器等施設台帳を確認するものとする。 3 適正な運用管理上の措置 (1)署長等の責務 署長等は、第10に定めるところにより点検を実施する等、信号機及び交通管制施設の運用状況について常に把握し、その適正な運用管理を行うものとする。 (2)信号秒時等の調整 ア 署長等は、信号秒時等を調整した場合又は夜間点滅運用を実施若しくは中止した場合は、速やかに信号秒時等調整結果報告書(第13号様式)により、交通規制課長を経て本部長に報告するものとする。 イ 署長等は、集中制御(地域制御化)又は系統化されている路線について、信号秒時等調整の必要性を認めたときは、交通規制課長と協議の上調整するものとする。 4 適正な維持管理上の措置 (1)署長等の責務 署長等は、第10に定めるところにより、点検を実施する等、信号機、常設式自動発動発電機及び交通管制施設の設置状況について常に把握し、その適正な維持管理を行うものとする。 (2)交差点名称等の変更 署長等は、信号機設置場所の町名若しくは地番変更があった場合又は交差点名称が実態にそぐわなくなり、変更の必要を認めた場合は、信号機設置交差点名等変更上申書(第14号様式)により、交通規制課長を経て本部長に上申するものとする。 (3)信号機及び交通管制施設の破損に伴う措置 ア 署長等は、交通事故その他の事由により信号機、常設式自動発動発電機又は交通管制施設の障害又は破損が生じた場合は、その概要を交通規制課長に通報するとともに、状況に応じた交通整理の実施等適正な応急措置を講じるものとする。 イ 署長等は、障害及び破損状況の確認の結果、緊急補修の必要を認めた場合は、交通規制課長に速報し、緊急補修を要請するものとする。 ウ 交通規制課長は、署長等の速報を受理したときは、保守委託業務、修繕工事等の受注者に要請し、速やかに正常な状態に復すること。この場合において、交通規制課長は、交通規制管理業務により信号機・標識等障害処理票を作成し、障害時保守、修繕工事等の完了後、直ちに受注者により障害の原因、修繕又は措置の内容等の報告を受け当該処理票に記載すること。 エ 署長等は、障害及び破損の事由が交通事故、器物損壊等の事案に該当する場合は、信号機等破損事故発生報告書(第15号様式)により、交通規制課長を経て本部長に報告するものとする。 オ 署長等は、前ウの場合で、原因者又は原因者以外の支払い義務を有する者(以下「原因者等」という。)から信号機等破損復旧解約書(第16号様式)を徴して、債券、債務を明確にするとともに、復旧工事代金弁済の履行を確認し、その措置経過を明らかにしておくものとする。 5 その他 (1)地点名標示板の共架 ア 署長等は、道路管理者から地点名標示板の信号機への共架についての申請がなされたときは、地点名標示板共架基準(別添)についてその適合の有無を調査するとともに、共架の必要性及び信号機管理上の支障について、地点名標示板共架協議書(第17号様式)により、交通規制課長と協議調整するものとする。 イ アの協議結果に基づき回答する場合は、地点名標示板の共架承諾書(第18号様式)により行うものとする。 (2)交通安全施設端末装置用鍵の管理 署長等は、交通安全施設端末装置用鍵について、信号機及び交通管制施設の構成品であることから適正な保管・管理に努めるものとする。 (3)可搬式信号機用発動発電機の管理 警察署長は、可搬式信号機用発動発電機について、有事の際、直ちに使用できるよう適正な保管・管理に努めるものとする。 (4)保守委託業務に対する指導監督 交通規制課長は、保守委託業務に対し、適切な指導監督に努めるものとする。 第7 駐車関係施設の設置及び管理 1 駐車関係施設の設置に関する道路管理者との協議 駐車管制施設の設置に当たっては、神奈川県及び関係市町村の都市計画担当部局及び駐車場担当部局並びに道路管理者である協議会等において協議するものとする。 2 施設台帳の整備 駐車対策課長及び警察署長は、交通規制管理業務により、所要事項を登録し、次の各号に掲げるとおり台帳の整理を行うものとする。 (1)駐車関係施設の設置に伴う台帳の整備 駐車関係施設が設置された場合は、駐車関係施設台帳(第19号様式)及びパーキング・メーター施設台帳(第20号様式)又はパーキング・チケット発給設備施設台帳(第21号様式)を作成するものとする。 (2)駐車関係施設の撤去等に伴う台帳の整備 駐車関係施設が、撤去、移転、補修又は休止された場合は、当該駐車関係施設に関する台帳を整理するものとする。 3 適正な維持管理のための措置 (1)警察署長の責務 警察署長は、第10に定めるところにより点検を実施する等、駐車関係施設の設置状況について常に把握し、その適正な維持管理を行うものとする。 (2)駐車関係施設等の破損に伴う措置 ア 警察署長は、交通事故その他の事由により駐車関係施設等の障害及び破損が生じた場合は、その概要を駐車対策課長に速報するとともに、状況に応じた適切な応急措置を講じるものとする。 イ 警察署長は、障害及び破損状況の確認の結果、緊急補修の必要を認めた場合は、駐車対策課長に速報し、緊急補修を要請するものとする。 ウ 駐車対策課長は、警察署長の速報を受理した場合は、保守委託業務又は修繕工事等の受注者に要請し、速やかに正常な状態に復すること。 エ 警察署長は、障害及び破損の事由が交通事故、器物損壊等の事案に該当する場合は、駐車関係施設破損事故発生報告書(第23号様式の2)により駐車対策課長を経て本部長に報告するものとする。 オ 警察署長は、前ウの場合で、原因者等から駐車関係施設破損復旧確約書(第23号様式の3)を徴して、債権、債務を明確にするとともに、復旧工事代金弁済の履行を確認し、その経過措置を明らかにしておくものとする。 (3)駐車関係施設の撤去等の上申 警察署長は、管内の駐車関係施設について、撤去、移設、補修又は休止の必要を認めたときは、駐車関係施設(撤去・移設・補修・休止)上申書(第24号様式)に次に掲げる書類を添付し、駐車対策課長を経て、本部長に上申するものとする。 ア 管内図 イ 現場図面 ウ 道路使用許可証の写し エ 現場写真 オ その他駐車関係施設の撤去、移設、補修又は休止の上申に必要な書類 第8 削除 第9 規制、信号機及び交通安全施設等に関する警察職員の通報 警察職員は、第12の2に定める規制の見直し及び信号機の見直し(信号機の改良及び運用の見直しをいう。以下同じ。)の必要並びに交通安全施設等の外観状況の異常を認めた場合は、関係署長等に通報するものとする。 第10 交通安全施設等の点検 1 常時点検 (1)交通安全施設等の外観状況等については、警らその他の日常の警察活動をとおして、点検を行うものとする。 (2)地域課員は、毎月1回以上受持区内の交通安全施設等について点検を実施するものとする。 2 定期点検 署長等は、交通安全施設等の外観状況の定期点検について、別に指示する当該定期点検の重点推進機関を設定し、定期点検計画表(第27号様式)及び定期点検結果表(第27号様式の2)を作成の上、実施するものとする。 なお、当該定期点検の計画は、管内の状況に応じ、4年以内に点検が終了するよう策定するものとする。 3 特別点検 署長等は、風水害、落雷等の災害の発生が予想される場合又はその発生直後には、交通安全施設等の外観状況等の点検を行うものとする。 第11 効果測定 1 規制新設の効果測定 署長等は、規制(通行止め、一方通行、指定方向外進行禁止、最高速度、一時停止、駐停車禁止、駐車禁止、最高速度30キロメートル毎時の区間規制を実施する「ゾーン30」及び環状の交差点における右回り通行に係るものに限る。)の新設(道路の新設によるものを除く。)、改正(規制の改正に伴う工事が行われるものに限る。)又は廃止が行われたときは、設置日又は撤去日から1か月後の交通流及び交通量の変化、交通事故の発生状況等について確認し、交通規制等効果測定結果表(第28号様式)交通流調査図及び交通事故分析図を添付し、交通規制課長を経て本部長に報告するものとする。 2 信号機設置・改良等の効果測定 署長等は、信号機の設置、現示の改良又は廃止(移設を除く。)が行われたときは、運用開始月の翌月から1か月後(廃止の場合は、廃止した月の翌月から1か月後)の交通流及び交通量の変化について確認し、さらに、運用開始月の翌月から6か月間(廃止の場合は、廃止した月の翌月から6か月間)及び前年同期の6か月間における交通事故発生状況について確認し、信号機効果測定結果表(第29号様式)に交通流調査図及び交通事故分析図を添付し、交通規制課長を経て本部長に報告するものとする。 第12 規制の見直し及び信号機の見直し 1 基本的留意事項 署長等は、効果測定、警察職員による交通実態の調査等を実施するほか、積極的に地域交通安全活動推進委員、関係機関・団体、バス事業者その他の警察職員以外の地域交通の状況について知識を有する者等に意見を求めることにより、管内の規制の見直し及び信号機の見直しを行う必要があると認められる区域、区間及び場所並びにその内容を把握するものとする。 2 随時の見直し 署長等は、次に掲げる事項のいずれかに該当する場合、規制の見直し及び信号機の見直しを行うものとする。 (1)効果測定の結果、効果が認められないもの (2)1に定める意見聴取により見直しの必要性を把握したもの (3)標識BOX、信号機BOX、警察相談等により把握した地域住民及び道路利用者の意見で合理的と認められるもの 3 恒常的な見直し 規制及び信号機は、期間経過等により交通実態にそぐわなくなることもあることから、署長等は、次に掲げる事項に基づき、恒常的な規制の見直し及び信号機の見直しを行うものとする。 (1)規制の見直しは、次の表の左欄に掲げる着眼点に基づき行うものとし、同表の右欄に掲げる主な見直し対象規制を重点とする。 着眼点  1 道路環境及び交通実態に適合しているか。  2 必要性がない、又は必要性が低い規制ではないか。  3 守られない、又は無視されている規制ではないか。  4 複雑で分かりにくい規制ではないか。  5 事故防止、渋滞緩和等の効果が出ているか。  6 規制を重複して実施していないか。  7 周辺道路との調和及び同一道路での斉一性があるか。 主な見直し対象規制  1 通行止め  2 一方通行  3 指定方向外進行禁止  4 最高速度  5 一時停止  6 駐停車禁止  7 駐車禁止 (2)信号機の見直しは、次の表の左欄に掲げる着眼点に基づき行うものとし、同表の右欄に掲げる主に実施する改良等を行うものとする。 着眼点  1 道路環境及び交通実態に適合しているか。  2 交通流の変化により廃止又は移設が必要となった信号機ではないか。  3 渋滞等が発生していないか。  4 交差点事故が発生していないか。  5 主道路に比べ従道路の交通量が著しく低下していないか。 主に実施する改良等  1 移設又は廃止  2 秒時調整  3 現示の改良(右折矢印、時差、セパレート、歩行者単独等)  4 感応化(閑散時半感応等) 4 見直しの適否についての意見聴取 署長等は、見直しの実施に当たっては、地域交通安全活動推進委員、関係機関・団体、バス事業者その他警察職員以外の地域交通の状況について知識を有する者等に見直しの適否について意見を求めるものとする。