○臨時適性検査の実施に関する事務取扱要綱の制定について (平成30年3月30日例規第14号/神免発第261号) 改正 令和元年6月17日例規第16号神総発第114号 この度、別添のとおり臨時適性検査の実施に関する事務取扱要綱を制定し、平成30年4月1日から施行することとしたので、運用上誤りのないようにされたい。 おって、臨時適性検査の実施に関する事務取扱要綱の制定について(平成26年5月27日 例規第28号、神免発第205号)は廃止する。 別添    臨時適性検査の実施に関する事務取扱要綱 目次 第1章 総則(第1条−第3条) 第2章 臨時適性検査等対象者の発見(第4条−第9条) 第3章 臨時適性検査等対象者発見時の措置(第10条−第12条) 第4章 臨時適性検査又は診断書提出命令の実施(第13条−第19条) 第5章 診断書受理後の措置(第20条−第26条) 第6章 法第102条第5項に規定する臨時適性検査(第27条・第28条) 第7章 運転免許試験合格者に対する措置(第29条−第31条) 第8章 医師からの届出及び確認要求(第32条−第36条) 第9章 暫定停止(第37条−第50条) 第10章 自動車教習所との連携(第51条・第52条) 第11章 雑則(第53条・第54条) 附則 第1章 総則 (趣旨) 第1条 この要綱は、道路交通法(昭和35年法律第105号)、道路交通法施行令(昭和35年政令第270号)、道路交通法施行規則(昭和35年総理府令第60号)、神奈川県道路交通法施行細則(昭和44年神奈川県公安委員会規則第1号)、道路交通法に基づく神奈川県公安委員会の事務の委任に関する規則(昭和42年神奈川県公安委員会規則第4号)、神奈川県公安委員会の権限に属する事務の専決に関する規程(平成26年神奈川県警察本部訓令第4号)その他別に定めるもののほか、臨時適性検査の実施に関し必要な事項を定めるものとする。 (用語の意義) 第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 (1) 臨時適性検査 道路交通法(以下「法」という。)第102条第1項から第5項まで及び法第107条の4第1項に規定する適性検査をいう。 (2) 診断書提出命令 法第102条第1項から第3項までに規定する医師の診断書の提出を命ずることをいう。 (3) 運転適性相談 法第90条第1項第1号から第2号まで及び法第103条第1項第1号から第3号までに該当するおそれのある者からの運転免許及び仮運転免許(以下「免許」という。)の取得又は継続の適否に関する相談をいう。 (4) 質問票 法第89条第2項、法第101条第4項及び法第101条の2第2項に規定する質問票をいう。 (5) 暫定停止 法第104条の2の3第1項の規定に基づく免許(仮運転免許を除く。)の効力の停止をいう。 (6) 報告書 法第101条の5及び法第107条の3の2に規定する必要な報告を求める書面をいう。 (7) 一定の病気等 法第90条第1項第1号から第2号までのいずれか又は第103条第1項第1号、第1号の2若しくは第3号のいずれかに規定する自動車等の運転に支障を及ぼすおそれのある病気等をいう。 (臨時適性検査の事務の管理) 第3条 交通部運転免許本部運転教育課長(以下「運転教育課長」という。)は臨時適性検査に関する事務を管理するものとする。 第2章 臨時適性検査等対象者の発見 (個別聴取の実施) 第4条 所属長は、運転免許事務、交通事故、交通取締り、保護事案、刑法犯取扱い、警察相談その他の警察活動を通じて、運転免許保有者、仮運転免許保有者及び法第107条の2に規定する国際運転免許証等を所持する者で、法第102条第4項、第5項又は法第107条の4第1項に規定する臨時適性検査の受検を要すると疑われる者の発見に努めるものとする。 2 所属長は、前項に規定する臨時適性検査の受検を要すると疑われる者を発見した場合、該当者の病気の症状及び身体の状況(以下「病状等」という。)について聴取(以下「個別聴取」という。)を行い、運転適性相談受理・個別聴取結果票(第1号様式。以下「受理・結果票」という。)を作成するものとする。 3 警察署長は、前項の規定による個別聴取を交通課に勤務する巡査部長以上の階級にある警察官又はこれに相当する事務職員に行わせるものとする。 4 所属長は、前2項の個別聴取を行うに当たり、必要と認めるときは、運転教育課長の助言を受けるものとする。 (質問票の措置) 第5条 交通部運転免許本部運転免許課長(以下「運転免許課長」という。)は免許を取得しようとする者及び更新を受けようとする者から質問票の提出を受けた場合において、当該質問票の回答欄の「はい」にレ印があるとき又は本人から一定の病気等若しくは法第103条第1項第2号に該当するとの申告があったときは、運転教育課長に通報するものとする。 2 運転教育課長は、前項に規定する通報を受理した場合、速やかに対象者に対して個別聴取を実施し、受理・結果票を作成するものとする。 3 神奈川県道路交通法施行細則(以下「細則」という。)第31条に規定する免許証の更新申請を受理する警察署長(以下「更新取扱署長」という。)は、免許更新を受けようとする者が提出した質問票の回答欄の「はい」にレ印があるとき又は必要と認めるときは、個別聴取を行い、受理・結果票を作成するものとする。 (経由申請における質問票の措置) 第6条 運転免許課長は、運転免許取扱要綱の制定について(平成30年3月30日 例規第12号、神免発第259号。以下「免許取扱要綱」という。)第101条に規定する経由申請を受理した場合において、受理した質問票の回答欄の「はい」にレ印があるときは、住所地を管轄する公安委員会から個別聴取がある旨を経由申請に係る更新申請者に教示するものとする。 2 運転免許課長は、免許取扱要綱第101条第6項の規定により、他の都道府県公安委員会(以下「他の公安委員会」という。)から質問票の送付を受けた場合において、当該質問票の回答欄の「はい」にレ印があるときは、運転教育課長に通報するものとする。 3 運転教育課長は、前項に規定する通報を受けた場合、前条第2項の規定を適用するものとする。 (報告書の措置) 第7条 所属長は、第4条第2項に規定する個別聴取を実施する場合において、法第103条第1項第1号、第1号の2又は第3号のいずれかに該当していることを調査するため必要があると認めるときは、当該対象者に道路交通法施行規則(以下「規則」という。)第29条の2の3又は第37条の2に規定する報告書を交付して速やかに報告を求めるものとする。 2 所属長は、当該対象者が規則第29条の2の3又は第37条の2に規定する報告書の受け取りを拒否する、報告書を記載しない等報告を行わないときは、その状況を取扱報告書その他疎明できる資料により明らかにし、受理・結果票に添付するものとする。 (運転適性相談) 第8条 運転教育課長及び警察署長は、免許を取得しようとする者及び免許を継続しようとする者のうち適性相談を申し出た者に対し、運転適性相談を行うものとする。 2 運転教育課長及び警察署長は、運転適性相談を行ったときは、個別聴取を実施し、受理・結果票を作成するものとする。 3 警察署長は、前項に規定する個別聴取を実施する場合において第4条第3項及び第4項の規定を準用するものとする。この場合において第4条第4項中「所属長」を「警察署長」に読み替えるものとする。 (運転適性相談終了後の措置) 第9条 運転教育課長は、運転適性相談が終了し、免許の取得又は継続が可能であると認めたときは、運転適性相談終了書(第2号様式)を作成し、当該相談を申し出た者に交付するものとする。 2 運転教育課長及び更新取扱署長は、第5条第2項又は第3項に規定する個別聴取を実施する際、その者が申請の前1年(病状等により6月)以内に相談終了書を交付されている場合は、運転適性相談終了後の病状等の変化についての聴取のみとすることができる。 3 運転教育課長及び更新取扱署長は、第5条第1項又は第3項に規定する質問票を提出した者が、他の公安委員会から運転適性相談終了書の交付を受けた者である場合は、個別聴取を行うものとする。 第3章 臨時適性検査等対象者発見時の措置 (臨時適性検査等対象者の発見) 第10条 所属長は、前章に規定する個別聴取の結果、当該個別聴取に係る者を法第102条第4項、第5項又は法第107条の4第1項に規定する臨時適性検査を要すると認めたときは、運転教育課長に速報するとともに、臨時適性検査等対象者発見通報書(甲)(第3号様式。以下「通報書(甲)」という。)を作成し、受理・結果票及び臨時適性検査を行う必要性を疎明する資料(以下「臨適資料」という。)を添付して直ちに運転教育課長に送付するものとする。 2 所属長は、前項に規定する臨時適性検査を要すると認める者(以下「臨適対象者」という。)に対し、後日、交通部運転免許本部運転教育課から臨時適性検査の通知がなされる可能性がある旨を教示するものとする。 3 所属長は、個別聴取を行った結果、当該個別聴取に係る者を臨適対象者に該当しないと認めたときは、速やかに個別聴取結果票送付書(第4号様式)を作成し、当該個別聴取に係る者の受理・結果票を添付し、運転教育課長に送付するものとする。 4 運転教育課長は、個別聴取の結果、当該個別聴取に係る者を臨適対象者と認めたときは、臨時適性検査等対象者発見通報書(乙)(第5号様式。以下「通報書(乙)」という。)を作成するものとする。この場合において作成した通報書(乙)には受理・結果票及び臨適資料を添付するものとする。 (認知機能検査に係る臨時適性検査等対象者) 第11条 運転教育課長は、法第102条第1項から第3項までの規定に該当する者(以下「認知機能検査に係る臨時適性検査等対象者」という。)を警察庁情報管理システムによる運転免許管理業務実施要綱の制定について(平成2年8月24日 例規第29号、神免発第295号)第3条第7号に規定する認知機能検査管理業務により把握した場合、通報書(乙)を作成するものとする。この場合において作成した通報書(乙)には臨適資料を添付するものとする。 (他県住所) 第12条 運転教育課長は、法第102条第4項に該当する臨適対象者の住所地が神奈川県以外にあるときは、臨適検討対象者通報書(第6号様式)を作成し、通報書(甲)又は通報書(乙)に臨適資料を添付して速やかに当該臨適対象者の住所地を管轄する公安委員会に送付し、通報するものとする。 2 運転教育課長は、認知機能検査に係る臨時適性検査等対象者が神奈川県外に住所を変更した場合は、臨時適性検査等対象者の関係書類移送通知書(第7号様式)を作成し、通報書(乙)及び臨適資料を添付して速やかに変更後の住所地を管轄する公安委員会に送付し、事務を引き継ぐものとする。 第4章 臨時適性検査又は診断書提出命令の実施 (必要性の判断) 第13条 運転教育課長は、臨適対象者及び認知機能検査に係る臨時適性検査等対象者(以下「臨適対象者等」という。)に対し、必要により個別聴取、家族及び関係人から病状等についての聞き取り調査、報告書の徴収その他必要な調査を実施し、臨時適性検査又は診断書提出命令の必要性を判断するとともに、措置状況票(第8号様式)によりその経過を明らかにするものとする。 2 運転教育課長は、前項に規定する調査によりその必要性を認めたときは、臨時適性検査又は診断書提出命令を行うものとする。 (主治医等の診断書の提出) 第14条 運転教育課長は、法第102条第4項に規定する臨時適性検査を実施するに当たり、法第90条第1項第1号から第2号まで若しくは法第103条第1項第1号から第3号までに規定する病気等に係る主治の医師又は認知症の専門医(以下「主治医等」という。)の診断によって免許の取得又は継続の可否の判断(以下「可否の判断」という。)ができると認められる場合において、臨適対象者が当該主治医等の診断書を速やかに提出する意思があるときは、当該診断書の提出を求めることができる。 2 前項の場合において、運転教育課長は、提出された診断書により可否の判断をすることができないとき又は診断書が提出されなかったときは、速やかに臨時適性検査の通知を行うものとする。 (認知機能検査に係る臨時適性検査等対象者の措置) 第15条 運転教育課長は、認知機能検査に係る臨時適性検査等対象者が法第101条の4第2項又は法第97条の2第1項第3号イに規定する認知機能検査の再受検を希望したときは、これを妨げないものとする。 2 運転教育課長は、認知機能検査に係る臨時適性検査等対象者に対して診断書提出命令を行うに当たり、当該対象者の認知症の状況、住所地の医療体制、生活状況等を勘案するものとする。 3 認知症の専門医に限らずとも認知症の判断を行うことができる掛かり付けの医師が作成した診断書又は掛かり付けの医師が他の医療機関等と連携して作成した診断書にあっては、規則第29条の3第3項に規定する医師が作成した診断書に準じるものとする。 (他の公安委員会から臨適検討対象者通報書を受理した場合の措置) 第16条 他の公安委員会から臨適検討対象者通報書を受理した場合の措置については、第13条及び第14条の規定を適用する。 (臨時適性検査又は診断書提出命令の実施) 第17条 運転教育課長は、臨時適性検査又は診断書提出命令を実施するときは、臨適対象者等に対して細則第26条第1項に規定する臨時適性検査通知書(以下「臨時適性検査通知書」という。)により通知し、又は細則第26条第2項に規定する診断書提出命令書(以下「診断書提出命令書」という。)により命令するものとする。 2 臨時適性検査通知書又は診断書提出命令書の交付は、原則、配達証明郵便により行うものとし、配達証明郵便によらないときは、本人又は代理人から受領書(第9号様式)を徴するものとする。 3 運転教育課長は、臨時適性検査の通知又は診断書提出命令を実施するときは、臨時適性検査を受けない場合又は診断書提出命令に違反した場合における処分の可能性を明確に教示するものとする。 4 運転教育課長は、法第102条第4項に規定する臨時適性検査を実施するに当たり、当該臨時適性検査の通知を受けた者が検査の期日までに主治医等の診断書を提出することを希望した場合は、当該診断書の提出期限及び提出場所を指定するものとする。 5 運転教育課長は、臨時適性検査又は診断書提出命令を実施したときは、措置状況票にその経緯を明らかにしておくものとする。 (認定医師への依頼) 第18条 運転教育課長は、規則第29条の3第2項に規定する専門的な知識を有すると公安委員会が認める医師(以下「認定医師」という。)に臨時適性検査を依頼するときは、臨時適性検査実施依頼書(第10号様式)により行うものとする。 (警察署長の調査等) 第19条 運転教育課長は、法第90条第8項及び法第103条第6項に規定する命令(以下「受検命令等」という。)、臨時適性検査及び診断書提出命令を実施するに当たり必要と認めるときは、臨時適性検査等事務依頼書(第11号様式)に必要な書面を添えて、受検命令等の対象者(以下「受検命令等対象者」という。)又は臨適対象者等に関する調査、細則第26条第1項から第4項までに規定する通知書及び命令書の交付その他の必要な措置を、受検命令等対象者又は臨適対象者等の住所地を管轄する警察署長に依頼することができる。 2 警察署長は、前項の依頼を受けたときは、速やかに調査又は交付を行うものとし、その結果を臨時適性検査等事務回答書(第12号様式)により、運転教育課長に回答するものとする。 3 前項の場合において、警察署長は、細則第26条第1項から第4項までに規定する通知書及び命令書を交付したときは、受検命令等対象者又は臨適対象者等から受領書を徴し、臨時適性検査等事務回答書に添付して運転教育課長に送付するものとする。 第5章 診断書受理後の措置 (診断書による継続可否の判断) 第20条 運転教育課長は、認定医師又は主治医等が作成した診断書により、可否の判断(この条において治癒可能期間の判断を含む。)をするものとする。 2 前項の場合における診断書は、規則第29条の3第3項又は第5項に規定する要件を満たすものとし、書式については別に定める。 (継続可能である場合の措置) 第21条 運転教育課長は、診断書の審査の結果、免許の取得又は継続が可能と認めたときは、その経緯を記載した書面により明らかにするものとする。 2 運転教育課長は、診断書の審査の結果、臨適対象者等が行政処分該当とは認められないが、病状等の進行により一定期間を経過した後に行政処分の該当者になると疑う理由があるときは、一定期間が経過した後に臨時適性検査を行うものとする。 (行政処分該当である場合の措置) 第22条 運転教育課長は、診断書の審査の結果、臨適対象者等が行政処分該当であると認められた場合、公安委員会又は警察本部長に上申するものとする。 (適用除外) 第23条 前3条の規定は、法第102条第5項に該当する臨適対象者には適用しない。 2 前項の場合における臨適対象者に係る措置は、第28条の規定によるものとする。 (不受検及び命令違反に対する措置) 第24条 運転教育課長は、臨時適性検査の通知又は診断書提出命令を受けた臨適対象者等が、次の各号に掲げるやむを得ない理由がなく、臨時適性検査を受けない場合又は診断書提出命令に違反した場合は、速やかに免許の停止の上申を行うものとする。ただし、仮運転免許証保有者に関しては第4項に定めるものとし、法第107条の2に規定する国際運転免許証等保有者に関しては第5項に定めるものとする。 (1) 災害を受けていること (2) 病気にかかり、又は負傷していること (3) 法令の規定により身体の自由を拘束されていること (4) 社会の慣習上又は業務の遂行上やむを得ない緊急の用務が生じていること (5) 第1号から第4号までに掲げるもののほか、公安委員会がやむを得ないと認める事情があること 2 運転教育課長は、前項の規定による上申により免許の効力の停止を受けた者に対し、その処分期間中に再度、臨時適性検査の通知又は診断書提出命令を実施するものとする。 3 運転教育課長は、前項に規定する再度の臨時適性検査の通知又は診断書提出命令を受けた者が第1項各号に規定するやむを得ない理由がなく、臨時適性検査を受けない場合又は診断書提出命令に違反した場合は、速やかに免許の取消しの上申を行うものとする。 4 運転教育課長は、臨時適性検査の通知又は診断書提出命令を受けた臨適対象者等のうち、仮運転免許証保有者が第1項各号に掲げるやむを得ない理由がなく臨時適性検査を受けない場合又は診断書提出命令に違反した場合は、速やかに免許の効力の取消しの上申を行うものとする。ただし、臨時適性検査の通知又は診断書提出命令が、当該仮運転免許(以下「仮免許」という。)の取得後に実施された場合に限るものとする。 5 運転教育課長は、臨時適性検査の通知又は診断書提出命令を受けた臨適対象者等のうち、法第107条の2に規定する国際運転免許証等保有者が第1項各号に掲げるやむを得ない理由がなく臨時適性検査を受けない場合は、速やかに運転禁止の上申を行うものとする。 (診断書の提出又は適性検査の受検命令) 第25条 運転教育課長は、受検命令等を行うときは、次の各号の区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる命令で行うものとする。 (1) 主治医等の診断書の提出が期待でき、それによって判断できる場合 診断書の提出命令 (2) 前号以外の場合 適性検査の受検命令 2 運転教育課長は、受検命令等を実施するに当たり、受検命令等対象者に対して細則第26条第3項に規定する適性検査受検命令書又は同条第4項に規定する診断書提出命令書を交付するものとする。 3 前項の規定により、受検命令等を実施するとき、第17条第2項の規定を準用するものとする。この場合において、「臨時適性検査通知書又は診断書提出命令書」とあるのは「細則第26条第3項に規定する適性検査受検命令書又は同条第4項に規定する診断書提出命令書」と読み替えるものとする。 4 運転教育課長は、受検命令等対象者が受検命令等に違反した場合は、速やかに免許の効力の停止の上申を行い、その停止処分期間中に再度、当該命令を行うものとする。 5 運転教育課長は、前項に規定する再度の命令を受けた者が、第24条第1項各号に規定するやむを得ない理由がなく、当該命令に違反した場合は、速やかに免許の取消しの上申を行うものとする。 6 第1項及び第3項の命令を行う場合における当該命令に違反した場合の処分の教示については、第17条第3項の規定を準用する。 (国際運転免許証等保有者に対する措置命令) 第26条 運転教育課長は、法第107条の4第1項に規定する臨時適性検査により法第107条の4第3項に該当する者を発見した場合、当該対象者に規則第37条の2の2第2項に規定する命令書を交付し、運転するに当たって対象者の身体の状況に応じた必要な措置をとることを命ずるものとする。 第6章 法第102条第5項に規定する臨時適性検査 (臨時適性検査の申し出があった場合の措置) 第27条 運転教育課長は、道路交通法施行令(以下「政令」という。)第37条の7第1号の規定による臨時適性検査を受けたい旨の申出があったときは、個別聴取を実施し、受理・結果票を作成するものとする。 2 前項に規定する個別聴取の結果、当該個別聴取に係る者を法第102条第5項に規定する臨時適性検査の受検を要すると認めたときは、臨時適性検査申請書(第13号様式)により前項に規定する申出を受理するものとする。 (実施要綱) 第28条 前条に規定する申出による臨時適性検査その他の法第102条第5項に規定する臨時適性検査は、運転教育課において、次に掲げる手順により行うものとする。ただし、同項に規定する臨時適性検査のうち視力に係るものについては、免許取扱要綱第105条に定めるところによる。 (1) 法第102条第5項に規定する臨時適性検査は、規則第23条(色彩識別能力に係る部分を除く。)に規定する基準により実施するものとする。 (2) 前号により行った法第102条第5項に係る臨時適性検査の実施結果は、臨時適性検査結果票(第14号様式)により明らかにしておくものとする。 (3) 運転教育課長は、臨時適性検査の結果を運転免許課長に通報するものとする。 2 運転免許課長は、前項第3号に規定する通報により当該臨適対象者の免許に法第91条に規定する運転可能な自動車等の種類の限定、条件の付与及び変更の必要があると認める場合は、免許取扱要綱第99条第1項第1号、第3項及び第105条第4項第2号の規定を準用する。この場合において、第105条第4項第2号中の「視力の解除等の申請者」とあるのは「当該臨適対象者」と読み替えるものとする。 第7章 運転免許試験合格者に対する措置 (運転免許試験合格者に対する措置) 第29条 運転教育課長は、運転免許試験合格者(仮運転免許試験合格者を除く。)が臨適対象者等であると認めたときは、受理・結果票及び通報書(乙)を作成するものとする。この場合において作成した受理・結果票及び通報書(乙)に臨適資料を添付するものとする。なお、運転教育課長は、必要があると認めるときは、臨時適性検査の通知又は診断書提出命令を実施するとともに、免許の保留の上申を行うものとする。 2 運転教育課長は、第1項の規定に基づき免許の保留を受けている者が、第24条第1項各号に掲げるやむを得ない理由がなく、臨時適性検査を受けない場合又は診断書提出命令に違反した場合は、当該保留期間中に再度、臨時適性検査の通知又は診断書提出命令を実施するものとする。 3 運転教育課長は、前項に規定する再度の臨時適性検査の通知又は診断書提出命令を受けた者が、第24条第1項各号に掲げるやむを得ない理由がなく、臨時適性検査を受けない場合又は診断書提出命令に違反した場合は、速やかに免許の拒否の上申を行うものとする。 4 前3項の臨時適性検査の通知又は診断書提出命令を行う場合の教示については、第17条第3項の規定を準用する。 第30条 運転教育課長は、運転免許試験合格者(仮運転免許試験合格者を除く。)が法第90条第1項第1号から第2号までに該当すると認めたときは、政令第33条第1項の規定に基づき免許の拒否又は保留を行い、保留にした場合は受検命令等を実施するものとする。 2 前項に規定する受検命令等を受けた者に対しては、第25条の規定を準用する。この場合において、第4項中「効力の停止」とあるのは「保留」と、第5項中「取消し」とあるのは「拒否」と読み替えるものとする。 (仮運転免許試験合格者に対する措置) 第31条 運転教育課長は、仮運転免許試験合格者が法第90条第13項に該当すると認めたときは、6月の間自動車等の安全な運転に必要な認知、予測、判断又は操作のいずれかに係る能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈しないと認められるときを除き、政令第33条の5の2の規定に基づき、仮免許の拒否を行うものとする。 第8章 医師からの届出及び確認要求 (医師からの届出の際の措置) 第32条 警察署長は、医師から免許保有者(仮運転免許保有者を除く。)で法第103条第1項第1号、第1号の2又は第3号のいずれかに該当している者(以下「一定の病気等である者」という。)についての届出があったときは、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる措置をとるものとする。 (1) 口頭による場合 医師の本人確認を行った上で届出書(第15号様式)に記載させ、受理すること。この場合において、届出書の記載を拒んだときは、当該届出の内容を聞き取り、届出受理書(第16号様式)を作成し、それにより受理すること。 (2) 電話による場合 当該医師の連絡先を聴取し、運転教育課の担当係の者から連絡がある旨を教示するとともに、速やかに運転教育課長に連絡すること。この場合において、当該措置の経緯を書面により明らかにすること。 (3) 事前の連絡がなく、口頭又は電話以外の方法による場合 暫定停止事案速報書(第17号様式)を作成して運転教育課長に速報するとともに、通報書(甲)を作成し、当該届出の内容を書面にしたものを添付して、速やかに送付すること。 2 警察署長は、前項第1号の規定により届出があった場合は、暫定停止事案速報書を作成して運転教育課長に速報するとともに、通報書(甲)を作成し、届出書又は届出受理書を添付して速やかに送付するものとする。 第33条 運転教育課長は、医師から運転免許保有者(仮運転免許保有者を除く。)で一定の病気等である者についての届出があったときは、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる措置をとるものとする。 (1) 口頭による場合 医師の本人確認を行った上で届出書に記載させ、受理すること。この場合において、届出書の記載を拒んだときは、当該届出の内容を聞き取り、届出受理書を作成し、それにより受理すること。 (2) 電話による場合 医師の本人確認を行った上で、届出書及び返送用封筒の郵送をすること又は届出書の電子データを電子メールに添付して送信をすることのいずれかを選択させ、必要事項を記載し返送された届出書又は返信された届出書のデータにより受理すること。この場合において、電子メールによることを選択したときは、必要事項を記載した届出書の電子データを容易に改ざんできないファイル形式に変換した上で送信するよう依頼すること。 (3) 事前の連絡がなく、口頭又は電話以外の方法による場合 医師の本人確認を行った上で、届出内容を確認し、面接又は電話連絡を行い、前2号のいずれかの方法により受理すること。 2 運転教育課長は、前項の届出を受理したときは、通報書(乙)を作成し、届出書又は届出受理書を添付するものとする。 3 運転教育課長は、前条第1項第2号の規定による連絡又は同項第3号の速報を受けたときは、直ちに当該医師に電話連絡又は面接を行い、第1項第1号及び同項第2号の措置をとるものとする。 (他県住所者の措置) 第34条 運転教育課長は、第32条第2項の規定により通報書(甲)を受理又は前条第2項の規定により通報書(乙)を作成した場合、当該通報に係る対象者の住所地が神奈川県以外にあるときは、届出移送通知書(第18号様式)により、その者の住所地を管轄する公安委員会に通報書(甲)又は通報書(乙)を送付するものとする。 (確認要求の際の措置) 第35条 警察署長は、医師から一定の病気等である者が運転免許を受けた者であるかの確認(以下「確認要求」という。)があったときは、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる措置をとるものとする。 (1) 口頭による場合 医師の本人確認を行った上で確認要求書(第19号様式)を記載させ、受理すること。この場合において、確認要求書の記載を拒んだ場合は、当該確認要求の内容を聞き取り、確認要求受理書(第20号様式)を作成し、受理すること。 (2) 電話による場合 当該医師の連絡先を聴取し、運転教育課の担当係の者から折り返し連絡がある旨を教示するとともに、速やかに運転教育課長に連絡すること。この場合において、当該措置の経緯を書面により明らかにすること。 (3) 事前の連絡なく、口頭又は電話以外の方法による場合 運転教育課長に当該確認要求の内容を書面にしたものを速やかに送付すること。 2 警察署長は、前項第1号の規定により確認要求があった場合は、運転教育課長に確認要求書又は確認要求受理書を速やかに送付するものとする。 第36条 運転教育課長は、確認要求があったときは、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる措置をとるものとする。 (1) 口頭による場合 医師の本人確認を行った上で確認要求書を記載させ、受理すること。この場合において、確認要求書の記載を拒んだ場合は、当該確認要求の内容を聞き取り、確認要求受理書を作成し、受理すること。 (2) 電話による場合 医師の本人確認を行った上で、確認要求書及び返送用封筒を郵送すること又は確認要求書の電子データを電子メールに添付して送信することのどちらかを選択させ、返送された確認要求書又は返信された確認要求書のデータにより受理すること。この場合において、確認要求書の電子データを電子メールに添付して送信することを選択した場合は、その電子データを容易に改ざんできないファイル形式に変換した上で送信するよう依頼すること。 (3) 事前の連絡がなく、口頭又は電話以外の方法による場合 電話連絡又は面接により医師の本人確認を行った上で受理すること。 2 運転教育課長は、前条第1項第2号による連絡及び第3号による送付を受けたときは、速やかに当該医師に電話連絡又は面接を行い、前項第1号又は第2号の措置をとるものとする。 3 運転教育課長は、確認要求をした医師に対し、原則として、回答書(第21号様式)を配達記録の残る方法により郵送して回答するものとする。 第9章 暫定停止 (交通事故取扱い時の措置) 第37条 神奈川県警察第二交通機動隊長、神奈川県警察高速道路交通警察隊長及び警察署長(以下「警察署長等」という。)は、人の死傷又は物の損壊を伴う交通事故(以下「交通事故」という。)を取り扱った場合において、交通事故の状況から判断して、当該交通事故の当事者が一定の病気等である者(以下この章において「暫定停止対象者」という。)の疑いがあるときは、交通事故の捜査を担当する警察官を臨場させ、暫定停止対象者の疑いがある当事者、当該交通事故の状況を知り得る者、当該暫定停止対象者の疑いがある当事者の病状を知る者等から事情を聴取するなどして暫定停止事案速報書を作成し、運転教育課長に速報するものとする。ただし、仮免許のみを保有する者については、当該暫定停止対象者とならない。 2 警察署長等は、前項の規定により運転教育課長に速報した場合は、通報書(甲)を作成し、前項で聴取等を行った結果を記載した書面(以下「暫定停止資料」という。)を添付し、運転教育課長に送付するものとする。 (速報受理時の措置) 第38条 運転教育課長は、前条第1項の規定による速報を受けたときは、暫定停止事案速報受理書(第22号様式)を作成し、暫定停止実施の必要性を判断するものとする。 2 運転教育課長は、前項の規定により、暫定停止の実施を要すると判断したときは、直ちに認定医師による臨時適性検査の期日及び場所を指定するものとする。この場合において、当該暫定停止対象者が主治医等の診断書の提出を希望するときは、当該診断書の提出期限及び提出場所を併せて指定するものとする。 (他県住所者の措置) 第39条 運転教育課長は、第37条第2項の規定による送付を受けた場合において、暫定停止対象者の疑いのある者の住所地が神奈川県以外にあるときは、臨適検討対象者通報書を作成し、暫定停止資料を添付して、住所地を管轄する公安委員会に送付するものとする。 (医師の診断に基づく暫定停止) 第40条 運転教育課長は、第32条及び第33条の規定による医師からの届出を受理したときは、当該対象者に対し個別聴取を実施し、必要に応じて医師を再度聴取するなどして、暫定停止事案速報受理書を作成し、臨時適性検査又は診断書提出命令の必要性を判断するものとする。 2 前項の規定により、運転教育課長が臨時適性検査又は診断書提出命令の必要性を認めた場合及び臨適対象者等の病状等について主治医等に照会した結果、一定の病気等である者との回答を得たが免許の取消し又は効力の停止の処分の判断ができない場合、暫定停止を実施するものとする。 (他の公安委員会からの通報を受理した場合の措置) 第41条 運転教育課長は、他の公安委員会から暫定停止対象者の疑いのある者についての臨適検討対象者通報書又は届出移送通知書の送付を受けた場合、第38条及び前条の規定を準用するものとする。この場合において、第38条第1項中「前条第1項の規定による速報」とあるのは「臨適検討対象者通報書」と、第40条第1項「第32条及び第33条の規定による医師からの届出」とあるのは「他の公安委員会から届出移送通知書の送付」と読み替えるものとする。 (暫定停止の上申) 第42条 運転教育課長は、警察本部長に暫定停止の上申を行うものとする。 (暫定停止の決定) 第43条 暫定停止の決定は、運転免許行政処分取扱要綱の制定について(平成30年3月30日 例規第15号、神免発第262号、以下「行政処分取扱要綱」という。)第65条に規定する行政処分決定書により行うものとする。 (暫定停止の執行) 第44条 運転教育課長は、暫定停止を執行するときは、暫定停止対象者に対して臨時適性検査通知書又は診断書提出命令書を交付し受領書に署名押印を求めた後、規則第30条の4に規定する運転免許取消・停止処分書(以下「処分書」という。)及び神奈川県警察運転免許等行政処分取扱規程(昭和54年神奈川県警察本部訓令第7号。以下「行政処分取扱規程」という。)第10条第2項第1号の2に規定する弁明通知書を交付するものとする。 2 警察署長等が行政処分取扱要綱第37条に規定する執行指示書(以下「執行指示書」という。)により暫定停止の執行を指示された場合の手続については、前項の規定を準用する。この場合において、警察署長等は、臨時適性検査通知書又は診断書提出命令書の写しを作成するものとする。 3 暫定停止を執行した場合において、暫定停止の被処分者(以下「被処分者」という。)から口頭により弁明があったときの措置は、行政処分取扱規程第10条の定めるところによる。 4 運転教育課長及び警察署長等は、暫定停止を執行する場合において、第38条第2項の臨時適性検査の期日の指定ができないときは、臨時適性検査通知書の交付を行わないことができる。この場合において、運転教育課長は、速やかに臨時適性検査の期日及び場所を決定し、臨時適性検査通知書を被処分者に交付するものとする。 (執行できなかった場合の措置) 第45条 前条第2項の規定により暫定停止の執行を指示された警察署長等は、暫定停止対象者が所在不明等のため暫定停止の執行ができなかったときは、行政処分取扱要綱第42条第2項に規定する行政処分執行不能報告書に処分書を添付して運転教育課長に送付するものとする。 (処分執行後の措置) 第46条 警察署長等は、暫定停止の処分執行をしたときは、原則として暫定停止を執行した日に、被処分者の氏名、暫定停止執行日時、処分日数及び処分番号を運転教育課長に電話により報告するものとする。 2 警察署長等は、前項の規定による報告後、速やかに作成した臨時適性検査通知書又は診断書提出命令書の写し、当該暫定停止の執行指示書及び被処分者の免許証を運転教育課長に送付するものとする。 (処分執行時の留意事項) 第47条 暫定停止執行時の留意事項にあっては、行政処分取扱要綱第39条第1号、第3号、第8号から第11号までの規定に定めるところによる。 (臨時適性検査又は診断書提出命令の結果による処分解除) 第48条 運転教育課長は、被処分者に対し第44条第1項及び第2項の規定に基づき暫定停止処分を執行した場合において、法第103条第1項第1号、第1号の2又は第3号に該当しないことが判明したときは、行政処分取扱規程第7条第1項第4号に規定する運転免許の効力停止処分解除通知書(以下「解除通知書」という。)を被処分者に交付するものとする。 2 警察署長は、執行指示書により暫定停止解除の執行を指示されたときは、前項の解除通知書を被処分者に交付するものとする。 3 警察署長は、前項の解除通知書を被処分者に交付したときは、速やかに当該暫定停止の解除の執行指示書を運転教育課長に送付するものとする。 (処分登録等) 第49条 運転教育課長は、暫定停止を執行し、又は解除した日に、行政処分取扱要綱第46条に規定する違反外処分・短縮・手配登録票により、処分又は解除の登録を行うものとする。 (免許証の返還手続) 第50条 免許証の返還手続は、原則として運転教育課長が行うものとする。ただし、第48条第2項の規定に基づき、警察署長が解除通知書を交付するときは、行政処分取扱要綱第40条(第4号を除く。)の定めるところによる。 第10章 自動車教習所との連携 (質問票の措置) 第51条 運転教育課長は、指定自動車教習所から提出を受けた質問票回答欄の「はい」にレ印がある場合、当該質問票の回答者に対して速やかに個別聴取を行うものとする。 (自動車教習所への指導) 第52条 運転教育課長及び運転免許課長は、自動車教習所に対して、臨時適性検査等の制度内容等の周知を図るとともに、プライバシーの保護に十分注意した対応を行うように指導するものとする。 2 運転教育課長及び運転免許課長は、自動車教習所と連携して、同所に入所しようとする者に、臨時適性検査等の制度及び運転適性相談制度の周知を図るものとする。 第11章 雑則 (プライバシーの保護) 第53条 所属長は、個別聴取その他必要な調査を行うときは、臨適対象者等のプライバシー保護及び心情に配慮した対応を行うこと。 (教養) 第54条 運転教育課長は、警察職員に対する教養を随時行い、本要綱の適正な運用に努めること。 附則 附則(令和元年6月17日例規第16号神総発第114号) 様式(省略)