神奈川県警第二交通機動隊隊員らによる 不適正な取締り事案等への対応 神奈川県警察 令和8年2月 (1頁) 神奈川県警交通部第二交通機動隊組織図 組織図 交通部 約1,000名  第二交通機動隊 約110名    責任者:隊長(警視)    管轄:横浜市、川崎市、鎌倉市、横須賀市(三浦地区)を除く区域(県下26市町村)   隊本部 約20名   白バイ中隊 約30名   第一中隊 約20名   第二中隊 約20名(関係職員が所属)   第三中隊 約20名   (第一第三~中隊に各分駐の小隊があり、4箇所に設置)    第一小隊 (厚木)    第二小隊 (小田原)    第三小隊 (相模原)    第四小隊 (茅ヶ崎)(関係職員が所属) 関係職員7名(同一小隊)  職員1 警部補  職員2 巡査部長  職員3 巡査部長  職員4 巡査長  職員5 巡査長  職員6 巡査長  職員7 巡査長 (2頁) 神奈川県警第二交通機動隊隊員らによる不適正な取締り事案等への対応(送致関係) 交通反則切符の虚偽有印公文書作成・同行使の送致予定(3件) 事案1  違反概要 令和6年1月 速度超過  被疑者 職員2、職員6  概要 作成した交通反則切符に実際の現認状況と異なる状況を記載 事案2  違反概要 令和6年2月 速度超過  被疑者 職員2、職員6  概要 作成した交通反則切符に実際の現認状況と異なる状況を記載 事案3  違反概要 令和6年7月 車間距離不保持  被疑者 職員2、職員5  概要 作成した交通反則切符に実際の現認状況と異なる状況を記載 実況見分調書の虚偽有印公文書作成・同行使の送致予定(6件) 事案1  違反概要 令和4年3月 速度超過  調書作成日 令和4年5月  被疑者 職員2、職員4、職員6  概要 現場臨場していないにもかかわらず、あたかも実施したかのように装い、実況見分調書等を作成・提出 事案2  違反概要 令和5年10月 指定場所一時不停止  調書作成日 令和6年2月  被疑者 職員5、職員6  概要 現場臨場していないにもかかわらず、あたかも実施したかのように装い、実況見分調書等を作成・提出 事案3  違反概要 令和5年10月 指定場所一時不停止  調書作成日 令和6年2月  被疑者 職員6  概要 現場臨場していないにもかかわらず、あたかも実施したかのように装い、実況見分調書等を作成・提出 事案4  違反概要 令和6年3月 速度超過  調書作成日 令和6年3月  被疑者 職員3、職員5、職員6  概要 現場臨場していないにもかかわらず、あたかも実施したかのように装い、実況見分調書等を作成・提出 事案5  違反概要 令和6年4月 速度超過  調書作成日 令和6年8月  被疑者 職員1、職員6  概要 現場臨場していないにもかかわらず、あたかも実施したかのように装い、実況見分調書等を作成・提出 事案6  違反概要 令和6年9月 速度超過  調書作成日 令和6年12月  被疑者 職員1、職員7  概要 他の者が実況見分を実施したにもかかわらず、実況見分に携わっていない者があたかも実施したかのように装い、実況見分調書等を作成・提出 (3頁) 神奈川県警第二交通機動隊隊員らによる不適正な取締り事案等への対応(概要1) 職員2による不適正な違反取締り 経緯  令和6年8月、神奈川県警第二交通機動隊の職員2の車間距離不保持の取締りにより、交通反則切符の交付を受けた方からの相談を受け、ドライブレコーダーに記録されている映像を確認したところ、職員2による不適正な取締りが判明  同年9月から、神奈川県警で内部調査開始 判明した事実 【職員2 小隊在隊中(令和4年3月~令和6年9月)】 (職員2による現認事案)  職員2は、小隊在隊中の速度超過や車間距離不保持について、車間距離を一定に保持せず速度を計測したことなどを自認。  また、残されているドラレコ映像の確認の結果、実際の追尾距離が交通反則切符に記載された追尾距離と異なり、短いものがあることを確認。 (職員2と共に取締りを行った相勤者による現認事案)  職員2と共に取締りを行った相勤者は、同一車両に同乗して行う取締りの決定権は、職員2にあったなどと、職員2の指導の下で取締りが行われていた旨を供述。 ※ 小隊着隊前(警察署交通課)の職員2による現認事案  職員2の前任所属(警察署交通課)における職員2の現認事案については、職員2及び課員への聴取等の結果、職員2の現認事案に疑念があるとは認められなかった。 是正の基本的考え方 【職員2が現認した取締り】  職員2が現認した取締りについては、現認状況が交通反則切符に正確に記載されていないこと、違反成立の判断が不適正であることの疑念が払拭できないことから、全て是正する。  ただし、継続的・明白な違反(整備不良、免許証不携帯等)や、ドラレコ映像で取締りが適正であることが確認できた違反については、是正しない。 【職員2と共に取締りを行った相勤者が現認した取締り】  職員2と共に取締りを行った相勤者が現認した事案のうち、職員2と同一車両に同乗して行われたものについては、職員2の影響の下、現認状況が交通反則切符に正確に記載されていないこと、違反成立の判断が不適正であることの疑念が払拭できないことから、全て是正する。  ただし、継続的・明白な違反については、是正しない。  また、職員2と共に取締りを行った相勤者が現認した事案のうち、職員2と同一車両に同乗せずに相勤者が現認した事案は、職員2と異なる場所で現認したものであり、職員2の影響は認められなかったことから、是正しない。 (4頁) 神奈川県警第二交通機動隊隊員らによる不適正な取締り事案等への対応(概要2) 実況見分調書の不適正な作成 経緯  令和7年1月、3頁の不適正な取締りの発覚を踏まえ、小隊による取締りについて調査する過程で、職員2をはじめとする同小隊の6名が、交通反則切符の交付を受けた方が違反事実を否認していた事案について、同小隊が実際には現場に臨場していないにもかかわらず、臨場したこととして実況見分調書を作成していた事案があることが判明 判明した事実 【職員2が関わった取締り(職員2が現認又は告知)の実況見分調書】 (小隊在隊中(令和4年3月~令和6年9月))  職員2は、小隊在隊中に自らが実況見分を実施したことはない旨自認。  小隊の他の隊員は、職員2による現認事案について、実況見分調書は図面があるから行かなくても作成できるだろうなどと、職員2が実況見分に立ち会ってくれなかったことから、自分たちで不適正な実況見分調書を作成せざるを得なかったと供述。 ※ 小隊着隊前(警察署交通課)(~令和4年3月)  職員2の前任所属である警察署交通課の実況見分調書については、職員2及び課員への聴取等の結果、実況見分調書の作成に疑念があるとは認められなかった。 【他の隊員が行った取締り(職員2が現認及び告知せず)の実況見分調書】 (職員2の小隊在隊中(令和4年3月~令和6年9月))  小隊の他の隊員は、職員2の協力が得られず、さらに、現場臨場せずに実況見分調書を作成しても、部内で不正が気付かれなかったことから、職員2の現認事案以外についても現場臨場せずに実況見分調書を作成することが常態化するようになったなどと供述し、職員2在隊中に不適正な実況見分調書を作成していたことを自認。 (職員2の小隊離隊後(令和6年9月~))  職員2離隊後に小隊において作成された実況見分調書は1件のみ。当該実況見分調書は、臨場して作成されたが、別人が署名していることが判明。 ※ 職員2着隊前(~令和4年3月)  職員2着隊前における実況見分調書の作成については、隊員への聴取結果や他の書類との突合等により、実況見分調書の作成に疑念があるとは認められなかった。 是正の基本的考え方 【職員2が関わった取締り】  職員2が現認した取締り及び職員2と共に取締りを行った相勤者が現認した取締りについては、3頁の「職員2による不適正な違反取締り」と重複しているため、3頁の「是正の基本的考え方」のとおり。 【他の隊員が行った取締り(職員2が現認及び告知せず)】  他の隊員が行った取締り(職員2が現認及び告知をしていない)事案についても、現場臨場せずに不適正に実況見分調書を作成した疑いが払拭できず、これらの実況見分調書による違反事実の立証が困難であることから、全て是正する。  ただし、ドラレコ映像で取締りが適正であることが確認できたものについては、違反事実の立証ができることから、是正しない。 (5頁) 神奈川県警第二交通機動隊隊員らによる不適正な取締り事案等への対応(是正関係1) 職員2による不適正な違反取締りの是正  是正:2,696件  是正せず:87件 職員2が現認  職員2小隊着隊前 なし  職員2小隊在隊中 2,579件   【取締りに疑念がある違反】    速度超過、車間距離不保持、指定場所一時不停止等 等   → 是正 2,562件     (*)うち、31件(是正済みの1件含む)については、実況見分調書を作成(下記で再掲)   【継続的・明白な違反】    整備不良、免許証不携帯 等   【ドラレコで取締りが適正であることが確認できた違反】    速度超過、通行帯違反   → 是正しない 17件     (*)うち、速度違反1件については、実況見分調書を作成(下記で再掲)  職員2小隊離隊後 なし 職員2と共に取締りを行った相勤者が現認  職員2小隊着隊前 なし  職員2小隊在隊中 204件   【職員2と同一車両に同乗して現認しており、取締りに疑念がある違反】    速度超過 等   → 是正 134件       (*)うち、1件については、実況見分調書を作成(下記で再掲)   【同一車両に同乗しないで現認した違反(現認者は職員2と異なる場所で現認)】    指定場所一時不停止    大型自動二輪車乗車方法違反、過積載 等  → 是正しない 70件 実況見分調書が不適正に作成された事案の是正  是正:52件(32件は重複分)  是正せず:4件(1件は重複分) 職員2が関わった取締り(職員2が現認又は告知)  職員2小隊着隊前 なし  職員2小隊在隊中 33件(上記(*)を再掲)   【職員2の現認で取締りに疑念がある違反及び職員2と同一車両に同乗した他の隊員が現認した違反】    速度超過、車間距離不保持、指定場所一時不停止等 等   → 是正 31件(職員2による現認)、1件(職員2と同一車両に同乗した他の隊員による現認)   【ドラレコで取締りが適正であることが確認できた違反】    速度超過   → 是正しない 1件   職員2小隊離隊後 なし 他の隊員が行った取締り(職員2が現認及び告知せず)  職員2小隊着隊前 なし  職員2小隊在隊中 22件   【現場臨場せず実況見分調書が不適正に作成された疑念があり、違反事実の立証が困難な違反】    速度超過、指定場所一時不停止等   → 是正 20件   【ドラレコで違反事実を立証できる違反】    速度超過   → 是正しない 2件  職員2小隊離隊後 1件   【ドラレコで違反事実を立証できる違反】    速度超過   → 是正しない 1件    ※ 臨場して作成された実況見分調書に別人が署名したもの (6頁) 神奈川県警第二交通機動隊隊員らによる不適正な取締り事案等への対応(是正関係2) 全体  是正対象件数 2,716件  【内訳】   1 職員2による不適正な違反取締り関係 2,696件   2 実況見分調書が不適正に作成された事案関係 52件(うち32件は1と重複) 体制等  神奈川県警内に是正プロジェクト(仮称・約290人)を設置(2月20日~)   是正対象者に連絡を行い、是正方法等を案内   (運転免許の更新時期が近い方から、順に連絡)   (交通反則金等の還付は、是正対象者が指定した口座に振込)   相談ダイヤルを設置(24時間対応) 今後の対応  1 交通反則金の還付   還付対象件数:2,648件(是正対象件数から、不納付事案等の件数(68件)を除いたもの)   還付金額合計:34,575,176円(見込み)  2 行政処分等の見直し   免許区分の変更(一般運転者→優良運転者など):1,065件(見込み)   免許取消・停止の取消し又は変更:100件(見込み)    ※ 対象者の住所地を管轄する都道府県警察と連携して対応    ※ 講習費用等の還付が必要な是正対象者については、2月20日以降、対象者に連絡を行い、金額を特定し還付  3 その他   1月26日から是正対象者の当該違反点数抹消を開始   是正対象者には、今後、通知文を郵送   反則金等還付を装う詐欺被害防止のため、県警ホームページに文書を掲載 (7頁) 神奈川県警第二交通機動隊隊員らによる不適正な取締り事案等への対応(再発防止策) 再発防止策 1 適正な違反取締りを確保するための業務管理の強化 (1) 本部に違反取締り巡回指導官チームを設置【2月20日から】    本部交通指導課に責任者(警視又は警部級)及び担当係を新設し、交通部理事官兼交通総務課長の指導の下、適正な違反取締りのための基本意識の徹底や基本的遵守事項、適正な捜査書類の作成要領等について、教養を実施し、また、書類の作成状況を点検するために警察署等の巡回指導を実施 (2) 本部に違反取締りの在り方に関する相談窓口を設置【2月20日から】    本部交通総務課に責任者(警視級)及び相談窓口を新設し、違反取締りに関する相談・意見等の受付体制を整備 (3) 違反取締りに対する国民からの苦情への適切な対応の徹底【2月20日から】    違反取締りに関する苦情・相談等についての適切な対応を徹底 (4) 交通部門執行隊の分駐所に対する業務管理・人事管理の徹底【2月20日から】    定期的な幹部督励等、分駐所等の遠隔勤務地の業務管理等が適切になされる仕組みを構築 (5) 違反取締り状況の点検の徹底【2月20日から】    ドラレコ映像を抜き打ち確認し、交通事件原票に添付する現認状況図等と突き合わせるなど点検を徹底    また、カーロケシステムを活用し、実況見分が現場で行われているか点検 2 適正な違反取締りを確保するための指導教養の徹底【2月20日から】   本件の反省教訓を踏まえ、違反取締りの基本を徹底するための教養資料を作成し、再発防止に向けた教養を確実に実施するとともに、研修会を定期的に開催し、職員の倫理観の醸成と意識改革を徹底 3 取締りの適正性を客観的に疎明するための手法の導入 (1) 違反者やPCのドラレコ映像の確認【本件事案を受け対応済み】    違反者から違反者自身のドラレコ映像の視聴を求められた際にそれを確認するほか、否認事案についてはPCのドラレコ映像を保存し、幹部が確認 (2) 取締りにおける更なるカメラ画像の活用【速やかに検討】    警察庁の検討状況を踏まえ、取締りにおける更なるカメラ画像の活用を早期に開始 4 違反取締りに係る捜査手続の合理化【速やかに検討】   否認事件について、実況見分調書の作成に代えて、捜査報告書を作成している他の都道府県警察の取組を参考に、捜査書類作成の在り方について検討を進める (8頁) 交通反則通告制度における処理の流れ 警察官による交通反則行為の現認  →「交通反則告知書」を交付して告知   現場で、交通反則告知書(1枚目)を作成(5枚複写)    1枚目:交通反則告知書→現場で違反者に交付    2枚目:交通事件原票     →現場で「供述書(甲)」作成し、署名を求める     →帰署後、「現認報告書」と「現認状況図」を作成し、通告センターに送付     →(不納付のとき)通告センターから警察署等に送付され、警察署等から検察庁へ送致    3枚目:交通反則通告書     →2枚目の原票と共に通告センターに送付     →(仮納付しなかったとき)違反者に交付又は送付    4枚目:交通法令違反事件簿→警察署等で保管    5枚目:取締り原票→本部運転免許課(行政処分担当)等に送付 (仮納付したとき)  →違反者が仮納付した事実を掲示し通告【公示通告】  →行政手続として終結 (仮納付しなかったとき)  →違反者に「交通反則通告書」を交付又は送付し、反則金の納付を通告  (反則金を納付したとき)   →行政手続として終結  (仮納付しなかったとき)   →刑事手続(検察庁に送致) (違反者が告知書の受領を拒否)  ※ 必要に応じ、実況見分を行い、「実況見分調書」「現場見取図」等を作成し、「交通事件原票」(2枚目)を検察庁に送致する  →刑事手続(検察庁に送致) (9頁) 交通反則切符の概要 交通反則切符は、5枚綴りの複写式となっている。 1枚目【交通反則告知書】  違反者に交付  違反事実の要旨等が記載されているもの (交通反則告知書の画像) 2枚目【交通事件原票】  通告センターに送付  (不納付のとき)警察署等に送付され、検察庁ヘ送付 (交通事件原票の表面の画像) (交通事件原票の裏面の画像) 2枚目の裏面の[(報告書・続)]の別紙【現認状況図】 (現認状況図の記載例の画像) (10頁) 3枚目【交通反則通告書】  通告センターに送付  (仮納付しなかったとき)違反者に交付 (交通反則通告書の画像) 4枚目【交通法令違反事件簿】  警察署等で保管  事件の処理結果を記録するもの (交通法令違反事件簿の画像) 5枚目【取締り原票】  本部運転免許課等に送付  行政処分時に使用するもの (取締り原票の画像)