かけはし 神奈川県少年補導員連絡協議会だより 第52号 令和6年3月31日 少年補導員活動統一標語 ひと声かけて非行・被害防止!! 発行者/神奈川県少年補導員連絡協議会 連絡先/神奈川県警察本部生活安全部少年育成課  代表電話番号 045 211 1212 内線 3122  http://www.police.pref.kanagawa.jp 令和5年度関東管区地区少年警察ボランティア連絡協議会(関少協)表彰 12月4日(月曜日)、警察本部において伝達式が行われた。 【個人】 高橋 勉(大和) 安田 明美(旭) 宮林 英樹(伊勢原) 横田 寛樹(戸塚) 関戸 和浩(相模原) 【団体名】座間少年補導員連絡会 関少協表彰を受賞して 大和少年補導員連絡会元会長 高橋 勉 この度、関少協表彰を受賞致しましたこと、大変光栄に思います。私は、補導員として子どもたちの健全育成に微力ながら貢献できたことは、連絡会や警察署の皆さんの協力の賜物と思っています。この受賞は21年間補導員として活動してきた集大成となりました。心より感謝申し上げます。 今年度で委嘱満了を迎えますが、今後は今までとは違った視点で補導員の活動に協力していきたいと思います。 関少協表彰を受賞して 伊勢原少年補導員連絡会会長 宮林 英樹 今回の表彰の栄誉を授かりましたのも、多くの皆様方のご支援とご指導のおかげと存じ、深く感謝いたしております。 「日頃から地域の少年に声をかけること」が自然に出来るように心がけてきました。いろいろな少年がいるなか、困ったことを相談できる大人が周りにいるということを少年たちに伝えていきたいと思います。これを機に補導活動に励んでいきますので、今後とも一層のご協力を賜りますようお願い申し上げます。 第45回少年補導員大会  10月24日(火曜日)県立青少年センターにおいて、4年ぶりとなる第45回少年補導員大会が開催された。第一部式典は、主催者である直江警察本部長・横田県少協会長の挨拶から始まり、両者とも受賞のお祝いの言葉とともに4年ぶりの大会開催の喜びを述べられた。直江警察本部長からは近年の非行情勢についての話があり、近年の検挙・補導された少年は最も多かった昭和58年と比べて大幅に減少しているが、SNS等に起因する犯罪が社会問題化していて、それに伴う福祉犯が増加していること、SNSの適切な利用の啓発や街頭補導等の各種警察活動への協力要請があった。また、横田県少協会長からは補導員大会の意義等の説明があった。 会場の参列者が見守る中、直江警察本部長・横田県少協会長より少年非行防止功労者50人、少年非行防止功労団体5連絡会が表彰され、特に直江警察本部長が少年非行防止功労者50人一人ひとりに丁寧に労いの言葉をかける姿が印象的であった。続いて全国少年補導功労者表彰、栄誉銀章2人・栄誉銅賞8人の10人の受賞者と少年補導功労団体1連絡会の紹介がされ、受賞した補導員・連絡会の長年の功労を称えた。 ご来賓の紹介・祝辞を賜った後に、コロナ禍後のこれからの活動の再開・活性化と少年たちの心身ともに健やかな成長を願い、補導員代表藤沢北連絡会壬生補導員とともに「活動宣言」を唱和した。 第二部は、神奈川県警察音楽隊による演奏と演技が華々しく行われ、その光景は受賞者のお祝いと、久しぶりの県内各地の補導員の再会を祝して彩っているようであった。 続いて警視庁生活安全部少年育成課新宿少年センター主査の市川茂伸氏を講師に迎え、「少年非行の傾向 補導の現場から感じたこと」と題した講演をいただいた。 展示コーナー 活動紹介 平塚連絡会 保土ケ谷連絡会 高津連絡会 CSV委員会 戸塚連絡会 松田連絡会 講演内容の紹介「少年非行の傾向 補導の現場から感じたこと」 新宿少年センターの業務 ・街頭補導 ・少年相談 ・キャラバンカー(薬物乱用防止)の運用 ・立ち直り支援活動(生産活動) ・少年警察ボランティア(大学生等) 少年センター界隈 歌舞伎町の昔と今 昔 ・高級外車が路上駐車をしている ・サングラスのお兄さんが多い街 ・ぼったくりの店が多い 今 ・路上駐車はほぼない ・老若男女が集まる街 ・外国人が多い街 「トー横」ってどんなところなの? 令和3年頃から、従来の歌舞伎町と言われる所や、東宝シネマズの映画館付近の様子がSNS等で投稿されるようになり、注目を集め、それらの場所に人が集まるようになってきた。次第に社会問題化されていき、令和5年8月には東京都知事の視察も行われた。 新宿少年センターが補導した子どもの居住地東京49.4パーセント 神奈川16.7パーセント 埼玉12.2パーセント 新宿少年センターが補導した子どもの男女比女子77.8パーセント 男子22.8パーセント 子どもたちはなぜ「トー横」に集まっていたのか? ・自分の居場所を求めて  学校でいじめにあった  授業についていけない  学校に行けない  家庭で両親の仲が悪くケンカが絶えない  同じ趣味や価値観の人を求めて ・「推しメン(メンズコンセプトカフェのお気に入りの店員)」に会うため  少年育成課では、これらの店の立ち入り・取り締まり、経営者の逮捕、メンズ地下アイドルの逮捕を行うも次から次へと類似サービス店舗が展開されている。 ・「パパ活」をする  援助交際ではないパパ活(一緒にカフェで食事をしてお金をもらう)では、スマホに投銭(課金)をするケースもある。  いわゆる援助交際的なパパ活では、売春に発展することが多く、そのお金をコンセプトカフェや推しメンに使うという悪循環の構図が見られる。 最後に 親からのプレッシャーで家出する子ども、親子のコミュニケーション方法への悩みを抱える子ども、色々な子どもたちがいる。歌舞伎町に集まってくる子は東京の子だけではないし、「トー横キッズ」は入れ替わっているので、一人ひとりのその後は分からない。しかし、補導活動は決して無駄ではない。100人の中の1人でも立ち直ってほしい。今後も子どもたちと目線を合わせ、話を続けていきたい。 講師プロフィール 平成7年警視庁警察官を拝命。警察署地域係、機動隊を経て、平成15年調布警察署において初めて少年係で勤務。以降、生活安全部門を中心に活躍。現在は、新宿少年センター主査として、歌舞伎町地区を中心に活動を行 い、数多くの少年に対して声掛けや助言、立ち直り支援等を行っている。 地域カンファレンス地域カンファレンス 横浜第一地区 伊勢佐木連絡会 11月15日(水曜日)、33人が参加し、横浜第一地区地域カンファレンスが開催された。第一部前半は、横浜家庭裁判所少年審判室の見学、後半は、神奈川労働プラザで家庭裁判所調査官に講演をしていただいた。少年審判室に入りまず目についたのは、裁判官の大きな机。部屋は厳かな中にも温かな雰囲気が感じられた。罪を犯した少年を裁くのではなく諭し、立ち直りを支援する意図から裁判官と少年とが同じ目の高さになるように椅子が置かれていた。机を挟んだ両者間の距離も重要な要素だと思われた。場所を変えての講演では、少年審判の流れと、昨今の少年事件の動向についてが主な内容であった。近年はSNSを利用した非行が増加し、集団非行から単独非行へと様相が変化。また、特殊詐欺・薬物乱用が増加し、いずれも低年齢化が見られるとのことであった。中華街での第二部の意見交換会では、各署の活動紹介に加え、CSV委員から、小中学生向けのサイバー教室開催の呼びかけがあった。世間の状況に私たち補導員も見識を広め、署と協力しつつ少年の健全育成の一端を担おうという、思いを新たにした半日であった。 横浜第二地区 港南連絡会 10月20日(金曜日)ホテルプラムにて補導員と警察官58人が参加し、県少協CSV委員会を講師にカンファレンスとして横浜第二地区ステップアップ研修を行った。 研修は二部形式で、第一部では講師による講演と動画を用いた実例紹介、そして指導員役の補導員3人と、参加者全員が生徒役になったロールプレイによる実践を行った。第二部の意見交換会での連絡会ごとのグループによる意見発表では、「ロールプレイがとても参考になった」「メールでの言葉遣いの大切さを痛感した」「研修を受けて、是非サイバー教室を取り入れたいと思う」「小学生になったつもりでロールプレイを受けて、とても共感できた」「学校からもサイバー教室の要望があり、新たなプログラムとして加えていきたい」などの意見が出ていた。 CSV委員会からは、「学校はサイバー問題の取り組み方に悩んでいるようだ。研修内容を各連絡会に持ち帰って、学校に浸透させていただきたい」との要望があり、学びを深めることができた。コロナ禍後の活動再開に向けて、成果が得られた。 横浜第三地区 保土ケ谷連絡会 11月17日(金曜日)、保土ケ谷警察署講堂において、50人が参加し横浜第三地区地域カンファレンスが開催された。保土ケ谷連絡会矢部会長、横浜第三地区瀬谷連絡会小林会長並びに保土ケ谷警察署河鍋署長の挨拶の後、県くらし安全防災局くらし安全部くらし安全交通課の杉原氏、後藤氏より「特殊詐欺防止に向けて」と題する講演をしていただいた。県内の特殊詐欺の現状、様々な手口があることや最近の傾向など、ネット社会のリスクから加害者・被害者にならないために青少年をどう守ることができるのかという内容であった。その後、各連絡会の近況および活動報告を行った。それぞれに特色があり、今後の補導員活動のヒントを得ることができた。 次に保土ケ谷署に隣接する横浜市こども青少年局「青少年相談センター」を訪問し、施設見学と横浜市の「困難を抱える青少年支援」の取組について概要を説明していただいた。 会場を移して行われた意見交換会では、各連絡会のメンバー紹介など、久し振りに開催された地域カンファレンスは盛会のうちに終えることができた。今回の地域カンファレンスを通して、補導員としてのあるべき姿、共通認識を確認し、さらに絆が深まるとても有意義な一日となった。 横浜第四地区 青葉連絡会 11月6日(月曜日)、新横浜グレイスホテルにおいて、横浜第四地区の補導員及び警察署員101人が参加し地域カンファレンスが開催された。 第一部では、神奈川県少年補導員連絡協議会会長と青葉警察署長の挨拶の後、よこはま法務少年支援センター地域非行防止調整官の鍛治龍男氏を迎え、「非行少年の背景にある心理」と題した講演を拝聴した。少年鑑別所の業務概要や健全育成の為の支援例について学んだ。 第二部では、意見交換会を実施し、各連絡会の取組を映像等を通して共有できた。最後に、参加者全員で「おおだこポリス4つのおやくそく」を踊って、親睦を深め、補導員の絆を確認し、盛会のうちに閉会した。 川崎地区 宮前連絡会 川崎地区地域カンファレンスは、11月2日(木曜日)、宮前市民館大ホールにおいて、地区内の補導員及び各警察署少年担当署員等、127人が参加して開催された。 今年度は、横浜家庭裁判所調査官を講師に招いた他、川崎市立宮前平中学校吹奏楽部・合唱部による演奏会を実施した。 横浜家庭裁判所調査官の講演では、少年審判の流れや近年の少年犯罪の傾向、調査官の職務として少年と面接をする際の心構えや立ち直りを支援するための取組等を学んだ。 我々補導員の責務である少年の健全育成に関し、非行少年とその家族と面会し、直接対話をしている調査官の経験談を聴くことは非常に有益だった。 また、宮前平中学校吹奏楽部・合唱部のはつらつとした演奏を聴き、少年たちの真っすぐな心は、社会を明る く照らすことを改めて認識することができた。 この地域カンファレンスを通じて学んだことを、今後の補導活動に活かし、少年の健全育成について、今まで 以上に努めていきたいと感じた。 三浦地区 葉山連絡会 11月24日(金曜日)、葉山町福祉文化会館において、地域カンファレンスが51人の参加により開催された。葉山警察署長、県少協会長、地区会長からの来賓挨拶後、講師に警察本部生活安全部少年育成課技幹田原ともえ氏を迎え「最近の少年の状況等について」の講演へと進んだ。 田原氏は少年育成課に設置されている少年問題に特化した警察の相談機関である少年相談・保護センターに勤務。20歳未満の少年の非行問題やいじめ、犯罪被害等に関する相談を受け、その立ち直りに向けた支援をされている。当日はグラフや統計資料などを交え、主にネット環境の影響から犯罪低年齢化、薬物被害、闇バイト、児童ポルノや売春などの辛辣な現状の説明があった。まとめでは、「今を知る」「伝える」「考える」という内容の中で、「煮えたぎるお湯の中に手を入れようとしていたら止めるでしょう?」との言葉は現場からの真摯な訴えと胸を突き、未来・社会を担う少年の健全育成は最大の課題であることを実感。講演後の各連絡会からの活動報告でも現在起こっている問題などが提起され、今後の補導員活動の指標となる地域カンファレンスとなった。 湘南地区 藤沢連絡会 9月18日(月曜日)、藤沢市民会館第2展示ホールにおいて、湘南地区5連絡会の補導員及び警察職員等63人が参加して開催された。元裁判所書記官で藤沢連絡会の補導員としても活動する小林昭夫氏を講師に迎え、「少年事件の話」と題し講演いただいた。  少年の事件は、全て家庭裁判所に送られ、調査の上、少年の処分が決定される。家庭裁判所の処分は、矯正教育の中で自己の非行を内省し、更生させることを目的として課す処分であり、少年の凶悪事件続発を受け少年法改正が行われてきている。等々、家庭裁判所、少年法、少年審判について概略を学んだ。  また、書記官が事件の種類や内容に応じ様々な事務を行い、適正・迅速な審判を実現し、処分後も裁判官の行う少年院への動向視察等に、重要な役割を担っていることも知った。  少年審判の原則非公開、処分後も関わっていく家庭裁判所の後見的機関としての立場から、具体的実例についてあまり伺えなかったのが残念である。  しかし、唯一お話いただいた少年事件と講師の小さい頃の話から、少年の更生には本人の相当強い意志が必要であり、そのバックアップとして周囲の協力と理解が不可欠で、「大人の見守る目」が大切であることを学ぶ事が出来た。  子どもたちに常に寄り添える補導員でありたい。 県西地区 大磯連絡会 10月6日(金曜日)、平塚プレジールにて、59人が参加して県西地区地域カンファレンスが開催された。  当日は今野県西地区会長の挨拶から始まり、来賓及び担当連絡会会長の挨拶、各署生活安全課長の紹介及び大磯署生活安全課長の挨拶後、県西地区6連絡会の活動報告を行った。また、県警察少年相談・保護センター湘南方面事務所の國生氏と橋本氏を講師に迎え、「最近の少年相談の事例から見えるもの 少年の心理と行動」という演題で講演をしていただいた。  國生氏は警察官の立場から、少年相談という仕事は必要であること、これまで減少傾向にあった非行少年の数が今年になって大きく増加していることなどの話題を提供された。橋本氏は女性相談員の立場から、相談件数が今年になって大きく増加していること、福祉犯では、いわゆる「パパ活」が多く、かつ根が深いことや、非行のなかでは金銭持ち出しなども多くなっていることを、具体的事例を交えてお話しくださった。  講演会の後は、コロナ禍で開催できなかった意見交換会が4年ぶりに開催され、県西地区の絆を深める有意義な時間を過ごすことができた。 県央地区 厚木連絡会  11月20日(月曜日)、厚木警察署講堂において、県央地区4連絡会補導員と警察署員52人が参加し地域カンファレンスを開催した。  神奈川工科大学、学生自主防犯ボランティア団体の「KAIT BLUE」4人を講師に迎え、「子どもたちが利用するアプリの特性や危険性について」と題した講演をいただいた。  彼らは、日頃から地域の防犯ボランティア活動に携わっていることに加えて、神奈川県、神奈川県警察の要請を受けて、「サイバー防犯ボランティア活動」にも尽力している学生である。  子どもたちをネットトラブルから守るためにサイバー教室を催したりしているものの、補導員自らがインターネットに精通しているとは言えない現状をふまえ、身近に利用しているアプリについて詳しく話を聞くことができた。  インターネットはきちんと使えば便利なツールである。判断力、自制力、責任力を我々補導員も磨いていくともに、子どもたちにも伝えていかなくてはいけないことと改めて感じ、今後の補導員活動に活かしていきたい と思った。 相模原地区 相模原北連絡会  11月25日(土曜日)13時から相模原地区の四連絡会(相模原、相模原南、相模原北、津久井)の補導員(30人)、各署員(5人)に参加いただき、相模原北署にて地域カンファレンスを開催した。  目的は補導員と少年警察職員が共通の知識・技術を身に付け、今後の活動を協力して行動できるよう研修することであった。  研修内容はCSV委員を講師にお招きして、第一部は「子どもたちをネットトラブルから守るため−少年補導員としてできること−」をテーマに座学を実施。  第二部では、実践編として、参加者が実際に講師になってサイバー教室を実施した。最初は戸惑っている様子も見受けられたが、用意されたパワーポイントと原稿を使って、スムーズに、また人によってはアドリブを効かせて笑いをとる人もいた。  CSV委員と参加者の協力により、当初の目的以上の成果をあげた研修となった。 社会参加活動 横浜水上 輝け未来の警察官 8月21日(月曜日)、日本水上学園の小学生20人に参加してもらい、付き添いの先生、横浜第一地区の補導員、署員合わせて40人の協力で山下公園の清掃活動及び非行防止教室を行った。 その日は例年にない猛暑であったが、大人とペアを組んだ子どもたちは元気よく、小さなたばこの吸い殻も見逃さず、公園一帯のごみ拾いを楽しみながら実施した。 横浜水上署に移動後は警察船舶に乗り込み、中を見学したり、白バイやパトカーに乗ったりした。子どもたちは署員からの、普通車には付いてないマイクや速度計についての説明を熱心に聞いていた。中でも「将来は警察官になりたい」と話している児童には、大きな夢を与えたようだった。続いて講堂に移り、クイズ形式を交えた非行防止教室を行った。昼食時には朝から食事担当の補導員と署員で作ったカレーをみんなで食べた。おかわりをする子どもたちが続出するくらい美味しかったようで、好評であった。 夏休みの期間に、「健全育成」「非行防止活動」を目的として、子どもたちと一緒に楽しむことができ、有意義な一日となった。 泉 グラウンドゴルフ大会での交流 社会参加活動がコロナの影響で数年ぶりとなり、なかなか良いプランが見つけられなかった が、JA横浜和泉支店の協力を得て11月4日(土曜日)、JA横浜みなみグラウンドをお借りして、地域の中学生や大人、泉署員、泉連絡会の補導員など総勢50人ほどでグラウンドゴルフ交流会を開催した。 普段グラウンドゴルフを楽しんでいる大人の方々から、子どもたちがルールやマナーを学び、一緒にプレーをして触れ合うことで、喜びや達成感を分かち合うことができた。世代間交流を図ることもできて、素晴らしい社会参加活動の試みとなった。 またグラウンドゴルフ終了後には、青少年の非行防止、被害防止、健全育成を図ることを目的に、奉仕活動として、付近の清掃活動を行った。 最後に表彰式で、優勝からブービー賞まで表彰し、一連の活動を無事に終えることができた。大人たちだけでなく、子どもたちからも「来年もやりたい」との声もあがっていた。今後も青少年の健全育成に関わる活動を続けていければと思う。 高津 高津区子どもフェア 11月12日(日曜日)、多摩川二子河川敷において、「第33回高津区子どもフェア」が開催され、高津少年補導員連絡会補導員8人、高津警察署少年剣道推進会少年剣士11人及び保護者9人、高津警察署員10人が参加した。 当日は会場に補導員のブースを設け、補導員、少年剣士、署員が子ども防犯の啓蒙活動を行った。具体的には、「いかのおすし(いかない、のらない、おおごえでさけぶ、すぐにげる、しらせる)」といった言葉とイラストが描かれた折り紙を会場の子どもと保護者に配布。また、補導員が少年剣士にゴム風船で犬や剣などを作るバルーンアートのつくり方を指導し、一緒に作成して配布した。初めはうまくできず苦戦する少年剣士も見られたが、何度か挑戦するうちにできるようになり、自分たちよりも年下の幼い子どもに配布するといった微笑ましい姿が見られた。補導員、署員と少年剣士の関わりだけでなく、子どもたち同士が笑顔で交流できたことは予想外の成果と言えるかもしれない。 少年剣士や来場した子どもたちが犯罪に巻き込まれず、また非行に走ることもなく、健やかに成長することを願うばかりである。 最後に近隣で開催されていたイベントの会場からカレーを購入し、少年剣士全員で和やかに昼食を取り解散した。 田浦 地域清掃と世界にひとつの手ぬぐい作り 三浦地区連絡協議会は1月21日(日曜日)、社会参加活動として地域清掃活動と藍染体験教室を実施した。 本活動にあたり苦労した点は、協力を依頼する児童をどのようにして集めるかということだった。小学校や地域子ども会等への依頼という案もあったが、田浦署のアドバイスもあり、ジュニアスポーツ団体の少年剣道及び柔道の児童とその保護者の方々に参加を募り、児童17人、保護者15人での実施となった。 また、併せて行う体験型のイベントとして、現在横須賀市で地域活性化を目的として開設している「アーティスト村」で活動している方に講師を依頼。剣道でも使用できる「日本手ぬぐいの藍染体験教室」を企画した。 前半の清掃活動は雨模様ではあったが、子どもたちは元気よく活動を行い、「たばこの吸い殻が多い。ポイ捨てはやめてほしい」との声があがっていた。後半の藍染体験教室では原料や絞り染めの技法の説明を受け、保護者と協力しながら、「世界にひとつしかない手ぬぐい」を作成した。 「ぜひ次回も参加したい」との嬉しい感想もあり、無事に活動を終えることができた。 相模原南 ハッピーハロウィン 相模原南連絡会では新型コロナの影響により休止していた社会参加活動を、10月29日(日曜日)、相模大野駅周辺で開催された「ハロウィンフェスティバル」に併せて4年ぶりに実施した。 内容としては、仮装したたくさんの子どもたちと補導員が「ハッピーハロウィン」を合言葉に交流を深め、誘拐防止や交通事故防止を呼び掛けた。また、祖父母へのプレゼント用に、ミニ白バイに乗車した子どもたちの写真と相模原市花のアジサイをスタンプで描いた、手作りの「振り込め詐欺被害防止メッセージカード」を作成し、家庭内での防犯啓発の一助とした。 コロナ禍中に新たに補導員となった方々においては初めての社会参加活動体験であり、少し戸惑いもあったようだ。皆にとっても久しぶりの社会参加活動であり、今回初めての試みでもあったものの、大きな問題もなく大成功の活動となった。 希望 社会参加活動希望 山手 高校演劇部と地元俳優の防犯演劇 1月28日(日曜日)、横浜市中区の麦田地域ケアプラザで、社会参加活動として、県立横浜立野高校演劇部と地元俳優に依頼して、特殊詐欺の防犯啓発を目的とする「防犯演劇」を披露してもらった。当日は梅本山手署長や小林中区長をはじめ、観覧者及び関係者約50人が集った。小林中区長は観覧するのみに留まらず、出演もした。劇中の生徒たちの迫真に迫った演技に会場は盛り上がり、観覧した高齢者は感銘を受け、終演後の拍手が鳴り止 まない程であった。最近は受け子等に仕立てる闇バイトがSNSを通じて広く募集され、知らぬ間に犯罪に加担してしまう青少年の存在は被害増加を下支えする状況であると聞く。今回の演劇を観覧し、補導員としてCSV活動を通じ、SNSの危険について青少年に周知する重要性を再認識した。 磯子 特殊詐欺防止キャンペーンと小中高サミット 8月29日(火曜日)、磯子連絡会は、社会参加活動の一環として、補導員が中心となり区内の中学生5人、磯子署員、スクールサポーターを含めたメンバーで、JR磯子駅前において、特殊詐欺被害防止を目的とした啓発活動を行った。被害防止を目的としたチラシを配布しながら、一人ひとりの区民に親切丁寧に説明し、特殊詐欺被害に対する注意喚起を促した。 その後、磯子区役所において、学区ごとに編成された区内の小中高の生徒が中心となり、班ごとに分かれて議題について検討し、発表する等して、生徒たちの熱意溢れる充実した会議を開催した。 当連絡会は、この会議の開催を昨年同様に後援して、補導員の役割や活動内容を生徒たちにわかりやすく説明することができた。 生徒たちの健全育成にこれからも貢献していきたい。 旭 旭ふれあい区民祭りでPR 10月15日(日曜日)、旭区役所において開催された区民祭りに、連絡会でブースを設け、ミニランドセル作りの体験教室を行った。 当日は小学生、中学生、家族連れなど大勢の参加者が列を作り、順番待ちができるほどの大盛況となった。指導する補導員や旭警察署員も大忙しとなったが、普段は見せないような笑顔で頑張って取り組んでいる様子が見られた。 参加者はミニランドセルの小さいパーツに戸惑っていたようだが、完成後の達成感や満足感からか、たくさんの笑顔がこぼれていた。 ブース前では、事前に補導員と補導員OBで作成したミニランドセルと「おおだこポリス4つのおやくそく」が記されたリーフレットを配布。中身の説明をしながら手渡すなどして、誘拐防止、非行防止に対する意識の向上に努めた。 こういった補導員の活動を通して、改めて地域や学校と、防犯に対する連携を強化していきたい。 戸塚 キラキラ笑顔とホクホク農業体験 6月20日(火曜日)、梅雨の合間の晴れの日に、フカフカに耕されている畑で、深谷小学校2年生を対象に農業体験が行われた。毎年行われているこの活動で、子どもたちは補導員や地域の大人と触れ合いながら、さつま芋の苗を植えていた。 子どもたちが、近隣で農業を営んでいる補導員から「さつま芋の種類」や「補導員とは何か」という話の説明を、目をキラキラと輝かせ、聞き入っている姿が印象的であった。また、質問も活発に飛び交い、署員からの注意喚起の話にもしっかりと耳を傾けていた。今後予定されている収穫がとても楽しみである。 幸 幸区民祭における啓発活動 10月21日(土曜日)、幸区役所において幸区民祭が開催された。補導員、幸警察署員、少年剣道の児童及び保護者の合計18人が参加し、スマートフォンやタブレット端末のフィルタリングや薬物乱用などの非行防止や被害防止の啓発を行った。 フィルタリングはスマートフォンの普及から、必要性を知っていても、保護者が設定しなければ効果は発揮されない。薬物の問題においても、身近なところに危険が潜んでいることを伝えなければ実感がわかないものである。 区民祭開始後の早い時間は、来場者がまばらであったが、時間が経つにつれて、ひっきりなしに来場者が訪れ、盛況となった。 幸区民祭は2日間行われ、例年、延べ10万人が訪れる幸区最大のイベントのため、その啓発活動の効果は大きいと感じている。 補導員をはじめ、幸署員も啓発資料の配布等で多忙であったが、少年剣士たちの活躍はより頼もしいものであった。 小中学生の剣士たちが、剣道の防具を着け、大きな声を出して少年非行防止を訴えて、啓発資料を配る姿はとても凛々しかった。 実際に配布できたのは、対象となる少年たちというよりは、その親の世代や小さい子ども連れの家族が多かったが、まずは保護者が知ることからはじまるので、私たちの少年非行防止や被害防止の気持ちが、少年たちに届くことを切に願っている。 大和 中学生と園児との交流 大和市立渋谷中学校ボランティア委員20人全員参加による、あけぼの幼稚園の園児に対する防犯教室を7月7日(金曜日)に実施した。 生徒たちは、練習の時は声が小さかったが、可愛い園児を前にすると、声も大きくなり、おおだこポリスをノリノリで踊り、良きお兄さんお姉さんとして園児たちの前でしっかりと演じていた。 生徒の1人は、「園児たちとのふれあいはとても楽しかった」と話してくれた。 地域の人々とふれあい、交流を深める良い活動ができた。 座間 環境美化及び播種活動 6月11日(日曜日)、座間署、JR相模線入谷駅周辺において座間市立入谷小学校の児童と共に、サイバー教室及び環境美化活動、ひまわりの播種活動を実施した。 当日は雨が降っていたが、子どもたちは、座間署に集まってくれた。雨天のため、野外活動を中止すべきかギリギリまで検討していたが、児童が署内で、ひまわりの看板作りをしている間に、雨が止むという奇跡がおきた。子どもたちは、知らない大人や、友達の姿に恥ずかしがって、緊張している様子であった。しかし、サイバー教室が終わってペアを組んで入谷駅に移動をする頃には、年長者が年少者に対して声をかけ、手を繋ぐ姿が見られ、お互いに協力し合い信頼し合っているようであった。 播種活動が始まると、自ら積極的に大人へ質問したり、「やってみたい」という声が上がり始めたりした。普段土を耕したり、柵や看板を立てたり、鳥除けテープを張り巡らせる体験はなかなかできないと思うが、子どもたちは夢中でお互いに協力し合い、見事にすべての作業を完成させた。 今年は天候に不安があったが、播種活動の間に雨が止んだのは、子どもたちの熱意のおかげだと感じた。 毎回、社会参加活動を実施して思うことだが、子どもたちの素直で、楽しそうな姿を見ると、今年も実施してよかったと感じる。 海老名 ポンポン船作り 8月5日(土曜日)、海老名市立有鹿小学校の三年生、四年生の親子10組で「ポンポン船作り」を行った。6月から活動準備を始め、まず学校を選定し、補導員が講師になるため、事前に署においてポンポン船の試作や動作確認を行った。当日は、参加した子どもたちが「これはどういうふうにやるの」などと質問をしながら、ポンポン船の完成を楽しみに作業をしている様子が見られた。ポンポン船が完成し、実際に水上で走る船を目にした参加者らは、みんな喜んでいるようであった。その後、反省や感想を述べあった。参加してくださった皆さまと共に、 素晴らしい一日を過ごすことができた。これからも地域の子どもたちのため、活動を行っていきたい。 松田 開成駅前花壇の美化活動  11月30日(木曜日)、開成駅前西口ロータリー花壇において、吉田島高校草花部の生徒、補導員、防犯少年係員がパンジー、ノースポールを植える社会参加活動を行った。  植えた花々は、生徒たちが種から手塩にかけて育てたものである。  夏と冬の年2回行っており、時季に合わせた花が通勤通学の人の心を和ませてくれている。  生徒たちが花の配置や肥料のまき方を指示してくれ、手際よく花壇が彩られていった。  花を長持ちさせるコツや、パンジーとビオラの違いなどを教えてもらい、交流を楽しみながら活動することができた。  開成駅前の美化活動は、10年続けてやっており、定着していった活動のひとつである。  こういった活動を継続していくことは地域と学校の協力があってこそのことだ。今後も学校訪問を通じながら補導員の活動を理解してもらい、更に多くの学校と協力し合って活動の幅を広げていきたいと考えている。  開成町のご当地キャラクター「あじさいちゃん」がサプライズで応援に来てくれ、生徒たちからは「かわいい」との歓声もあがっていた。開成町からも協力の得られる活動になったことを実感させてもらった。 秦野 中学生が行うサイバー教室 1月29日(月曜日)、社会参加活動として、本町中学校の生徒が講師となり、本町小学校の6年生を対象にしたサイバー教室を行った。 秦野連絡会としても初めての試みのため、秦野署の担当者と話し合い、中学校との打ち合わせを11月に実施した。台本は補導員が作成し、12月に決定する新生徒会役員が講師をする運びとなった。そのため、実際の練習は1ヶ月程度となったが、1月中に2回の練習とリハーサルを行い、我々補導員も参加してアドバイスをした。中学生は補導員のサイバー教室を経験しており、自分たちがどのように進めたらよいのかを工夫している様子や、その熱意がリハーサル中にも伝わってきた。 迎えた本番では、各クラス2名ずつに分かれた中学生講師が、クロームブックを操作して、練習の成果を十分に発揮した、素晴らしいサイバー教室を展開した。実施後、小学生からは「分かりやすかった」「絶対に知らない人とはメールのやりとりはしない」「4つの力を守りたい」といった感想があがっていた。講師となった中学生らも、「緊張したけれど良い経験ができた」と話しており、連絡会としては今後は他の学校にも活動の輪を広げ、毎年実施できるように取り組みたいと思っている。 サイバースクール開催を目的として コロナのため令和2年度から対面の活動を休止していたCSV委員会が、令和4年8月、委員会活動を再開した。休止中の約3年間は、リモートで委員会を開催していた。その中で最重要だと考えたのは、全ての小中学校で始まった文部科学省の取り組みである「GIGAスクール構想」であった。全ての児童生徒が一人一台のPC端末を与えられ、高速ネットワークのもとでの授業が可能となったことで、子どもたちにどのような影響をもたらすのか。委員会メンバーは、それぞれの担当校に赴き、校長や関係者にその状況の利点欠点、今後の展望等をうかがった。その結果、スマホやタブレット端末の使用による弊害を、小中学生に教えていく必要があり、そのためには県内の補導員がサイバー教室を開催できるツールをCSV委員会が用意して、研修として実演していくことが必要である、との結論に至った。 令和5年度の活動内容は、補導員自身が子どもたちを取り巻くネット環境の現状を理解し、子どもたちを正しい方向へと導いていくため、県内の補導員が担当校に出向いてサイバー教室を実施できるようにすることを目的とした。 現在CSV委員会は、要請を受けた地区や連絡会で補導員のためのサイバー教室の研修会を開催している。各委員は多忙ではあるが全力で要請に対応し、県内各地から良好な評価をいただいている。 (CSV委員会委員長 小倉 滋朗) 広報啓発推進委員の紹介広報啓発推進委員の紹介  多くの新規メンバーを加え、みんなで試行錯誤しながら頑張りました。次年度もよろしくお願いします! 訃報 神奈川少年補導員連絡会. 山室 喜一 様 令和5年11月ご逝去 座間少年補導員連絡会. 上野 直紀 様 令和6年1月ご逝去 謹んでお悔やみ申し上げます。 編集後記 「かけはし52号」をお読みいただき、ありがとうございました。補導員大会をはじめ、再始動した活動の報告を皆さまにお届けしようと、盛り沢山の内容となりました。 また、次年度に向けて紙面の編集・校正の仕方を検討してきました。次年度は「新しくなったかけはし」をお届けできるよう努めてまいります。今回もご協力ありがとうございました。 (広報啓発推進委員会委員長 清水 一明)