かけはし 神奈川県少年補導員連絡協議会だより 第50号 発行者/神奈川県少年補導員連絡協議会 連絡先/神奈川県警察本部生活安全部少年育成課 TEL045-211-1212(代表) 令和4年度 全少協 少年補導功労者表彰 6月21日(月曜日)警察本部において「栄誉金章・栄誉銀章・栄誉銅章」の伝達式が行われた。 【栄誉金章】 小倉 滋朗(平塚) 【栄誉銀章】 丹野 典彦(多摩) 程木 昭徳(港北) 【栄誉銅章】 織茂 圭賛(伊勢佐木) 蟹江 千鶴(青葉) 横田 雅之(都筑) 入倉 信幸(泉) 栗田 利広(平塚) 青山 啓子(大磯) 山本 よし子(大和) 小島 信幸(津久井) 栄誉金章を受賞して 平塚少年補導員連絡会元会長 小倉 滋朗 この度は、栄誉金賞を受賞させていただき誠に有難うございます。この賞を頂く事ができたのは決して私一人の力ではなく、連絡会の仲間、平塚警察署及び関係機関の方々のご理解とご協力の賜物だと感じています。 私は先輩の勧めで、36歳のときに委嘱を受け、約25年前より活動を始めました。平塚連絡会では、既に各補導員の学校担当が制度化され、私は若干問題のある生徒が多く在籍する中学校の担当になりました。入学式に先輩補導員と共に担当校の学校長に挨拶に行くと、学校側から大変頼りにされ、ぜひ力を貸していただきたいと言われ、この活動に責任の重さを感じたものでした。数年後に学校担当制度をさらに発展させる担当を任され、教育委員会と議論を重ねながら地域有識者を巻き込み、平塚少年補導員と生徒指導担当教諭、地域の人たちとで生徒を見守るという平塚独自のサポートシステムを構築することができました。 その後、連絡会会長を5年間務め、補導員仲間の協力があり県西地区会長や県少協副会長の重責を全うすることができました。現在は県少協で不出来ではありますが、CSV委員会委員長を務めております。 各活動を通じて、今回の受賞はそれぞれの仲間と共に受賞したものと思っています。 令和4年度関東管区地区少年警察ボランティア連絡協議会(関少協)表彰 12月5日(月曜日)、警察本部において伝達式が行われた。 【個人】 福島 規惠(藤沢) 小林  浩(瀬谷) 浅田 雅一(鎌倉) 前頭 七恵(厚木) 餅田  稔(金沢) 関少協表彰を受賞して 藤沢少年補導員連絡会会長 福島 規惠 「三十五年一日の如し」この様な私がこの度関少協表彰をいただくことができましたのは、ひとえに今までご縁のあった関係各位、そして諸先輩方のご指導のおかげと心より感謝申し上げます。 またこの受賞は、藤沢連絡会の仲間たちの心強い支えがなければ、叶わなかったことでもあります。『時代遅れのRock`nRollBand』の歌詞にある『子どもの命を全力で大人が守ること、それが自由という名の誇りさ』を体現すべく、今後も子ども達に寄り添って参ります。 関少協表彰を受賞して 金沢少年補導員連絡会会長 餅田 稔 この度、関少協表彰をいただきました。皆様のご協力と、諸先輩方のご指導ご助言の賜物と心より感謝申し上げます。 平成9年に委嘱を受けてから三十年間、該当補導や有害図書の監視、ゲームセンター等の見回りをしてきました。昨今の子どもを取り巻く環境は急速に変化し、携帯電話やパソコンによるSNS等のトラブルが多様化しています。このことをふまえ、これからも補導員として学警連と協力して『子どもたちの育ちを支援する応援団』として活動していきたいと思っています。 少年非行防止功労者表彰式 1月13日(火曜日)、警察本部において、少年非行防止功労者表彰式が行われた。 本来であればこれまで、少年補導員大会の中で行われる表彰であったが、今年度も少年補導員大会が中止となったため、このような形での実施となった。 今回は50人の少年補導員が表彰された。 表彰式では林警察本部長、そして臼井県少協会長から労いの言葉をいただいた。 その後、林警察本部長から感謝状が、臼井県少協会長から記念品が、それぞれ受賞者に手渡された。 平成2年度を最後に、少年補導員大会が開催されておらず、来年度は三年ぶりの開催を待ち望む声が多く聞かれたので、来年度こそは少年補導員大会の中で表彰されることを切に願うばかりである。 少年育成課あいさつ 少年育成課課長補佐 廣澤 健太郎 日頃より県下少年補導員の皆様には、少年補導活動及び各連絡会の諸活動にご協力いただ き、誠にありがとうございます。 私は、昨年3月に少年育成課に着任し、県少協の事務局担当となり、早くも一年が経過しま した。着任時は、長引くコロナ禍により、県少協も各連絡会も、活動できない状況でしたが、令和4年度には、本年1月13日に警察本部において、少年非行防止功労者表彰式を行うことができま した。3年ぶりに警察本部長と県少協会長から感謝状と記念品を直接受賞者に渡していただくことができ、大変うれしく思いました。 令和4年中の少年非行の情勢を見ますと、刑法犯で検挙・補導された少年の数は、16年ぶりに増加に転じ、特に、特殊詐欺に加担して検挙された少年は過去最多となりました。 また、SNSに起因して性被害等の被害に遭う少年の数も、依然として高水準で推移しており、少年を取り巻く情勢は、依然として大変厳しいものとなっています。 少年の非行や性被害等を防止するためには、注意喚起や啓発活動など、少年が正しい行動をとれるよう導く活動をきめ細かに継続していくことが何より大切だと思います。 今後も、皆様には警察との連携を一層強めていただき、各地域の少年の健全育成の要として 少年を導いていただきますようお願い申し上げます。 『スクラムを組んで再始動』 神奈川県少年補導員協会会長 臼井 旬 県下補導員の皆様、はじめまして。令和2年度より前会長の清水さんより県少協会長のバトンを受け取りました、三浦地区逗子連絡会の臼井旬と申します。どうぞ宜しくお願い致します。 この1年と言うより、令和2年からの三年間はコロナウィルス蔓延により一切の活動が中止となり、大好きなこの神奈川県を、大好きなそれぞれの地域を、そしてその大好きなまちに住む、その地域の子どもたちの成長を、見守り、時に叱る私たちの活動は、すべて凍結と言う寂しく苦しい時期でした。 スクールサポーターの力をお借りして、それぞれの地域で小中学校と作り上げてきた学校と補導員との関係も 先生方の転勤、リモート授業の導入等、コロナによって生活スタイルも一気に変わってしまい、連携をとること がままならなくなりました。 大人がリモートに戸惑う以上に、多くの子どもたちが変わってしまった学校生活に戸惑いや不安を膨らませている中、スマートフォンやタブレット端末の所持率が上がったことも手伝って、耐えられなくなった子どもたちは不登校になったり、ネット依存度の上昇によって、子どもたちの生活は様変わりしていき、私たち補導員にはその姿が見えにくくなってしまった3年間だと思っています。 子どもたちはリモート授業でネットの世界を知り、最初は恐々と、でも慣れると、あっという間に自分たちの使いやすいカタチを覚え、大人顔負けの知識と技術を身に付けていることに驚かされています。私たちもリモート会議を重ねながら、CSV委員会の更なる強化を図り、昨年末のステップアップ研修でご披露させて頂きました。 今後は、withコロナの中で、各小中学校の先生方としっかりと連携を取りながら、先生方はもちろんのこと、子どもたちとの関わり方を広げ、深めていきたいと思っております。止まっていた3年間でしたが、再びスクラムを組みながら、県下一斉で再始動してまいりたいと思い願っておりますので、今後とも宜しくお願い致します。  最後に県下補導員の皆様の、ますますのご活躍を祈念しております。 地域カンファレンス 横浜第二地区 8月26日(金曜日)、南警察署講堂において、32人が参加し横浜第二地区カンファレンスが開催された。横浜第二地区の会長と南警察署署長の挨拶の後、前南区学警連会長の木藤肇氏から、『地域と少年』と題する講演をいただいた。 同氏は昭和56年に南区内の学校に着任し、当時の痛ましい事件を機に、力による指導では不満が校内暴力に発展する。そのため、力の指導から会話の指導へと変化し、学校も地域に育てられることを体感し、その後は横浜市内の小中学校に勤務した。対教師暴力や器物損壊などの校内暴力があったが、その度に地域と連携して乗り越えてきた。時代と共に状況は変化し、高度成長期に入ると家庭環境も様変わりした。 さらに昭和50年代後半からは、地域の役割も混迷を極め、平成に入るといじめや不登校、自殺などの問題が出てきた。しかし東日本大震災以降は、中学生が地域の担い手として活躍するようになった。人と人との関わりの中で、『ダメなものは絶対にダメ』と温かさをもって教えることで、子どもたちの気持ちに寄り添ってきた。 講師が駆け抜けた40年近い激動の年月を大きな共感をもって聞くことができた。学校や地域、保護者や家庭の変化に応じて、厳しくも温かく子どもたちを見守る補導員でありたい。 横浜第四地区 10月13日(月曜日)、新横浜グレイスホテルにおいて、横浜第四地区の補導員及び警察署員等99人が参加し、三年ぶりに開催された。 第一部では、元少年相談・保護センター所長の西谷晴美氏を講師に迎え、「SOSの出し方教育が行われる今、私たち大人ができること」と題した講演を拝聴した。 インターネット社会を生きる子どもたちのストレスを理解し、良い聞き手、話せる相手となるための心がまえを学んだ。 第二部では、ソーシャルディスタンスを順守した意見交換会を実施した。コロナ禍で、警察署員等の参加は得られなかったものの、各連絡会の工夫した取り組みを聞き、良い刺激を受けることができた。 今後とも、第四地区の情報交換を密に行うことを再確認し、盛会のうちに閉会した。 三浦地区 11月21日(月曜日)、三浦地区の地域カンファレンスが開催された。長引く新型コロナウイルス感染症の影響を受け、今回は三年ぶりの開催となった。会場となった逗子市市民交流センターには、48人の三浦地区の補導員及び逗子署員が集まり、久しぶりの再会を喜び合った。 カンファレンスは臼井会長の挨拶で始まり、加治屋逗子署長から、近年の三浦地区の子どもたちの状況や警察と補導員とのさらなる連携の強化などのお話をいただいた。 その後、『サイバー社会で子どもたちを守るためにできること』と題して、サイバー犯罪捜査課の夘野技官から講演をいただいた。インターネット社会のリスクから、子どもたちをどう守ることができるのかという内容であった。実体験を交えながら実例を含めた話には説得力があり、とても参考になるものであった。 最後に各連絡会から近況報告とメンバーの紹介をしていただき、久しぶりに開催されたカンファレンスは締めくくられた。 今回のカンファレンスを通して、地域の補導員の共通認識を確認し、さらに絆が深まるとても有意義な一日となった。 湘南地区 10月19日(水曜日)、鎌倉芸術館集会室にて、湘南地区5連絡会補導員と警察署員計46人が参加し、三年ぶりに地域カンファレンスが開催された。 臼井県少協会長と甲斐生安課長の挨拶の後、鎌倉文学館学芸員の山田雅子氏の『文学で読む鎌倉時代のはじまり』と題した講演が行われた。 NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の放映期間中でもあり、鎌倉時代を再確認し、文学を通して時代を考察する良い機会となった。 保元・平治の乱後、その時代の人々が、どのように生きていたかを記した書物として、『愚管抄』『明月記』『義経記』『方丈記』『吾妻鏡』等を取り上げ、武家の世を確立するまでの経緯を話された。 三代将軍として御家人から慕われながら、承久元年一月、鶴岡八幡宮で公暁に暗殺された源実朝は、天性の歌人と評される人物であった。 金槐和歌集の代表歌に人となりを偲び、八百年前の鎌倉に思いを馳せた。 参加者からは、『文学の角度から時代を確認できた』『実朝の葛藤・苦悩・孤独が読み取れた』等の感想をいただいた。 山田氏から少年の健全育成の一助となる本の紹介があった。 1『きつね山の夏休み』富安 陽子著 2『白狐魔記』斉藤 洋著 3『トンネルの森』門野 栄子 4『こそあどの森の物語』『びりっかすの神様』岡田 淳著  県西地区 11月15日(火曜日)、平塚プレジールにおいて、県西地区地域カンファレンスが三年ぶりに開催され、70人が参加した。 第一部のテーマは、『デジタル時代の子育て』で、googleの米谷仁美氏と柳川梓氏に講演していただいた。現在googleで取り組んでいるサイトやリンクの説明があり、今後力を入れて取り組む女子中学生や女子高校生を対象にしたプログラムの紹介があった。 第二部では、県西地区6連絡会の活動報告や意見交換を行った。各々の報告はオリジナルに富んだもので、とても有意義なものであったので、今後の活動に生かしていきたい。 県央地区 11月9日(水曜日)、座間署において総勢46人参加のもと、地域カンファレンスを開催した。今回は3年ぶりの開催であったが、多くの補導員が集まり、少年育成課の大西氏による薬物乱用防止講話を受講した。 『少年がなぜ大麻を使用するのか』や『大麻の間違った知識をどうしたら正せるのか』など、補導員がしっかりと理解していないと少年たちに注意喚起や正しいアドバイスはできない。また、どのような形状の大麻を所持しているのかわからなかったが、薬物乱用防止車を見学し、曖昧だった大麻の形状を確認することができた。 今後は少年と話をするときにより具体的に対応することができるとよいと思う。近年、増加傾向にある少年の大麻使用理由などを学び、どのような働きかけをすればよいかも考える必要がある。 様々な種類の薬物が少年らに出回っていることから、少年らを取り巻く薬物の状況を知ることは、本当に大切なことだと感じた。 県央地区連絡協議会の会員が集まるのは久しぶりであったが、今回の講話を通して薬物に関する知識が深まり、お互いに情報を交換するなど、とてもよい会となった。 ステップアップ研修会 12月5日(土曜日)、警察本部19階大会議室において、少年補導員ステップアップ研修会が開催された。 各少年補導員連絡会において、サイバー犯罪防止教室等で中心となり活動する補導員を対象としたもので、活動に必要な知識と活動手法等の向上を図り、地域における自主的な非行防止及び健全育成活動を一層推進することを目的として実施された。 研修の内容は『子どもたちをネットトラブルから守るために少年補導員としてできること』をテーマに1.防犯教室とサイバー教室2.ネット利用の現状とサイバー教室の必要性3.ネットトラブルから守るために保護者へのアプローチ4.ネットトラブルから守るために子どもたちへのアプローチ5.動画教材とチラシ・リーフレットの紹介の5つに関しての講義を受けた。 そして、参加した補導員が実際に主催者の指導の下で、役割分担をして実践をする中、参加者が改善点や感想を述べる場面が見られた。役割を務めた補導員からは、緊張しながらもよい経験となったとの意見を聞くことができた。 次に鶴見連絡会が開催した、サイバー教室のダイジェスト映像を視聴し、各連絡会への積極的な実践を求めた。 最後に学校へのアプローチ方法の例を紹介し、約3時間にわたって行われた研修会は、とても実りのあるものとなった。 今後は各補導員が個人の知識やスキルを高めていくとともに、学校との連携を図るためのアイデアを考え、実践することが必要となる。既に実践されているものを共有するために、以下に紹介する。 〇生徒指導や児童支援専任会に連絡会会長や役員が参加して、サイバー教室への協力をお願いする。 〇防犯少年係長やスクールサポーターを通して、補導員活動について学校関係者に周知してもらう。 〇通学路の見守り活動の報告を学校にする。 〇警察官やスクールサポーターと一緒に学校に行き、学校との関係を構築する。 〇地域の行事には、先生と共にパトロールする。 〇サイバー教室以外にも、学校に協力できることを伝えて、協力体制を確立する。 〇学校でインターネットやSNSのトラブルが起きている時にサイバー教室の話をする。 〇学校・警察・補導員で交流会を開催して、校長先生や生徒指導の先生と交流を深める。 〇来賓で招待された学校行事を利用して、サイバー教室が実施できることをアピールする。 〇中学校のサイバー教室に、補導員が可能な時は同行見学させてもらう。 〇県警本部とサイバー犯罪捜査課との協力で、中高生のサイバー防犯ボランティアと一緒にサイバー教室を実施している。 〇防犯・サイバー教室の実施前に、担当地区の補導員とサイバー教室担当者が事前打ち合わせに行き、学校の様子やトラブル、困っていることなどの情報提供をはかる。 〇学校の健全育成の会議のメンバーに入れてもらい、防犯や非行防止の一環としてのサイバー教室をPRする。 〇入学式や卒業式に、応援メッセージを入れたクリアファイルを配る。 指定地区 社会参加活動 金沢 非行・被害防止サミット開催 11月30日(水曜日)、新型コロナウイルスの影響により、しばらく実施できていなかった金沢警察署と金沢区学校警察連絡協議会が主催する、『金沢区児童・生徒による非行・被害防止サミット』が三年ぶりに開催された。 当連絡会の補導員も運営や支援に携わり、金沢区内の小中学校の児童・生徒約130人が参加し、代表の三校が研究内容を発表した。 サミットが終了後、参加中学生・教職員協同による防犯啓発活動として、京浜急行線金沢八景駅前にて、防犯キャンペーンを実施した。 それぞれグループに分かれ、サミットの研究内容にも取り上げられていた特殊詐欺防止を始め、安心・安全な環境づくりに関連した防犯グッズやチラシを配布した。買い物帰りや帰宅途中の金沢区民一人ひとりに丁寧に声掛けをしながら配布する子どもたちの姿に、育ちを支援する私たち補導員も元気をもらいながら、キャンペーン活動に汗を流した。 社会参加活動を終えて、参加した生徒らと活動を振り返った際、「ちょっと恥ずかしかったけれど、地域の人と一緒に活動するのは滅多にない機会だったので、すごくいい経験になりました」等の今後につながる感想があった。 今回の社会参加活動を機に、子どもたち・教職員と補導員の交流をさらに深め、地域がより一体となった『安心・安全な環境づくり』を今後も継続していきたい。 港北 特殊詐欺防止キャンペーン 11月24日(木曜日)、社会参加活動として、新横浜駅に近い篠原中学校の地域合同パトロールで、中学生50名とともに特殊詐欺防止キャンペーンを実施した。 まず冒頭で港北警察署員より、特殊詐欺の被害状況と被害に遭わないための説明があり、中学生はとても真剣に聞いていた。 そしてパトロールに参加する地域住民が集まったところで、中学生と補導員が校庭に移動して、特殊詐欺防止チラシの配布と被害に遭わないための呼びかけを行った。 その後は小学校の学区ごとに分かれて、中学生、PTA、地域住民、補導員でパトロールを実施して、通学路の危険な場所を確認した。 今回の活動を通して、中学生が特殊詐欺防止を呼びかけることで、地域の方が今まで以上に耳を傾けてくれた。今後も機会を見つけて、子どもたちと一緒に青少年の健全育成に関わる活動を継続していきたい。 大船 地域と連携 ワークショップ 7月23日(土曜日)、日比谷花壇大船フラワーセンターにおいて、玉縄地区の小学生、保護者、署員、補導員の総勢41人が参加し、ワークショップを開催した。 コロナ禍を踏まえ、当初の予定を変更し、センター園長のハスの葉の構造や種類の話と、補導員からは、アルミ缶のリサイクルに関する内容をクイズ形式で行った。 ハスを観察する子どもたちの真剣な表情、次々に出る質問、保護者の方々の説明に聞き入る姿に、地域との連携、交流の場が提供できたことを実感した。 子どもたちからは、「ハスの茎には穴がいっぱいあった」「トゲがあることを初めて知った」「葉っぱから出ているシャワーで手を洗った」「リサイクルの話はクイズ形式で楽しく学べた」等の感想をもらった。お土産としてハスの実と多肉植物を手渡し、夏休みの自由研究に利用してくれることを願った。 コロナと猛暑の中、参加者の協力と補導員の努力で無事開催することができ、本当によかった。 次回も実りある活動ができることを願っている。 大磯 海岸清掃と地引網 8月21日(日曜日)大磯海岸にて、エリザベスサンダースホームの子どもたちと県西地区連絡協議会及び署員を含む総勢41人が参加して行った。 新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、子どもの参加者は40人から21人になった。 はじめに海岸清掃を行った。海岸清掃は、大人がゴミの回収袋を持ち、子どもたちは、その袋にゴミを拾って入れた。 次の地引網は、カマスやシラスが大漁で、皆大興奮。一生懸命力を合わせて網を引いた甲斐があり、心が一つになった。 最後に非行防止教室では、補導員が手作りした子ども警察手帳を配布し、おおだこポリスの「4つのおやくそく」について署員が話をした。 天候にも恵まれ、有意義な活動ができたが、新型コロナウイルス感染症の影響で参加できなかった子どもたちの気持ちを考えると、とても残念で素直に喜べない活動となった。 座間 ヒマワリ播種活動と非行防止教室 6月11日(土曜日)、JR相模線入谷駅周辺において、環境美化活動及びひまわりの播種活動等を実施した。当活動は、平成24年度から児童、生徒が地域の人々と触れ合い、豊かな人間関係を形成し、地域社会の一員であることの自覚を育むことを目的に、警察、学校等関係団体と連携して毎年実施している。 昨年はコロナの影響で活動を見合わせ、今年は規模を縮小して活動を再開した。今回は24 人の参加があり、高学年が率先して低学年の手を引く姿や、お互いに声をかけ合う姿がみられる活気のある活動となった。参加した保護者の中には、「小学2年生から毎年参加させています。今年は活動が再開になりうれしく思います」等の声をかけてくれる人もおり、参加した児童は、「毎日、ひまわりの様子を見にくるね」等の話してくれる子もいた。 このような言葉をもらうと、地域に根付いた活動になっていることを実感する。また今回は播種活動の前に、補導員による非行防止教室を行った。非行防止教室の間も、真剣に話を聞く姿や、積極的に挙手し発言する児童たちの姿を見ることができ、逞しく感じるとともに、このままひまわりのように、まっすぐ成長していってほしいと強く感じた。 新任補導員研修会 5月22日(土曜日)、警察本部19階大会議室において、新任少年補導員研修会が開催された。 今回はコロナ感染拡大防止のため、午前は横浜第一から第四地区および川崎地区、午後は三浦・湘南・県西・県央・相模原地区の補導員が受講した。 最初に少年の現状と少年補導員制度の概要について、少年環境係の廣澤補佐から『少年補導員の手引き』を中心に説明があった。 次に少年相談保護センターとの連携について、少年相談運用係の大西警部補より話があった。少年の児童期や思春期に、社会に適応するための方法を試行錯誤しながら学ぶ時期に、寄り添うことの重要性を学ぶことができた。 その後、スクールサポーターとの連携について、少年対策係の熊坂補佐から、少年補導員の各種活動について、少年環境係の五十嵐警部補から説明があった。 今回は新型コロナウイルスの影響で三年ぶりの開催となったが、新任の補導員にとっては実りある研修会だったに違いない。 自由応募 社会参加活動 山手 特殊詐欺防止 高校生サミット 7月13日(木曜日)、三渓園の鶴翔閣にて、県立立野高校・緑ヶ丘高校の生徒5人と、県警本部生活安全総務課員、山手警察署長、山手連絡会会長計8人で、特殊詐欺被害防止高校生サミットを開催した。 高校生は被害状況をあまり知らないので、授業で取り入れてもらいたいということや、SNSの活用としてInstagramのストーリー機能を活用することで有効性が増すのではないかという発言があった。 サミット終了後、生徒からは「サミットを通して詐欺が身近な犯罪だと感じた」等の感想を聞くことができた。 磯子 こども会議と小中高生サミット統合 8月30日(火曜日)、社会参加活動として、磯子連絡会の補導員が区内の中学生10人、磯子署員、スクールサポーターと共に、JR磯子駅前において特殊詐欺被害ゼロをめざすための対応策が記載されたチラシを配布し、内容についての説明を行った。 例年磯子区では、こども会議と小中高サミットのふたつの全体会を開催していたが、この二年間は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となっていた。今年はふたつの会議をひとつの会議に統合し、合計120名の開催となった。当会は、この会議を後援し、会議の中で少年補導員の活動内容を紹介した。 戸塚 サツマイモ農業体験 6月20日(月曜日)、戸塚連絡会の社会参加活動は、今年も横浜市立深谷小学校の2年生約30 名と教諭4名、署員3名、補導員8名が参加した。 11時過ぎより、校舎隣接の農地で実施され、山田補導員の説明後、児童が主体となり、サツマイモの苗約500本を植えた。 約5ヶ月後の収穫を期待して、食物の生産に関わる行程の大切さを学んでもらえたと思っている。これからも子どもたちと農業での関わりを通して、モノづくりの大切さや達成感を味わえるような活動を続けていくことで、健全育成の一助となっていきたい。 松田 願いを込めて花植え活動 12月9日(金曜日)、開成駅前ロータリーにおいて、吉田島高校の生徒、補導員、署員、地域住民が協力して、少年の健全育成や環境浄化を目的とした花植えを実施した。 ここ数年のコロナ禍においては、参加人数を大幅に制限してきたが、今回の花植えでは約30 人の参加者が集まり、大々的に実施することができた。参加者は全員で協力して、お互いに声を掛け合いながら笑顔あふれる充実した活動であった。 開成地区の子どもたちが、美しい花々を見て、健やかに成長してくれることを願うばかりである。 大和 中学校と幼稚園の防犯教室 12月7日(水曜日)、渋谷中学校のボランティア委員による、あけぼの幼稚園の園児に対する防犯教室を、総勢147人で3年ぶりに開催することができた。 生徒たちは、練習の時には声が小さかったので心配していたが、園児の姿を前にして緊張がほぐれたのか大きな声で踊りも軽快で、良きお兄さんお姉さんとして、園児の前でしっかりと演じることができていた。 生徒に感想を聞いてみると、「園児たちとのふれあいはとても楽しかった」等の感想があり、地域とのかかわりの中で、交流を深めるよい機会となった。 事務局より ―少年育成課少年環境係メンバー― 左より浅野、舩越、廣澤補佐、砂 広報啓発推進委員の皆様や、取材や執筆にご協力くださった皆様、今年度もお世話になりました。 各連絡会の取り組み 山手連絡会 10月6日(土曜日)、特殊詐欺防止のため山手警察署では、本牧南小学校1年生二人を一日警察官に任命した。以前、『特殊詐欺被害防止高校生サミット』で、生徒から提言のあった「孫世代からの呼びかけの必要性」を受けて、同署が企画した。二人は署長から委嘱状を受け取った後、テープカットを行った。その後パトカーに乗車し、「おじいちゃん、おばあちゃん、だまされないで」など二人の声で録音された音声を流しながら、地域をパトロールした。 山手連絡会長も出発式に参加し、ご家族をはじめ参加者の笑顔に満ち溢れた時間を過ごした。 瀬谷連絡会 『不審者情報の共有と子ども達の保護パトロールの実施』 瀬谷連絡会では、瀬谷警察署からの不審者情報を受けて、即時対応できるパトロールを全補導員が実施している。登下校時に不安を抱く子どもたちが補導員の姿を見て、声をかけてくれることがある。その時に見せる安堵の表情に、私たちの活動の意義を感じることができる。 当連絡会ではさらに進化すべく、今の情報社会で子どもたちが被害に遭わないように、サイバー教室にも関心を深めている。また複雑化する少年犯罪にも目を向け、日々見守っていく活動を署員と共に継続し、活動の範囲をさらに広げていきたい。 多摩連絡会 新型コロナウイルスの影響で、多摩連絡会でも少年剣道稽古や善行者表彰など、今まで通りの活動ができない状態が続いている。 令和元年5月28日に多摩署管内で発生した、悲しくそして痛ましい事件から4年が経過した。この事件を風化させないために、毎月28日を『多摩区子ども見守りの日』として、警察及び各団体が区内で見守り活動を行い、安心・安全な地域づくりに励んでいる。 これからも引き続き、未来ある子どもたちの健全育成に尽力し、補導員としての責務を果たすことを再確認した。 相模原北連絡会 当連絡会は、様々な立場の補導員が少年の健全育成のために意見を出し、地域の少年を見守っている。 また、学校・警察連絡協議会や中学校で実施される地区懇談会にも積極的に参加している。ここでも地域との連携を深め、協力して地域の子どもたちの健全育成を目指している。 今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止を優先したため、当連絡会で継続して行ってきた『い草コースターづくり』を実施することができなかった。これまでこの活動を通して、作品を作ることで得られる達成感や、親子関係を深めることにつながっていたので、来年度は実施できることを心待ちにしている。 少年育成課ってどんなところ?5 「警察署の少年係なら分かるけど、時々聞く『少年育成課』ってどんなところ?」 そんな疑問にお答えするこのコーナー! これまでに企画係・少年対策係・少年相談運用係・少年保護育成係の紹介をしてきましたが、最後に今回は私たち少年補導員がかかわりの深い、少年環境係について紹介します! 少年環境係はその名の通り、少年の健全育成に関する環境に関わることを取り扱っています。 少年の有害環境浄化に関するものには、 〇飲酒や喫煙について 〇インターネットの使用について 〇スマートフォンの使用について 〇深夜営業時間の立ち入りについて 〇性被害について 〇JKビジネスについて などがあります。 また、少年補導に関する各署からの報告を受けて、集計と分析を行います。その結果を少年の健全育成に役立てています。 そして何よりも私たち少年補導員の活動全般について、事務局を担っています。少年環境係の万全のサポートがあってこそ、少年補導員の全ての活動が円滑に進んでいるのです。 令和元年度を最後に、少年環境係が携わる重要な取組でもある、『少年補導員大会』『少年柔剣道大会』が開催されていません。また、カンファレンスも開催を見送った地区もあったので、来年度こそは、この2つの大会及び全地区でのカンファレンスの開催が待ち遠しいです。 CSV委員会 県少協の事業の一つであったサイバー委員会が活動を終了した2年後に「CSV(サイバースクール・ボランティア)委員会」が発足した。それは、街頭補導活動を行っても補導されるような子どもたちが大幅に減少し、ネットでの犯罪被害やネットを通じたいじめなどが増え、サイバー空間での補導活動やネット利用に関する啓発活動が必要だと考えたからである。 そのために各補導員が誰でもサイバー教室が開けるような保護者向けの手引書を作ることになり、まず、鶴見連絡会の実例を参考に平成30年度に保護者向けのマニュアル「子どもたちをネットトラブルから守るため 少年補導員としてできること」と題する冊子を作成した。使い方は、この年のステップアップ研修会で研修した。 翌年度には、小学生向けサイバー教室のマニュアル「子どもたちをネットトラブルから守るため少年補導員としてできること」と題する冊子を作成し、さらに鶴見連絡会の行っているサイバー教室の映像や開催の際に使用する教材などの入ったDVDも作成した。それも令和元年度のステップアップ研修会において研修した。 マニュアル等が県下全補導員に配布され、各連絡会でサイバー教室が開催できるよう準備ができた時にコロナの感染が発生した。活動を休止していたが、令和3年8月からCSV委員会の定例会を、主に毎月第3金曜日20時から自宅のパソコンなどを使ってオンラインにより行ってきた。それが各連絡会のお互いの活動を知る機会となり、横のつながりもでき、令和4年2月からは、県少協のサイバー担当である福島理事のご参加をいただいて県少協理事会とのパイプができた。 そして令和4年12月に実施したステップアップ研修会で、教材の活用とDVDの視聴を通してアンケートを実施した。設問を抜粋した集計結果と自由記述は次のとおりである。 1.教材を持っているか 保護者向けのみ持っている 13% 小学生向けのみ持っている  5% 両方とも持っている 33% 初めて見た 49% 2.教材を読んだことがあるか はい 46% いいえ 54% 3.小学生向けサイバー教室を実施しているか はい 28% いいえ 52% わからない 20% 4.保護者向けのサイバー教室を実施しているか はい 14% いいえ 66% わからない 20% 5.教材を使用してサイバー教室を実施したことがあるか はい 8% いいえ 70% わからない 22% 6.教材を使用してサイバー教室を実施してみたいか はい 48% いいえ 12% わからない 40% 7.教材の使い方を具体的に聞きたいか はい 55% いいえ 17% わからない 28% 8.実際にサイバー教室を見学したいか はい 65% 必要ない 6% 興味がない 3% わからない 26% ◎自由記述 〇定期的に資料のメンテナンスが必要 〇教材を再配付してほしい 〇タイムリーな情報提供が必要 〇補導員のSNS等のレベルを子どもたちと同じにしなければならない 〇保護者向けの教室を開いても参加者がなかなか集まらない 〇サイバー教室を実施していない学校へのアプローチの方法を検討すべき 〇教材の内容をもう少し簡素化することで使用しやすくなるのではないか 〇実際にSNSで被害に遭った生徒もいるので、小中学校で活用したい ■今後のCSVの体制 各委員の選出は、各地区の事情に任せることとし、事業は2年間を区切りとする。 ■今後の活動内容 (1) 令和4年度は、過去3年間の活動を踏まえて令和5年度の準備期間とする。 (2) アンケート調査の結果を反映して、サイバー教室の開催に向けた研修を行う。 連絡会の紹介 横浜第一地区 加賀町、山手、伊勢佐木、横浜水上 横浜第二地区 港南、磯子、南、金沢、栄 横浜第三地区 戸部、旭、保土ケ谷、戸塚、瀬谷、泉 横浜第四地区 神奈川、鶴見、港北、都筑、緑、青葉 川崎地区 川崎、川崎臨港、幸、中原、高津、宮前、多摩、麻生 三浦地区 横須賀、田浦、浦賀、三崎、葉山、逗子 湘南地区 鎌倉、大船、藤沢、藤沢北、茅ケ崎 県西地区 平塚、大磯、小田原、松田、秦野、伊勢原 県央地区 厚木、大和、座間、海老名 相模原地区 相模原、相模原南、相模原北、津久井 広報啓発推進委員会紹介 今年度11人のメンバーで楽しく編集作業を進めて参りました。 次年度も新メンバーでがんばります。 編集後記 『かけはし』50号をお読みいただき、ありがとうございます。再始動した活動の報告のほか、10地区の警察署地図を再掲載しました。 三年ぶりの活動記事は皆様のご苦労や喜びが紙面にあふれています。原稿依頼に快く応じ、ご協力いただいた皆様に厚くお礼申し上げます。 今年度は年度末のみの発行となりましたが、来年度は従来通り、10月と3月の二回の発行予定です。 心を込めて真摯に紡いだ『かけはし』を今後の活動に役立てていただければ幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。(委員長 平本)